- まえがき
- 1章 特別支援学級・通級指導教室の学習指導の現状と課題
- §1 A 特別支援学級
- 1 特別支援学級の教育課程の編成
- 2 学習指導の現状と課題
- §2 B 通級指導教室
- ―通級による指導―
- 1 通級指導教室の教育課程の編成
- 2 学習指導の現状と課題
- 2章 特別支援学級・通級指導教室の学習指導のポイント
- §1 A 特別支援学級
- §2 B 通級指導教室
- 3章 特別支援学級の授業案集
- §1 国語の授業案
- 1 聞くこと・話すこと
- (1) 2段階
- 児童の実態/ 指導計画作成のポイント/ 国語の個別の指導計画/ 国語の指導案/ 国語の指導のポイント
- (2) 3段階
- 児童の実態/ 指導計画作成のポイント/ 国語の個別の指導計画/ 国語の指導案/ 国語の指導のポイント
- 2 読むこと・書くこと
- (1) 2段階
- 児童の実態/ 指導計画作成のポイント/ 国語の個別の指導計画/ 国語の指導案/ 国語の指導のポイント
- (2) 3段階
- 児童の実態/ 指導計画作成のポイント/ 国語の個別の指導計画/ 国語の指導案/ 国語の指導のポイント
- §2 算数の授業案
- 1 数と計算・数量関係
- (1) 1段階
- 児童の実態/ 指導計画作成のポイント/ 算数の個別の指導計画/ 算数の指導案/ 算数の指導のポイント
- (2) 2段階
- 児童の実態/ 指導計画作成のポイント/ 算数の個別の指導計画/ 算数の指導案/ 算数の指導のポイント
- (3) 3段階
- 児童の実態/ 指導計画作成のポイント/ 算数の個別の指導計画/ 算数の指導案/ 算数の指導のポイント
- 2 図形・実務
- (1) 2段階(実務)
- 児童の実態/ 指導計画作成のポイント/ 算数の個別の指導計画/ 算数の指導案/ 算数の指導のポイント
- (2) 3段階(図形)
- 児童の実態/ 指導計画作成のポイント/ 算数の個別の指導計画/ 算数の指導案/ 算数の指導のポイント
- 4章 通級指導教室の授業案集
- §1 国語の授業案
- 1 聞くこと・話すこと
- (1) 初歩的な内容
- (2) 学年相応の内容(個別指導の授業案)
- 2 読むこと・書くこと
- (1) 読むこと―基礎的な内容―
- (2) 書くこと―基礎的な内容―
- §2 算数の授業案
- 1 数と計算,数量関係
- (1) 初歩的な内容
- (2) 学年相応の内容
- 2 図形・実務
- (1) 初歩的な内容
- (2) 学年相応の内容
- §3 自立活動の授業案
- 1 人間関係を中心に(自立活動の内容 3 人間関係の形成)
- 2 身体の動きを中心に(自立活動の内容 5 身体の動き)
- 3 コミュニケーションを中心に(自立活動の内容 6 コミュニケーション)
まえがき
特別支援教育がスタートし,全国各地で着実に歩みを続けている状況が見られます。
特別支援教育を推進するためには,特別な教育的支援が必要な児童に対して,すべての学校で,すべての教員が,適切な指導及び必要な支援を行う必要があります。これらのことを念頭に,双書として「小学校・特別支援が必要な子の学習指導ガイド」を企画し,1巻 特別支援学級・通級指導教室の授業案 2巻 通常の学級での個別指導の工夫 3巻 個別の指導計画の作成と活用 としてまとめ,刊行することになりました。
本書は,その1巻で,近年,児童数が,毎年4ケタという大幅な増加をしている特別支援学級,発達障害の児童の指導で注目される通級指導教室において,児童の教育的ニーズに応じた指導内容・方法をより充実したものにするため,新しい小学校学習指導要領,特別支援学校小学部・中学部学習指導要領に基づき学習の習熟状況に応じた授業案をまとめました。
特別支援学級とくに知的障害特別支援学級における国語,算数の指導は,児童の学習の習熟の状況が多様であり,指導内容の選定,指導方法の工夫に担任が苦労しています。また,通級指導教室においても,学年相応の国語,算数ができる児童から文字や数の初歩的な内容を学習する必要がある児童まで,学習の習熟の状況が多様です。
本書の構成は,1章 特別支援学級・通級指導教室の学習指導の現状と課題,2章 特別支援学級・通級指導教室の学習指導のポイント,3章 特別支援学級の授業案集,4章 通級指導教室の授業案集 です。この中で,3章は,国語の授業案,算数の授業案を9事例,4章は,国語,算数,自立活動の授業案を11事例,紹介してあります。
3章の特別支援学級の国語,算数の授業案は,児童の学習の状況に対応するため,特別支援学校小学部・中学部学習指導要領に示されている知的障害特別支援学校小学部の各教科のうち,国語,算数の1段階,2段階,3段階の内容を基に指導計画,授業案を作成してあります。児童の教育的ニーズに応じた適切な指導を展開するための一つの方策です。
4章の通級指導教室の国語,算数の指導計画,授業案は,初歩的な内容,基礎的な内容と学年相応の内容とに分けて,児童の学習の状況に対応できるように工夫してあります。自立活動の授業案は,自立活動の内容の中から「3 人間関係の形成」,「5 身体の動き」,「6 コミュニケーション」を中心にしたものを例示してあります。
本書の特色は,指導の順序,接続等が理解しやすいように執筆者を少人数にしたことです。3章の国語は,2名,算数は,2名で執筆し,児童の学習の状況,学習の進度に対応できるように指導内容・方法を工夫することが理解しやすくしてあります。もちろん,個別の指導計画を作成し,それに基づいた授業を展開することを基本にしています。
本双書が,特別支援学級,通級指導教室の関係者はもちろんのこと,小学校の通常の学級,特別支援学校の関係者,さらには,これから教員を目ざす方々に活用されますことを願っています。
ご多用の中,ご執筆くださった方々に心から感謝を申し上げますとともに,本書の企画,編集・校正等でご尽力願った明治図書出版編集部の安藤征宏氏,飯島トミ氏に謝意を表します。
平成22年5月 編 者
-
- 明治図書