「気づき」からの支援スタートブック
幼児の困難サインを上手にキャッチする

「気づき」からの支援スタートブック幼児の困難サインを上手にキャッチする

好評2刷

困っていることに気づくことから始める幼児への具体的支援

先生や保育士の指示に従わず、勝手な振る舞いをしている子ども、教室になかなか入れない子ども…保育所や幼稚園には多くの困っている子がいます。その困っているサインをうまくとらえる方法、指導者が備えておきたい知識や具体的支援を紹介しました。


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ISBN:
978-4-18-054146-1
ジャンル:
特別支援教育
刊行:
2刷
対象:
幼児・保育
仕様:
B5判 88頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年4月17日

目次

もくじの詳細表示

はじめに
第1章 「気づき」から始める支援
1.気になる子どもたちの行動
2.“困った子ども”から“困っている子ども”への見方の転換
3.気になる行動はなぜ起こるのか?
4.行動を具体的に記録する
5.行動の3分割で行動の意味を知る
6.環境を整えることで正しい行動を促す(きっかけづくり)
7.ほめて伸ばす(成功体験)
8.指導の計画をつくる
9.個別のかかわりをすべての子どもへと広げる
10.子どもたちがともに学びともに育つために
第2章 「気づき」のための基礎知識
1.視覚について
2.聴覚について
3.運動・動作面について(粗大運動・微細運動)
4.理解力や見通しについて
5.言葉について(かん黙,吃音)
6.自閉症・発達障がいについて
7.障がいとは(ICFの考え方)
第3章 「気づき」から始める支援の実際
1.登園
2.遊び
3.制作
4.行事
5.引き継ぎ
第4章 支援を広げる
1.個に応じた指導を可能にする集団づくり
2.ユニバーサルデザイン保育・教育
3.ともに学びともに育つために
おわりに

はじめに

 保育所や幼稚園を巡回させていただいていると,多くの困っている子どもたちの存在に気づかされます。先生や保育士の指示に従わず,勝手な振る舞いをしている子ども,絵本の読み聞かせに耳をふさぎ,うずくまっている子ども,教室になかなか入れない子どもなど,数え上げればきりがありません。

 これらは「ボク(ワタシ)は困っているんだ!」という,子どもの内なる声です。このサインにどう答えるかがポイントです。

 このとき,「子どもの努力が足りない」「子どもが言うことを聞かないのは親のしつけがなっていないから」など,誰かを責めるという罠にはまっていないでしょうか? また,「私のせいでクラスがうまくまとまらない」「私は子どもに嫌われている」など,自分を責めていませんか?

 誰かを責めても何も得るものはありません。保育がうまくいかなくても,それは誰のせいでもありません。そのようなときにこそ冷静に子どもの様子を観察し,記録を取り,その記録を基に科学的に支援の方法を考えるべきです。安易に「○○障がいは落ち着きがないから」とラベリングすることや,「偉い人が言っているから」といった根拠のない支援方法で大切な幼児期をむだにしてはいけません。

 ただ,「科学的に」と言っても,決して難しいものではありません。誰もがわかりやすく,簡単に支援できることこそが「科学」なのです。誰も責めない科学的な視点で子どもを支援していきましょう。

 本書では,幼稚園や保育所の指導者が備えておきたい知識や支援方法を具体的に紹介しています。本書を基に「困った子」から「困っている子」へ視点を変え,科学的な根拠に基づいた支援を考えていただく一助となれば幸いです。


  平成24年9月   編著者 /伊丹 昌一

著者紹介

伊丹 昌一(いたみ しょういち)著書を検索»

梅花女子大学心理こども学部心理学科教授

平成19年大阪府教育センター指導主事,平成21年大阪府教育センター支援教育研究室長を経て,平成24年より現職

特別支援教育士スーパーバイザー

閑喜 美史(かんき みふみ)著書を検索»

大阪府教育センター支援教育研究室主任指導主事

兵庫教育大学大学院を卒業後,茨木市立沢池小学校,大阪府立豊中養護学校,大阪府立高槻支援学校での勤務を経て,平成22年4月より大阪府教育センター支援教育研究室にて勤務

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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