思考力・読解力アップの新空間!学校図書館改造プロジェクト
図書館フル活用の教科別授業アイデア20

思考力・読解力アップの新空間!学校図書館改造プロジェクト図書館フル活用の教科別授業アイデア20

好評5刷

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図書館改造で授業が変わる!目からウロコのプロジェクト

どの学校にも必ずある図書館。きちんと整備されず子どもも寄りつかない?!読書習慣がつき、読解力・問題解決力がアップし、コミュニケーションがさかんになる場所、そんな魔法のような学校図書館に生まれ変わるための改造の舞台裏と、授業での活用方法を大公開!


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PDF
ISBN:
978-4-18-095518-3
ジャンル:
授業全般
刊行:
5刷
対象:
小学校
仕様:
B5判 120頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2024年11月15日

目次

もくじの詳細表示

はじめに
第1章 学校図書館の活用で授業が変わる!
改造へのステップ1 現状を知ろう
改造へのステップ2 授業への活用方法を考えよう
改造へのステップ3 具体的手順を確認しよう 〜改造プロジェクトチェックシート〜
第2章 Before/Afterで見る!わが校の図書館改造プロジェクト
第1節 盛岡市立月が丘小学校の改造プロジェクト
第2節 横浜市立白幡小学校の改造プロジェクト
第3節 唐津市立木小学校の改造プロジェクト
第3章 学校図書館を使いこなす!教科別授業アイデア
第1節 国語科編
1 国語科における学校図書館活用の理由
2 国語科の授業展開例
「話すこと・聞くこと」における実践例
「書くこと」における実践例
「読むこと」における実践例
「伝統的な言語文化及び国語の特質について」における実践例
第2節 社会科編
1 社会科における学校図書館活用の理由
2 社会科の授業展開例
3年 「かわってきた人々のくらし」を年表やカルタに表そう
4年 都道府県カルタで遊ぼう
6年 人物カードを作ろう
6年 「武士の世の中へ」を資料で調べてまとめよう
第3節 算数科編
1 算数科における学校図書館活用の理由
2 算数科の授業展開例
1年 数を使ってものの位置を表そう
1年 式の意味を考えて! 同じ数ずつで考えよう
3年 時間を計算して生活に生かそう
5年 割合を使って世界の問題を考えよう
6年 図形の拡大・縮小を使ってピラミッドの高さを測ろう
6年 比較してみよう
第4節 理科編
1 理科における学校図書館活用の理由
2 理科の授業展開例
3年 こん虫ってなんだろう
4年 月や星の動きを調べよう
5年 天気予報士になろう
5年 ふりこのきまりを見つけよう
6年 なぜ物はもえるのかな
6年 てこは生活の中でどのように使われているのだろう

はじめに

  ―働いていたから本を買うお金はあった。だが,お金はあっても,本を読む自由はないのだ。本を読む自由は,本を買う経済力と,本を読む読書力がなければ保障されないことを実感せざるを得なかったのだった。(「高校に行こう」『子ども時代』明治図書,2007)


 私は,中学卒業後,経済力がなく,中卒生として働かざるを得なかった。造船所に勤めたとき,自分が製作している部品の役割を知りたくて専門書を購入した。しかし,その専門書はほとんど理解できなかった。そこで思ったことが今書いたものである。『子ども時代』は,自伝的なエッセイ集だが,16歳の頃の思いは今も変わらない。

 現代社会の中で,経済的に恵まれず,自宅に本が整っていない児童・生徒がたくさんいる。また同時に,個々の子どもの学力が十分保障されず,投げやりになったり,進学を自由に選択することができない子どももいる。私たち教育者は,本を読むことの意義を十分知っているはずだが,今述べたような実態を等閑視しているのではないか。このような実態を知ったならば,学級に,あるいは,学校図書館に,せめて多くの本とそれを活用する能力をつけてやらなければならないのではないだろうか。

 本を読んでいればまずはよい,学校図書館に来るだけで安心だ,といったことだけでは不十分だ。子どもが自由で主体的な人生を送るために,その基盤を保障し,豊かな読書活動を体験できるように,学校の教育課程と授業を改善し,同時に学校図書館を改造するプロジェクトを展開しなければならないのである。

 そんな思いから,「四国国語教育カンファランス」の会員とともに本書を著した。2011年から取り組みが始まり,井上個人による3校(月が丘小,白幡小,木小)の指定校が,たゆまぬ実践によって学校図書館改造プロジェクトを具体化し,大きな成果を上げつつある。また,各教科等で行うものとして求められ続けてきたにもかかわらず,いまだに本を活用した授業が展開されていない現状を打破するために,各教科等での実践を提唱した。

 研究会員及び3校の指定校の教職員の方々に厚くお礼を申し上げたい。また,明治図書の木村悠氏には,本書刊行でお世話になった。記して謝意を表したい。

 学校図書館を改造し,本を読む子どもが日常的に見られる日本の教育や,それらをよしとする文化観を国民がもつ必要がある。そのためには,全国学校図書館改造協議会の基調講演(平成24年度大会)でも訴えたように,教育者も,図書館関係者も,そして保護者も,次の覚悟をもって学校図書館を改造しなければならない。本書がその一契機となることを願ってやまない。


 本を読むこと,学校図書館を活用すること―そのことを実現させるためには,すべての人が,必要なことすべてをやり遂げる覚悟をもたなければならない。


  2013年3月   編者 /井上 一郎

著者紹介

井上 一郎(いのうえ いちろう)著書を検索»

奈良教育大学助教授,神戸大学教授,文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官,国立教育政策研究所教育課程研究センター研究開発部教育課程調査官・学力調査官を経て,現在京都女子大学発達教育学部・大学院発達教育学研究科表現文化専攻教授。国語教育学者。「全国国語教育カンファランス」「全国読書活動研究会」「国語教育公開講座」等を主宰。「小学校全国国語教育連絡会」会長。『子ども時代』『教師のプライド』等のエッセイ集を刊行。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書
    • 教科での活用の具体例があり、わかりやすかった。写真やイラストも適度に掲載され、理解しやすかった。
      2017/5/2850代・中学校司書教諭
    • 私の学校は、図書館教育推進校です。今までの実践を振り返りながら、マンネリ化してきているところもあるので、新しいチャレンジもしてみたいと思っています。これからの研究に役立つ本を見つけることができました。
      2015/10/1850代・小学校教員
    • 30年前に自分が通っていた学校図書館と今の図書館を比べても,ほとんど変わりません。30年前と比べて,あまり変わっていないっていいのでしょうか。ずっと疑問でした。早速購入して,改造のポイントを勉強します。できれば夏休み中に改造できればいいなと思います。刊行されるのが楽しみです。
      2013/7/22
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