幼児教育サポートBOOKS
すぐにできる!保育者のための紙芝居活用ガイドブック

幼児教育サポートBOOKSすぐにできる!保育者のための紙芝居活用ガイドブック

新刊

重版決定

紙芝居をもっと見たいという子どもたちの声が上がるはず!

たとえば、絵本でも紙芝居でも出版されている『ひよこちゃん』。絵本の中のひよこは動きませんが、紙芝居の中のひよこは動きます!紙芝居でしかできない子どもたちの豊かな体験をつくる演じ方や活用方法をわかりやすく紹介。紙芝居を使った年齢別指導計画も収録。


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ISBN:
978-4-18-057412-4
ジャンル:
幼児教育
刊行:
対象:
幼児・保育
仕様:
B5判 104頁
状態:
重版決定
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もくじ

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はじめに
1章 ようこそ! 紙芝居の世界へ
紙芝居の歴史とは,どのようなものでしょうか?
いま,紙芝居はどのように扱われているのでしょうか?
紙芝居の魅力とは何でしょうか?
2章 絵本とどう違う!? 紙芝居の特徴
紙芝居と絵本の違い
形式の違い
演じ方・読み方の違い
紙芝居と絵本の違い一覧表
紙芝居の2つの型
3章 紙芝居の魅力を引き出す! 演じ方の基本
演じ方の基本のキ
紙芝居の魅力
紙芝居選びと立ち位置
演じ方
間のとり方,ぬき方,さしこみ方
具体作品でわかる 演じ方のポイント解説
『ひよこちゃん』でみる 紙芝居実践モデル
4章 子どもの心を育てる! 紙芝居を使った保育の指導計画
はじめに
紙芝居が育む想像力や思いやる気持ち
指導計画づくりの基本
おおよそ2歳児の発達と紙芝居
指導計画1 紙芝居『ごきげんのわるいコックさん』
指導計画作成のためのポイント解説/実践エピソード
おおよそ5歳児の発達と紙芝居
指導計画2 紙芝居『かりゆしの海』
指導計画作成のためのポイント解説/実践エピソード
指導計画3 紙芝居『よいしょ よいしょ』
指導計画作成のためのポイント解説/実践エピソード
指導計画4 紙芝居『あひるのおうさま』
指導計画作成のためのポイント解説/実践エピソード
まとめ
5章 子どもと一緒に作ろう! 紙芝居の作り方
はじめに
紙芝居を作ろう
紙芝居作りのきっかけ
指導計画1 手作り紙芝居を見る
紙芝居作りのはじまり
絵コンテ作り(下絵)
指導計画2 紙芝居作り
紙芝居制作(いろいろな素材を使いながら)
紙芝居の発表(上演会)
指導計画3 紙芝居を演じる
紙芝居をより上手に作るために
紙芝居作りの前に素材に触れてみよう
紙がまるまらないための方法
造形表現に使える素材のはなし
6章 月別で選べる! おすすめ紙芝居リスト
紙芝居の選び方
4月
おおきくおおきくおおきくなあれ
ごきげんのわるいコックさん
5月
ひよこちゃん
ロボット・カミイ ちびぞうのまき
6月
ばいきんこわいぞ
やさしいまものバッパー
7月
かりゆしの海
てんとうむしのテム
8月
おとうさん
二度と
9月
こねこのしろちゃん
おうさまさぶちゃん
10月
太陽はどこからでるの
あひるのおうさま
11月
たべられたやまんば
おだんごころころ
12月
せかい一大きなケーキ
よいしょ よいしょ
1月
おかあさんのはなし
こぶたのけんか
2月
ふうちゃんのそり
やさしいおともだち
3月
ふうたのはなまつり
てんからおだんご
執筆者一覧

はじめに

 本書は,保育者や学生の皆さんが紙芝居の魅力や特徴を理解し,保育の中で活用できるようになることを目指してつくられました。イラスト,写真,実際の紙芝居を使うことで,具体的なイメージをもって理解できるようにしてあります。

 紙芝居は,絵本,パネルシアター,ペープサートなどと並ぶ児童文化財の1つです。児童文化財とは,保育者が子どもの育ちや発達に応じて保育の中の様々な場面で活用するものです。保育者として,子どもの育ちや発達を支えるために,こうした児童文化財を積極的に活用することが重要です。

 たとえば,ある食材が苦手な子どもがいたとしましょう。無理やり食べさせることや叱責することは,子どもにとって好ましいことではありません。そこで,児童文化財を活用します。その食材を用いた絵本や,食事をとることで大きくなる,成長するというメッセージを伝える紙芝居を用いることもあります。その食材を用いたペープサートを一緒に作り食材に親しみを感じるところからはじめることもあります。こうして,その子が食べてみたいという前向きな気持ちをもてるようにします。

 このように,児童文化財は子どもたちの育ちや発達を支えていく保育をするためになくてはならないものです。しかし,児童文化財には保育の中でよく使われるものと,そうではないものがあります。絵本はよく使われますが,紙芝居はあまり使われないものの1つです。子どもたちに毎日絵本を読むという保育者は多いでしょうが,毎日紙芝居を演じているという保育者は多くないでしょう。先ほど,ある食材が苦手な子どもの例を挙げました。それがニンジンだった場合,ニンジンを題材にした絵本として『にんじん』(作・絵:せなけいこ)はすぐに思い浮かぶでしょうが,ニンジンを題材とした紙芝居はなかなか思い浮かばないのではないでしょうか。もちろん,これに限ったことではありません。皆さんは,紙芝居のタイトルをいくつ挙げられますか。

 実は,紙芝居には絵本とは異なる多くの魅力や特徴があります。子どもの側から言うと,絵本では体験できないことが,紙芝居によって体験できるのです。

 たとえば,『ひよこちゃん』(原作:チュコフスキー,脚本:小林純一,絵:二俣英五郎)という物語があります。この物語は,絵本でも紙芝居でも出版されていますが,子どもの体験はまるで異なります。絵本の中のネコやひよこは動きませんが,紙芝居のネコやひよこには動きがあります。その理由はこうです。絵本は次に進むときはページをめくります。このとき,絵はよく見えません。ページをめくるときに,絵を見ることは想定されていないからです。しかし,紙芝居は次に進むときに1枚ずつぬきます。徐々にゆっくりぬくこともあれば,一気に勢いよくぬくこともあります。このとき,絵が動きます。紙芝居には,絵本にはない動きや躍動感があるのです。まるで,芝居や演劇を見ているような気持ちになります。このように,子どもの体験を豊かにし,様々なことに興味や関心を広げていくために,保育者は絵本か紙芝居かではなく,絵本も紙芝居も保育の中で活用していく必要があるのです。

 そこで,本書では,紙芝居の魅力や特徴をわかりやすく解説していきます。紙芝居という言葉や実物を知らない保育者はいませんが,紙芝居と絵本の違いや紙芝居の具体的な活用方法を知らない保育者は多いでしょう。だから,本書では,紙芝居と絵本の違いを丁寧に解説しています。また,紙芝居を用いた保育の指導計画や実際の保育の様子も掲載してあります。保育者の皆さんが,明日からの保育に紙芝居を活用しやすくなるようにしてあります。

 具体的には,本書は3つに分けることができます。まず,紙芝居の魅力や絵本との違いを学びたい人は,1章と2章を読んでください。紙芝居と絵本の違いを十分に理解することが,子どもの育ちや発達,保育の場面に即したそれぞれの使い分けにつながります。次に,紙芝居の演じ方や活用方法を学びたい人は,3章,4章,5章を読んでください。保育では指導計画が重要です。低年齢児と年長を対象とした紙芝居を演じる保育と,子どもと一緒に紙芝居を作る保育について,実際の指導計画と保育の様子が掲載してあります。最後に,紙芝居にはどのような作品があるのかを学びたい人は,6章を読んでください。紙芝居にはたくさんの種類があります。その中でも代表的な作品について,紙芝居の表紙と印象的なシーンとともに,あらすじと演じ方が紹介してあります。

 紙芝居はとても奥深いものです。1冊の書籍だけで伝えきれるものではないのですが,本書はその第一歩です。まずは紙芝居の基本的なことを理解し,保育の中で活用してみることが重要です。紙芝居についてきちんと理解することが重要ですが,理解だけで終わってしまっては子どもに届きません。実際に保育の中で活用する,やってみることが重要です。

 保育者の皆さんが紙芝居を用いた保育を楽しみ,「先生,今日も紙芝居を演じてね」という子どもたちの声につながればと思います。


  2018年10月   /浅井 拓久也

著者紹介

浅井 拓久也(あさい たくや)著書を検索»

秋草学園短期大学准教授。専門は保育学,幼児教育学。企業内研究所の主任研究員や大学,短期大学の専任講師を経て現職。保育所や認定こども園の顧問も務める。全国で講演会や研修会を行っている。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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