21世紀型授業づくり58
『学級を統率する力』を磨く

21世紀型授業づくり58『学級を統率する力』を磨く

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学級を「長屋」にする、教室に規範を打ち立てる、リーダーを育てるのをやめよう、裏文化でダイナミックな教室をつくる、対話が要であるなど通じて「統率力」を磨く呼びかけ


復刊時予価: 2,277円(税込)

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電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-106410-7
ジャンル:
学級経営
刊行:
対象:
小・中
仕様:
A5判 120頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

まえがき
T 学級を「長屋」にする
一 ある教室の風景
二 「学級の集団機能」とは何か
三 学級を「長屋」にしよう
U 教室に規範を打ち立てる
一 「規則」と「規範」
二 ある「出来事」
三 規範のない教室
四 教室に規範を打ち立てる
V 「リーダーを育てる」のをやめよう
一 リーダーは「生まれる」
二 リーダーを「生み出す」
W 裏文化でダイナミックな教室をつくる
一 ある中学校の「学活」
二 遊ぶ学級
三 イベントで学級をつくる
四 裏文化をつくるために
X 進路指導をグランドスキルで統合する
一 本当に「進路指導」か
二 進路指導は「針路指導」である
三 生き方を「学ぶ」グランドスキル
四 「夢」と「志」を持たせる
Y 「気概」と「誇り」が生き方を支える
一 あるシーンから
二 何かが欠けている
三 「品のある学級」をどうつくるか
Z 熱中する授業が「学びの共同体」をつくる
一 やはり授業である
二 生徒が熱中する授業
[ 「道徳」で中学生の心を鍛える
一 「道徳」の授業をやっているか
二 「道徳」で何を授業するか
三 「生き方」を教える道徳授業
\ 「対話」が要である
一 教師と生徒の「対話」
二 生徒同士の「対話」
三 「対話」のできる生徒を育てる
四 なぜ「対話」はいいのか
] 「存在感」の教育
一 教師が自問しなければならないこと
二 思春期を理解しなければならない
三 学級集団も同じである
]T やはり「統率」である
一 「統率」する
二 「統率」のステップ
三 システムで動かす
]U 「学級だより」を学級づくりの核にする
一 学級だよりで学級をつくる
二 学級をつくる学級だより
]V 「説得」が生徒の心を開かせる
一 なぜ「説得」か
二 こんな姿勢で説得する
三 こんな手立てで説得する
四 思春期の特徴を踏まえる
あとがき

まえがき

学級を「長屋」にする


 これが、私の主張である。

 いまどき「長屋」など流行らない。「ハイツ」「コーポ」「マンション」である。すでに「長屋」自体が死語に近いのである。

 私は時代劇が好きである。水戸黄門、大岡越前、素浪人花山大吉、etc……。

 時代劇に、長屋のドタバタは欠かせない。

 私は、そのドタバタの中に「学級」を見ていた。そして、ずっと「そんな学級をつくってみたい」と思い続けていたのである。「ハイツ」や「マンション」が失ってしまったよさが、「長屋」にはある。

 もちろん、「長屋」に問題なしとしない。

 たとえば、プライバシー。残念ながら、「長屋」にはあまり保障されていない。現代では、これに対する特段の配慮が必要だ。学級で言えば、個人情報の保護ということになろうか。

 だが、こればかりを取り立てていてもいけない。要はバランスだ。

 障子と襖が壁とドアになることによって家庭から「茶の間」が消え、家族の対話の場が減って家庭教育も時代劇のようにはいかない時代になった。何事も、行き過ぎは駄目なのである。

 プライバシーなどの現代的な問題に配慮しつつも、私はやはり主張する。


 学級を「長屋」にしよう


 本書では、学級を「長屋」にする方法を示した。

 漏れは多々あり、誤りもないわけではない。

 力無き一教師の実践と提案である。ご批正いただければ幸いである。


  平成一四年二月七日   /長野 藤夫

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