子どももクラスも変わる!「学び合い」のある算数授業

子どももクラスも変わる!「学び合い」のある算数授業

好評8刷

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明日からすぐに役立つ!学び合う算数授業づくりの入門書

子どもたちが伝え合い、学び合う算数授業をつくるためにはどうすればよいのか? 「足場のある」算数授業を数多く実践してきた著者が、学び合いの授業づくりの極意をチェックポイント・指導案などとともに提案。「授業ノート」「算数日記」などの実物資料も多数掲載。


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PDF
ISBN:
978-4-18-041318-8
ジャンル:
算数・数学
刊行:
8刷
対象:
小学校
仕様:
A5判 144頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2024年4月26日

目次

もくじの詳細表示

はじめに
1章 子どもが学び合う算数授業づくりの極意
1 6つのチェックポイントで算数授業を見直してみよう
Point1 解法の発表と話し合いの場面で多様性を求めすぎていませんか?
Point2 自力解決に10分から15分もかけて全員が解決できるまで待っていませんか?
Point3 45分の授業で問題を1問しか扱わない授業をしていませんか?
Point4 教科書の問題をそのまま子どもに与えていませんか?
Point5 子どもたちとどんな授業をつくりたいかを共有し,目指す授業に向かって共に歩んでいますか?
Point6 学級経営と授業を切り離して考えていませんか?
2 学び合いのある算数授業を体験してみよう
1 事例 4年「分数の大きさ比べ」の授業
2 事例 5年「三角形の面積の求め方」の授業
3 協同学習を充実させよう
4 知識・技能を確実に習得させよう
1 知識・技能の定着のための繰り返し指導を行う
2 授業導入時に5分間の復習を行う
3 授業時間に適用・発展問題を与え,学びをためす時間を確保する
4 学習したことをその日のうちに練習させる
5 算数授業を学級経営につなげよう
1 自己決定の場をつくる
2 自己存在感をもたせる
3 共感的人間関係を築く
2章 学び合いのある算数授業で育てたい4つの力
1 育てたい考える力
1 見通しをもてること
2 数や条件を変えて新しい問題を作り,考えること
3 論理的に考えること
4 よりよい方法を考えること
5 振り返って考えること
2 育てたい読み取り表す力
1 問題を図に表すことができること
2 問題からの気づきを言葉や式に表せること
3 アイデアや考えを読み取り,表現できること
3 育てたい書く力
1 説明する力をつける「授業ノート」
資料1 かしこくなるための算数ノート
2 振り返る力をつける「授業ノート」
3 授業の振り返り・自己評価力をつける「思い出しノート」
4 単元を振り返る力をつける「算数日記」「算数新聞」
4 育てたい伝え合う力
1 考えを深める話し合いができること
資料2 話し合いで考えるポイント
2 黒板を上手に使って,表現したり説明したりすることができること
3 自分や友達の考えと比べながら聴くことができること
3章 子どもが学び合う算数授業づくりのコツ
1 子どもと学習の進め方を共有する
1 問題が出たら「気づき」を話す
2 課題を提案する
3 見通しを相談してみんなで共有する
4 学び合いを深める
5 発見やまとめをつくる
6 問題2や練習と振り返りをする
資料3 算数の学び合いの進め方
2 場面別・子どもが学び合う授業づくり12のコツ
導入の場面
コツ@ 問題提示を工夫する。
コツA 問題からの気づきを話すよう指導する。
コツB 解法の見通しを共有する。
コツC 説明の仕方を指導する。
展開の場面
コツD 学習形態を工夫する。
コツE 考えをつないでいくよう指導する。
コツF 提案・要求など自分たちで授業をつくることを指導する。
資料4 算数授業のワザ 95
コツG 比較することを指導する。
コツH 数学的な考え方を指導する。
まとめの場面
コツI まとめのタイミングを考える。
コツJ まとめの仕方を工夫する。
コツK 振り返りの仕方を指導する。
資料5 みんなで学び合うためにめざせ!5つ☆
3 学び合いのある学習指導案の例 5年「体積の求め方」の授業
4章 学び合いの仕方を教える算数授業の進め方
1 低学年の実践事例 2年「かけ算の応用」の授業
2 中学年の実践事例 3年「べつべつにいっしょに」の授業
3 高学年の実践事例 5年「体積の求め方」の授業
おわりに

はじめに

 算数授業で,教師や子どもはどんな授業をしたいと願っているでしょうか。これまで数多くの算数授業を参観する機会をもってきましたが,心に残る感動的な授業が少ないのも事実です。足場のある算数授業について,多くの学校の先生と共同で考え,実践してきました。実践を積み重ねながら与える足場,つくる足場,任せる足場という3タイプの足場のつくり方ができることが分かりました。子ども自身で足場をつくるにはクラスの仲間とかかわりながら相談したり話し合ったりすることが大切です。足場づくりだけでなく,聴き方・話し方・話し合いの仕方の指導は算数授業で子どもが主体的な学びをするためにも必要です。足場のある算数授業と話し合い指導は車の両輪のような関係です。これら2つの指導を算数指導に取り入れ,算数研究1年目の小松市立苗代小学校で実践した結果,子どもが自ら進める授業,子どもが学び合う授業に少しずつ近づいてきた実感があります。

 そこで,全国の小学校の算数指導に関心のある先生方に,どんな点に留意しながらどのように子どもを指導していけば,学び合いのある算数授業が実現できるのかを伝えたいと考えるようになりました。もちろん,算数研究を始めて1年目ですから課題も数多くあると思いますが,若い先生方からはどのように算数授業をつくっていけば子どもが伝え合い学び合う算数授業に近づけるのかを知りたいという声を聞きます。先日,いくつかの算数研究会で,本書にも掲載している3年の授業実践をふだんの算数授業を通して子どもに学び合いの仕方を指導するコツとして紹介したところ,大きな反響をいただきました。

 本書が学び合いのある子ども主体の算数授業を目指している先生方の授業改善の一助になれば幸いです。本書の刊行にあたり明治図書の木山麻衣子さんと有海有理さんには大変お世話になりました。ありがとうございました。


  2012年7月   /石田 淳一

著者紹介

石田 淳一(いしだ じゅんいち)著書を検索»

小田原市生まれ,京都大学教育学部卒,筑波大学大学院教育研究科修了,同教育学研究科退学後,愛知教育大学助教授,筑波大学講師を経て,現在横浜国立大学教育人間科学部教授。学術博士。2002年度英国オックスフォード・ブルックス大にて在外研究。全国各地の小学校で指導講演を行っている。

神田 恵子(かんだ けいこ)著書を検索»

石川県小松市立第一小学校指導教諭,苗代小学校指導教諭を経て,現在能美市立辰口中央小学校教頭。

日本数学教育学会誌や科学教育研究に実践研究論文を多数発表している。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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