小学校国語 思考力・活用力を育てる説明文プラスワン教材
―比べ読みの授業プラン―

小学校国語 思考力・活用力を育てる説明文プラスワン教材―比べ読みの授業プラン―

好評2刷

インタビュー掲載中

書評掲載中

「習得型の読み」→「活用型の読み」へ!

筆者の言っていることを理解するだけの説明文読解授業とはサヨナラ。コピーして使えるオリジナルのプラスワン教材・ワークシートで比べ読みすれば、教科書教材を熟考・評価し、分析・活用できる主体的な読み手にレベルアップ!B問題に対応できる学力を育む授業プラン。


紙版価格: 1,980円(税込)

送料・代引手数料無料

当日発送

電子書籍版: 未販売

電子化リクエスト受付中

電子書籍化リクエスト

ボタンを押すと電子化リクエストが送信できます。リクエストは弊社での電子化検討及び著者交渉の際に活用させていただきます。

ISBN:
978-4-18-094713-3
ジャンル:
国語
刊行:
2刷
対象:
小学校
仕様:
B5判 100頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年4月26日

目次

もくじの詳細表示

はじめに
第1章 考える力をつける!プラスワン教材の比べ読み授業
1 思考力・判断力・表現力の育成
2 国語科における思考力・判断力・表現力の育成
3 プラスワン教材を使った授業
4 「思考力・判断力・表現力」の評価
第2章 思考力・活用力が伸びる!プラスワン教材の授業プラン
3年
1 絵文字の役割について考えよう
・主教材「くらしと絵文字」(教出)
・プラスワン教材「わかりにくい案内板」
2 世界の家のつくりについて考えよう
・主教材「人をつつむ形―世界の家めぐり」(東書)
・プラスワン教材「日本の紙の家」
3 まとまりや順序を考えて読もう
・主教材「ありの行列」(光村)
・プラスワン教材「ありの行列パート2」
4年
4 文章を読んで自分の考えをまとめよう
・年主教材「動いて,考えて,また動く」(光村)
・プラスワン教材「動いて,動いて,動き続ける」
5 説明のしかたについて考えよう
・主教材「アップとルーズで伝える」(光村)
・プラスワン教材「細かい部分に注目して」
6 「便利」とはどういうことか考えよう
・主教材「『便利』ということ」(教出)
・プラスワン教材「『便利』ということを学習して」
7 目的に応じた文章の内容や形を考えよう
・主教材「広告と説明書を読みくらべよう」(東書)
・プラスワン教材「石田家のひととき」
5年
8 新聞の編集のしかたや記事の書き方に目を向けよう
・主教材「新聞を読もう」(光村)
・プラスワン教材「北島康介選手2連覇へ」
9 生き方の違いを考えよう
・主教材「千年の釘にいどむ」(光村)
・プラスワン教材「栄光に向かって走れ」
10 世界遺産を守る方法について考える
・主教材「世界遺産 白神山地からの提言」(教出)
・プラスワン教材「白神山地とわたし」
11 森林について自分の意見をもとう
・主教材「森林のおくりもの」(東書)
・プラスワン教材「森林の今」
6年
12 生き物の命について考える
・主教材「生き物はつながりの中に」(光村)
・プラスワン教材「生かされている命」
13 筆者のものの見方をとらえ,視野を広げよう
・主教材「『鳥獣戯画』を読む」(光村)
・プラスワン教材「『鳥獣戯画』を読むパートU」
14 自分の考えを深めよう
・主教材「ぼくの世界,きみの世界」(教出)
・プラスワン教材「言葉と文字の限界」
15 「持続可能な社会」への取り組みについて調べよう
・主教材「未来に生かす自然のエネルギー」(東書)
・プラスワン教材「風力発電は環境にやさしいのか」

はじめに

 本書は,説明的な文章を読む授業において,教科書教材に加えて補助教材としての文章(プラスワン教材)を使用して「比べ読み」や「合わせ読み」を行い,児童の思考力・判断力・表現力を養う実践事例を収めています。

 なぜ,教科書教材だけで授業を完結せずに補助教材を使うのかと疑問に思われる方もいらっしゃるでしょう。このことを説明するには,教科書教材と児童との出会い方の問題に触れなくてはなりません。子供たちの多くは,教科書というものは,顔も名前も知らないけれど,どこかの偉い人が書いていると思いこんでいる節があります。もちろん小学生にとって教科書は,初めて知る情報が満載されている本であることに間違いはありません。したがって,大人は子供に「教科書から何かを学びなさい」というメッセージを常に発しています。小学校1年生からこのようなメッセージを受け続け,筆者の言うことを丸ごと理解しようとする態度が体に染みついているいわゆる「よい子」たちは,教科書に書かれた内容を疑ったり吟味したり,取捨選択したりできないのです。

 説明的な文章を教材とした授業で一読後の感想を書かせると,筆者の言っていることを上手になぞる子供がたいへん多いことに驚きます。たとえば環境問題について書いた文章なら,子供たちは,「環境の大切さがよくわかりました」「筆者のやっていることを私もやってみようと思います」など,筆者の意見にどっぷり浸かった画一的な感想を発することが多いのです。

 他の教科でも同じですが,特に文章を読む力を育てる国語科の授業がこれでは困ります。読むという行為はもっと主体的なものです。よく考え,筆者の言っていることを自分の価値観で評価することが大切です。このような読み手主体の読み方を経験させたいのですが,それはなかなか教科書教材だけでは難しいのです。

 ここでは教科書教材と同じテーマで視点の異なる意見を述べた文章や,同じ内容ですが構成を変えた文章などを提示し,児童が考える授業を実現しています。事例提供者は東京都の公立小学校に勤務する優秀な先生たちです。本書が主体的な学び手を育てるための授業改善の参考になれば幸いです。

 なお本書の刊行に当たり,明治図書出版の林知里氏に貴重なご助言をいただきました。心から感謝申し上げます。


  平成26年2月   編著者 /田中 洋一

著者紹介

田中 洋一(たなか よういち)著書を検索»

東京女子体育大学教授・常任理事。

昭和29年,東京・新宿に生まれる。横浜国立大学大学院修了。専門は国語教育。

東京都内公立中学校教諭を経た後,教育委員会で指導主事・指導室長を務め,平成16年より東京女子体育大学に勤務。現在は理事職も兼務する。この間,中央教育審議会国語専門委員,全国教育課程実施状況調査結果分析委員会副主査,評価規準・評価方法の改善に関する調査研究協力者会議主査などを歴任する。平成20年告示学習指導要領中学校国語作成協力者,光村図書小・中学校教科書編集委員,21世紀国語教育研究会会長。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書
読者アンケート回答でもれなく300円分のクーポンプレゼント!

ページトップへ