中学校数学科 統計指導を極める

中学校数学科 統計指導を極める

好評3刷

インタビュー掲載中

これを読まずして、統計の指導はできない!

平均値、ヒストグラムから分散、相関係数まで、統計(資料の活用)を指導するために教師が理解しておかなければならない内容は非常に多岐にわたる。それらの理論を授業レベルに落とし込んで1つずつ徹底解説するとともに、習得型・活用型の詳細な授業実践例を多数紹介。


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ファイル形式

PDF
ISBN:
978-4-18-090820-2
ジャンル:
算数・数学
刊行:
3刷
対象:
中・高
仕様:
A5判 148頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年10月4日

目次

もくじの詳細表示

はじめに
第1章 統計の理論
@ データそのものの特徴を分類する
1 質的データと量的データ
(1)質的データ (2)量的データ
A データの特徴を数値化する
1 データの中心の位置を数値化する
(1)平均値 (2)中央値 (3)最頻値
2 データの散らばりやデータ間の関係を数値化する
(1)範囲 (2)5数要約と四分位範囲 (3)偏差と絶対偏差 (4)分散と標準偏差 (5)相関係数
B データを整理して視覚化する
1 データを表に整理する
(1)1次元表と2次元表 (2)度数分布表 (3)累積度数分布表
2 データをグラフや図に整理する
(1)絵グラフ (2)棒グラフ (3)折れ線グラフ (4)円グラフ (5)帯グラフ (6)パレート図 (7)幹葉図 (8)ドットプロット (9)ヒストグラム・度数分布多角形 (10)累積グラフ (11)箱ひげ図 (12)散布図 (13)回帰直線
C 標本調査
1 標本調査と標本の取り方
(1)全数調査と標本調査 (2)標本の取り出し方(無作為抽出法)
2 標本誤差の検討
(1)標本平均の場合 (2)標本比率の場合
第2章 統計の授業づくり
@ 統計的な問題解決のプロセス
1 数学的活動を伴う授業づくり
2 統計的な問題解決のプロセス
A 統計の授業づくりで検討すべきこと
1 授業で使う統計データ
2 近似値・誤差の指導
3 アンケート調査
(1)調査の計画を立てる (2)質問のつくり方 (3)アンケート用紙のフォーマット
4 すでに収集されたデータを使う
5 ICTを活用する
(1)表計算ソフトの活用 (2)統計グラフ作成ソフトの活用 (3)センサス@スクールの活用 (4)グラフ電卓の活用
6 レポートの作成と発表活動
(1)レポートのまとめ方 (2)レポートの発表
第3章 統計の授業実践
@電子ばかりではかってみよう
(1年 習得 近似値の指導)
A目分量で10pを切り取ろう
(1年 習得 ヒストグラムの指導)
Bクラス同士で分布を比較しよう
(1年 習得 2つの集団の比較を通した用語の指導)
C生徒の登校時刻を調べよう
(1年 習得 アンケート調査の指導)
Dどちらの乾電池を選べばよいだろうか?
(1年 活用 立場の違いによる読み取り)
E外食のエネルギー量を調べよう
(1年 活用 実データの活用)
F生徒と先生の反応時間を比較しよう
(1年 活用 レポートの作成)
G単純作業を能率的に行うには?
(1年 課題学習 仮説・検証のサイクル)
H視聴率調査の模擬実験をしよう
(3年 習得 標本の大きさの指導)
Iランドセルの色の割合を推定しよう
(3年 活用 標本調査の実施)
J紙ヘリコプターの滞空時間を比べよう
(小6 活用 ドットプロットを用いた資料の整理と読み)
Kファーストフード店のポテトの重量を比較しよう
(高1 習得 四分位範囲・箱ひげ図の導入指導)
引用・参考文献
おわりに

はじめに

 平成20年告示の学習指導要領では,従来の「数量関係」領域から確率・統計に関する内容を取り出して領域「資料の活用」を新設しました。

 昭和52年の学習指導要領では「確率・統計」となっているのに対して,この領域の名称を「資料の活用」としたのは,

 「これまでの中学校数学科における確率や統計の内容の指導が,資料の『整理』に重きをおく傾向があったことを見直し,整理した結果を用いて考えたり判断したりすることの指導を重視することを明示するため」(『中学校学習指導要領解説 数学編』p.49)

であるとされています。この記述からも,「資料の活用」の授業では,度数分布表やヒストグラムをかくことだけ,あるいは統計用語(最頻値,中央値など)を覚えることだけの,つまり,知識・理解や技能だけの指導で終わらないようにすることが大切であるとわかります。


 本書は,中学校数学の統計の授業づくりの参考になるように構成しました。

 第1章では,統計の理論について,中学校で指導する内容に関連する事項を,具体例を通して学べるようにしました。特に,標本調査の指導では推測統計の考え方を理解すると,標本数をいくつにすれば妥当かの判断が可能になります。

 第2章では,統計の教材研究において,意識しておく点をあげました。

 第3章では,全国の優れた実践例を現場の先生方にご執筆頂き,各実践例の最後には実践例から学ぶポイントを記述しました。


 本書が,先生やこれから先生になる皆さんの参考になれば幸いです。


  2013年12月   /松元 新一郎

著者紹介

松元 新一郎(まつもと しんいちろう)著書を検索»

東京都出身。妻と三男一女の6人家族。

〈経歴〉

東京学芸大学教育学部卒業,同大学大学院修了。

共立女子学園共立女子中学校教諭,東京学芸大学附属大泉中学校教諭,金沢大学教育学部講師,准教授,静岡大学教育学部准教授を経て,現在,静岡大学教育学部教授。

平成20年『中学校学習指導要領解説 数学編』作成協力者

平成22年『評価規準評価方法等の工夫改善に関する調査研究』協力者

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書
    • 実践的な内容であり、授業で活用しやすい
      2018/2/430代・中学校教員
    • 数学T、データの分析の指導に生かしたい。
      2015/9/24教員
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