特別支援教育の楽しいアイデア支援法2
楽しみながら学べる手作り教材・教具40

特別支援教育の楽しいアイデア支援法2楽しみながら学べる手作り教材・教具40

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言葉だけでは難しい指導も教材があれば楽しく学べる

ことばだけで学習を進めることに困難のある知的障害の子どもたちの思考を深めるための具体物、つまり「伝えたいことや理解してほしいこと」と「子どもたち」をつなぐものとしての手作り「教材」を紹介。イラストをまじえたわかりやすい、楽しみながら学ぶ教材作り。


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ISBN:
978-4-18-074224-0
ジャンル:
特別支援教育
刊行:
2刷
対象:
幼・小
仕様:
B5判 128頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

もくじ

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なぜ教材が必要か〜まえがきにかえて〜
T 子どもをひきつけるしかけ
1 パネルシアター〈転写を使って簡単に〉
2 犬猿の仲〈裏返しを楽しむ人形〉
3 あかいとりことり〈とりさんと色遊び〉
4 いないいないバーうちわ〈うちわを使っていないいないバー〉
5 ミニカップくす玉〈思わず見とれるカラフルな動き〉
U 遊びを盛り上げるおもしろ教材
6 鬼のマント〈命中! 鬼さん〉
7 あてもの〈しっかり覚えてお菓子をゲット〉
8 鬼はそと,牛はうち〈かすかな衝撃にも反応する的当て〉
9 破り玉入れ〈破れた方が勝ち〉
10 バースディケーキ〈炎に息を吹きかけると「♪ハッピーバースディ〜」〉
V 子どもと作る簡単おもちゃ
11 象さんのシャボン玉〈息のコントロール〉
12 シャラシャラ〈ことばにつながる呼気を育てる〉
13 帽子かざぐるま〈水平型たけコプタ−〉
14 ガリガリプロペラ〈誰でも作れるふしぎプロペラ〉
15 ちょうちょう〈ゆっくり羽ばたき,ゆっくり追視〉
16 ペットトンボ〈よく飛ぶ竹とんぼ〉
17 クラッカー〈誕生日を盛り上げよう〉
W 操作性を高める教材
18 クーゲルコクバーン〈黒板全部がクーゲルコクバーン〉
19 さかなつり〈さわるだけで,誰でも太公望〉
20 スタンプあそび〈音で認識できるいろいろなスタンプ〉
21 玉転がし〈転がし上手になろう〉
22 タコつり〈かぶせてゲット〉
23 ちょきんばこ〈入れる角度が自由に変えられる〉
24 絵合わせオセロ〈相手の円盤をひっくり返せ!〉
25 あさがおのたたき染め〈木づち1つで作品作り〉
X あれば便利なツール
26 お使いカード〈これで教室に帰れるよ〉
27 ブラックボックス〈シンクのゴムで目かくしバッチリ〉
28 MELODY TOILET〈おしっこをわかりやすく,楽しく〉
29 お絵かきアシスタント〈誰でも描ける便利なツール〉
30 七夕飾り〈「ななめつなぎ」と「輪つなぎ」に挑戦〉
Y ことばや数のお勉強
31 声メーター〈伝わりやすい,ことばの速さや声の大きさ〉
32 はかりでたし算〈数を重さに換えて簡単計算〉
33 くり上がり計算機〈くり上がりの瞬間をこの目で実感〉
34 くり下がり計算機〈くり下がりを動きで実感〉
35 チャイム大好き〈チャイムが聞きたい!〉
36 かなコロリン〈かなが絵に変身する魔法の箱〉
37 ぱたぱた絵本〈最後の画面で驚きいっぱい〉
38 すうじのうた〈数字が絵に変身するしかけ絵本〉
39 扇(おうぎ)なかぶ〈つぎつぎ広がる扇絵本〉
Z 付録
40 パワーポイント活用の奨め〈パソコン時代の便利ツール〉
作るよころびをたっぷりと〜あとがきにかえて〜

なぜ教材が必要か〜まえがきにかえて〜

 人とつながり,その考えを深める役割をもつ「ことば」は,とても大切なものです。しかし,実は私たちは,そのことばを獲得する以前にさまざまな感覚器官を通してことばのもととなる多くの情報を得ているのです。

 子ども時代,私たちは,泥んこ,木切れ,葉っぱ,空き容器などの身近なものをおもちゃにして遊んできました。その折々に手にしたものが,感覚を広げ,手の動きを育て,ものの性質の理解を深めることなどにつながってきていたのです。同時に,遊ぶ楽しさが喜びや成功感などを生み出してきました。

 これら,楽しみを通した活動が土台となって,ことばの世界に入ることができ,人とつながり,考えを深めることができてきたのだと思います。

 私たちが対象としている知的障害の子どもの多くは,@抽象的思考が苦手,Aことばの理解が難しいとされています。このような子どもたちに,ことばだけで学習を進めるのはとても困難です。ことば以前の感覚に訴え,思考を深めるための具体物,つまり「伝えたいことや理解してほしいこと」と,「子どもたち」をつなぐものとしての「教材」がどうしても必要になってきます。

 そこで使われるものは,第一におもしろさが大切で,子どもが興味をもって取り組めるような,遊びの要素も強く求められるでしょう。

 この本では,楽しみながら学ぶことに結びつくような具体物を,できるだけたくさん紹介したいと考えました。ここに紹介したものは,どれも子どもの姿を思い浮かべつつ,実際に作り,ともに遊び,子どもたちの素直な批判を浴びたものばかりです。

 どうかこの本を参考に,いろいろな教材作りに挑戦してみてください。そして,ものを作る楽しさも同時にたっぷり味わってください。


  2008年7月   象の会 /朝井 翔二 /松永 榮一 /内藤 壽

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      明治図書

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