自閉症支援のための基本シリーズ2
不適切行動への効果的支援・対応法

自閉症支援のための基本シリーズ2不適切行動への効果的支援・対応法

ロングセラー

好評3刷

不適切行動への適切なアプローチの具体例を紹介

自閉症の子どもがもつ不適切行動を軽減し、安定した生活を送ることができるようにするためには、どういった支援や対応をすれば効果的かをまとめたのが本書である。第1章では不適切行動への基本姿勢を、第2章では効果的な支援・対応法の例を具体的に取り上げている。


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ISBN:
978-4-18-053272-8
ジャンル:
特別支援教育
刊行:
3刷
対象:
幼・小・中・高
仕様:
A5判 164頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2019年8月26日
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目次

もくじの詳細表示

まえがき
第1章 不適切行動の原因と支援・対応の基本
1 不適切行動はなぜ起こるのか
2 不適切行動は何によって生じるのか
3 自閉症と不適切行動
4 不適切行動にはどういう対応が必要か
5 よい対応とよくない対応
6 効果的支援・対応のポイント
第2章 効果的支援・対応法の実際
1 こだわり
1 不適切行動から適切な行動へ
2 「触る」こだわりのある子への支援
3 トイレへ頻繁に通う児童への適切な支援の在り方
4 未知の状況と子どもの写真を合成画像で示すことによって不安を解消した事例
2 パニック
1 固執・こだわり・わがままの脱出から就労実現へ
2 子どもの思いと支援者の思いをすり合わせるためには
3 短期間で変化も受け入れるようになったSくんの事例
4 僕だって主役になれる学校行事
3 自 傷
1 強い自傷で日常生活に困難を示す子どもへの支援
2 心身ともにリラックスして活動できることを目指した自立活動の取り組み
4 他 害
1 B君の他害消失までの取り組み
2 スケジュールの自己管理と他者評価をもとに,自ら自己を調整する
5 多 動
1 衝動的な行動の軽減を目指した取り組み
2 落ち着きがなく,授業中の離席が多い子ども
6 偏 食
1 指先で確認して食べる子ども
2 信頼関係を築き,コミュニケーションを大切にした楽しい給食の時間
7 奇声・耳ふさぎ
1 話し言葉がなく,奇声を発する児童への取り組み
2 耳ふさぎが軽減し,活動に集中して取り組むことができるようになったS君の事例
8 性的行動
1 こころが生きる性(生)教育
2 子どもが受け入れられる生活環境を整える
9 心の問題
1 不安になって引きこもりがちになる子・相手に合わせすぎる子

まえがき

 自閉症の子どもの指導について先生方や親御さんと話していると,決まって話題になるのが不適切行動への支援法・対応法です。「同じ順序や同じ環境でしか適応できない。何とか変化に適応できるようにならないか」「パニックが起こると手がつけられない。ただじっとおさまるのを待つ以外ないのか」,「多動でいつも後を追いかけ回している。軽減する手だてはないものか」,「気に入らないことがあると自傷をはじめ,ひどいときは思い切り壁に頭をぶつけ,ひやりとさせられる。どう対応すればよいかわからない」,「毎日手をつねられて傷だらけである。じっと我慢すべきなのか」,「バス停でバスを待つ間中,首を回しながらぴょんぴょん跳ねている。注意はするが一向に改善できない」,「白ご飯は絶対に食べない。ふりかけか,のりが必要である。どうすれば食べられるようになるか」,「急に奇声を発するので周りの人がびっくりする。その時々に注意をするのだが,だんだんひどくなっているような気がする」など,現場では先生方や親御さんが,その対応に苦慮している現状が浮かび上がってきます。

 よく「不適切行動は自閉症の障害であるため改善はむずかしい」と言われます。しかし,筆者は,決してそうではなく,不適切行動を起こさせない適切な支援や対応が行われていないことが彼らの不適切行動を増幅させ,難しくしているのではないか,と考えています。なぜ不適切行動が起こるのか,どういう時,場,状況で起こるのか,起こらないのはどういうときか,など原因に応じた対策を考え,彼ら側に立った,適切なアプローチをすれば軽減も可能ですし,実際に成果を上げている事例はたくさんあります。

 本書は,こうした現場の不適切行動に対する課題を少しでも軽減し,自閉症の子どもたちが安定して,充実した学校生活,家庭生活,職業生活を送ることができるようにするためには,どういう支援や対応をすれば効果的かを提供する目的で企画したものです。

 第1章では,「不適切行動の原因と支援・対応の基本」と題して,不適切行動はなぜ起こるのか,どうすれば軽減できるのか,その基本姿勢についてまとめました。具体的には,原因をどのようにして探ればよいか,そして探った原因をどのように活用すればよいのか,効果的な支援・対応とは何か,について,そのポイントを示しました。

 第2章では,「効果的支援・対応の実際」と題して,学校や家庭で対応に苦慮しているという,こだわり,パニック,自傷,他害,多動,偏食,奇声・耳ふさぎ,性的行動,心の問題を取り上げ,効果的な支援法,対応法の実際についてまとめました。全国で,自閉症の子どもの指導に熱心に取り組み,成果を上げておられる先生方に,不適切行動がどのような支援,対応により軽減したのか,その指導過程,変容過程をわかりやすくまとめていただきました。大変な不適切行動が適切な支援・対応により確実に軽減されていく様子が具体的にわかりやすく整理されていますので,必ずや日々の実践で役立つものと確信しています。

 なお,本書は「自閉症支援のための基本シリーズ」の第2巻としてまとめたものです。第1巻「自閉症の基本障害の理解とその支援・対応法」,第3巻「子どもに効果的な教材・教具の工夫」,第4巻「コミュニケーション能力を高める指導のアイデア」,第5巻「子どもに効果的な授業の工夫」も刊行していますので,あわせてお読みいただきたく存じます。自閉症への効果的支援のあり方を確認し,日々の取り組みに生かしていただければ幸いです。

 本書の編集に当たり,ご多用中原稿をご執筆いただいた先生方には,心から謝意を表する次第です。また,本書の企画,編集でお世話になった明治図書出版編集部の三橋由美子氏,及び校正に直接たずさわられた佐藤智恵氏には深く感謝致します。


  2008年9月   編著者 /上岡 一世

著者紹介

上岡 一世(うえおか かずとし)著書を検索»

1946年高知県生まれ。高知大学教育学部卒。鳴門教育大学大学院修了。

高知大学教育学部附属中学校教諭(特殊学級),愛媛大学教育学部附属養護学校教諭,愛媛大学教育学部助教授を経て,現在,愛媛大学教育学部教授,愛媛大学教育学部附属特別支援学校校長。専門は特別支援教育。

主に自閉症の人の自立や社会参加,就労について研究している。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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