がんばれ先生シリーズ6
発達障害の子どもの指導で悩む先生へのメッセージ
結い廻る:つながっていきましょ!

がんばれ先生シリーズ6発達障害の子どもの指導で悩む先生へのメッセージ結い廻る:つながっていきましょ!

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個の支援に目を奪われず授業改善の視点から協働の取組みを

発達障害の子どもの指導にあたっては、個の支援に目を奪われるのではなく、授業改善の視点から協働して課題解決にあたることがポイントである。地域コーディネーターとして3000以上のクラスを見てきた著者が、子どもや保護者の思いと選りすぐりの工夫例を紹介する。


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ISBN:
978-4-18-045914-8
ジャンル:
特別支援教育
刊行:
5刷
対象:
幼・小・中
仕様:
A5判 200頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

もくじ

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まえがき
T章 子ども編
1 サカナ博士のヒロシ君
2 「タロウ君,ブレーキ!」
3 「君は私だ! 宇宙君」
4 「ボクの頭の中にはディスクがある!」
5 ある青年からの手紙〜回想録〜
6 発達障害の疑似体験
(1) こんなふうに見えているのかも?
(2) こんなふうに聞こえているのかも?
(3) こんなふうに混乱しているのかも?
(4) 当事者の言葉
U章 保護者編
1 ヒロシ君のお母さん
2 「モンスター」って,私のことですか?
3 親が教師に望んでいること
4 保護者が傷つく言葉
V章 教師編
1 保育園のミチコ先生
2 支援員の本音
3 小学校のマユミ先生
4 陥りやすい“思い込み”
5 壊れないための処方箋
6 ちょっとした工夫(保育園・幼稚園編)
7 ちょっとした工夫(小・中学校編)
W章 コーディネーター編
1 コーディネーターとは
2 校内のコーディネーターの役割
3 地域のコーディネーターの役割
4 「@およその発達段階(Ver.5)」について
5 「@およその発達段階(Ver.5)」の記録方法など
6 「@およその発達段階(Ver.5)」の記録例
7 「A抱えている困難(Ver.3)」と記録例
8 「B発達の位置」について
9 「C環境のアセスメント(Ver.5)」について
10 「Dコンサルテーションの自己チェック(Ver.5)」について
11 スーパーマンはいない! だから,つながっていきましょ!
12 就学相談の問題
X章 授業改善から学校力の向上へ
1 まぁるくて白いテーブルがあったなら……
2 壊れかけている教師たち
3 いま,問われているのは「学校力」である
4 学校研究の落とし穴
5 居心地のいいクラス・学校
6 浜之郷小学校のこと
7 日々の授業改善の試み
8 柳町小学校の取り組み
(1) 新たな学校研究のスタイル
(2) わかりやすい授業をめざす
(3) 学び合いの学習をめざす
(4) 環境を整える
Y章 共に生きる教育へ
1 「私はダメな人間だと思う」
2 ブータンという国
3 幸せを感じられるということ
4 あたしの足
5 「もっちゃん,行ってらっしゃい!」
6 陽だまり学級のこと(1)
7 ユウタ君の一人通学
8 ICFの理念
9 親の陥りやすい“思い込み”
10 陽だまり学級のこと(2)
11 交流及び共同学習の課題
12 お互いにとって意味のある交流及び共同学習とは?
13 通常学級の子どもたちの本音
14 友だちとのコミュニケーションを拡げる
あとがき

まえがき

 「ゆいまーる」という言葉があることを同僚の比嘉展寿さんから教えてもらいました。彼の出身は沖縄です。いま私と一緒に外部支援の仕事をしているハートの熱い男です。

 「結」とは“共同や協働”,「廻る」とは“順番”という意味だそうです。比嘉さん曰く,「お互い様なんだからさぁ,助け合っていきていきましょうよ。肩肘張らずに,見返りなんて期待せず,自然体でさぁ」。温かくていい言葉だなぁ,と思いました。この本のタイトルにぴったりだと思いました。

 さて,特別支援教育はスタートしたものの,なかなかうまくいきません。個の支援をどうするかというレベルではなく,教師が協働して課題解決にあたる力,つまり『ゆいまーる』が問われているからです。

 授業改善の視点から教師が協働して特別支援教育に取り組んでいる組織は,自立してどんどん良くなっていきます。個の支援ばかりに目を奪われている組織は人手を要求します。だから,いつまでたっても自立できません。特別支援教育に無関心な組織は,愛がないから崩壊していきます。特別支援教育への取り組みが,教育を再生する鍵になると私は確信しています。

 誠実に努力をしている先生が,少しでも元気になれるようなメッセージを届けたい,という思いでペンを執りました。そのことが,きっと子どもたちや保護者の笑顔につながってくれることを願いつつ本書を編みました。

 本書はすべて事実に基づいて書きました。しかし,個人が特定されないように一部修正を加えてあります。登場人物は,すべて仮名です。

 会話のやり取りでの私の言葉は〈 〉で示して区別してあります。なお,文中の「発達障害」という言葉は,私の場合,信念に基づき「知的な遅れ」のある子どもたちを含んでおります。


  2010年7月   /安部 博志

著者紹介

安部 博志(あんべ ひろし)著書を検索»

群馬県出身。慶應義塾大学文学部卒業。長野県の小学校(通常学級)で4年間,さらに盲学校で3年間担任をする。その後,東京都の小学校(特別支援学級)で7年間担任をする。この間,筑波大学大学院(夜間)を修了し,1998年から筑波大学附属大塚特別支援学校の教諭として現在に至る。

専任の特別支援教育コーディネーターとして,2003年度から地域の子どもと保護者,教師の相談・支援にあたっている。これまで巡回した園や小中学校の学級数は3,000を超える。

特別支援教育士(LD・ADHD等),学校心理士。趣味は,ボートでの海釣りと温泉。最近は天体観測とシャネル(車寝る)にハマっている。

モットーは,「今が最高!」「ストレスも給料のうち」「心のメンテナンスは仕事のうち」「なんくるないさぁ」。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • 当事者の気持ち、保護者の気持ちなどが分かりやすく書かれていた。具体的な支援方法も参考になった。高かったので、もう少し、ページ数があるとよかった。
      2016/4/940代・教委
    • 私も発達障害のあるお子さんの支援に関する仕事をしております。
      仕事がうまくまないことが多く、悩んでいます。
      そんな中、安部先生の本を読みました。
      安部先生の様なスーパーティーチャーでも、悩み苦しみがあり、それを乗り越えてきたことを知りました。
      具体的な支援方法も大変に参考になりました。
      それ以上に、生きる勇気と仕事への情熱がわいてきました。
      ありがとうございました。感謝。
      2010/9/2北の釣り師
    • 私も発達障害のあるお子さんの支援に関する仕事をしております。
      仕事がうまくまないことが多く、悩んでいます。
      そんな中、安部先生の本を読みました。
      安部先生の様なスーパーティーチャーでも、悩み苦しみがあり、それを乗り越えてきたことを知りました。
      具体的な支援方法も大変に参考になりました。
      それ以上に、生きる勇気と仕事への情熱がわいてきました。
      ありがとうございました。感謝。
      2010/9/2北の釣り師

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