- はしがき
- 一 「エミール」のはしがき
- 紳士教育論と「エミール」
- 民主主義と教育
- 子ども研究の必要
- 教育本質論
- 二 「エミール」第一巻
- 「エミール」の構成
- 自然の教育を
- 発達段階論
- 教育の目的
- 人間教育
- 誰が教育するか
- 過剰庇護と自然的鍛練主義
- 理想の教師
- 自己支配の能力
- 恐怖心
- 自由であるがわがままでない子ども
- 三 「エミール」第二巻
- 子どものための人権宣言
- 子どもには力を、おとなには理性を
- 道徳観念の教育法
- 幼少年期の知育
- 遊戯化的方法と必要感にもとづく学習
- 体育を通しての知育
- 感覚の教育
- 触覚教育
- 視覚教育
- 聴覚教育
- 味覚教育
- 十二歳の子ども像
- 子どもの評価法
- 四 「エミール」第三巻
- 少年期の特質―エネルギー過剰期
- 学習動機としての好奇心と未来のための必要感
- 初等天文学の学習法(「地球と太陽」)
- あひるとパンの奇術
- 教育的虚偽
- 経験主義の物理学習
- 必要感による学習
- 森の散歩の話
- 社会科の学習法(労働による学習)
- 職業選択と職業教育
- 十五歳のエミールの人間像
- 五 「エミール」第四巻
- 思春期の教育
- 同情心の教育
- 歴史教育のあり方
- 社会的行動の実践
- 宗教教育論
- サヴォア副司祭の信仰告白
- 青年期の懐疑とそれからの脱出
- 良心論
- 既成宗教と真の信仰
- 良心的教育学
- 青年期教育上配慮すべきこと
- 二十歳の青年像
- 六 「エミール」第五巻
- 女性観と女子教育論
- 恋愛と結婚
- 外国旅行の教育的価値――どこに住んだらいいのか
- よい政治と悪い政治
- なぜ祖国に住むか
- 村の革新のリーダー
- 附録 「エミール」を一歩進んで勉強しようと思う人たちのために
- 「エミール」を読むために
- ルソーその人の伝記、思想
- 「エミール」の邦訳書
- 「エミール」以外で読むべきルソーの著作
- ルソーの教育思想についての研究文献
- 「エミール」と私
-
- 明治図書
- エミールの「入門」として最適な書。現代教育学においてルソーは単なる歴史の一名詞になりつつあるがふたを開ければいまどきでも通じる教育のティップスにあふれ、これをどう解釈・評価するかは教育学の学生として有意義なのではないだろうか。特に本書は深い読み込みとよみやすい文体で非常にわかりやすく、(梅根先生の意図とは反するだろうが)学部生レベルならこれ一冊で十分だろう。2014/5/16