- まえがき
- /堀 裕嗣
- 学級通信1 触媒機能による空気づくり
- /堀 裕嗣
- 学級通信2 通信で伝える子どもの思い〜子どもと教師と家庭をつなぐ〜
- /多賀 一郎
- 学級通信3 授業実践中心の学級通信から授業力と学力が見える
- /南山 潤司
- 学級通信4 小学校1・2年複式学級の学級通信〜共に教え合い,共に学び合う〜
- /鍛冶 裕之
- 学級通信5 「つなげる」ツールとしての学級通信
- /宇野 弘恵
- 学級通信6 教師の思いをこめた学級通信
- /藤原 なつ美
- 学級通信7 学校と家庭をつなぐ学級通信づくり
- /氏家 拓也
- 学級通信8 一人ひとりが人生の物語を紡ぎだしていけるように……
- /石川 晋
- 学級通信9 担任としての「愛と誠」をフルオープンにして示す
- /海見 純
- 学級通信10 つなげる・つながる学級通信の価値
- /山下 幸
- 学級通信11 たった5分!学級通「心」でミニ道徳を!
- /合田 淳郎
- あとがき
- /堀 裕嗣
まえがき
学級通信は教師にとって一つの憧れとして機能する。自分の意図を子どもたちに伝え,子どもたちを通じて保護者にも伝えられる。子どもたちも保護者も学級担任の意図や意志を感じ取る。できればフィードバックが子どもや保護者から日常的に返され,それらもまた学級通信に掲載されると尚良い。双方向の交流を生む媒体として学級通信が機能する。結果,担任―子ども―保護者の三者に緩やかで温かな連帯感が生まれていく。その中核として学級通信が機能する。 そんなイメージに多くの教師が憧れる。
本書「THE 学級通信」はそんな憧れを具現化した教師たちによるある種のアンソロジーの趣を呈している。
説明責任や結果責任が取り沙汰される昨今だが,多くの教師は決して説明責任のために学級通信を発行するのではない。多忙感に苛まれ,クレーム処理に奔走し,教師の管理が強化され続ける昨今だが,学級通信だけはいまなお,多くの学校で担任教師のオリジナリティを発揮できる媒体として機能し続けている。学級通信を学級づくりの核として機能させようとする教師はいまなお多い。それどころか学級通信の発行を教師としてのやり甲斐,生き甲斐とさえ感じている教師もまだまだ決して少なくない。
本書はそうした教師たちによる学級通信発行に託した夢のアンソロジーであり,若い教師たちに向けた学級通信発行に関する手引き書であり,そして何より,教師としての在り方を示した思想の吐露でもある。
/堀 裕嗣
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- 明治図書
- 学級通信の役割や作成のコツなど、実践的に学べた2020/7/420代・中学校教員