- まえがき
- はじめに
- T 基礎編
- /鳥居 深雪
- 1 知的障害(発達の遅れ)
- (1) 診断基準
- (2) 知的障害の特徴
- (3) 知的障害の子どもへの支援の基本
- 2 境界線知能
- 3 ADHD
- (1) 医学的診断基準
- (2) ADHDの症状
- (3) ADHDの子どもへの支援の基本
- 4 LD
- (1) LD(学習障害)の定義
- (2) LDの症状
- (3) LDの子どもへの支援の基本
- 5 自閉症を中心とする広汎性発達障害(自閉症スペクトラム障害)
- (1) 診断基準
- (2) その他の障害特性
- (3) 広汎性発達障害の子どもへの支援の基本
- 6 発達性協調運動障害(DCD)
- U 応用編
- 1 幼児期
- ○幼児期の特徴 /鳥居 深雪
- (1) コミュニケーションが取りにくい幼児 /木下 勝世
- 1 幼稚園での様子
- 2 事例についての基本状況
- 3 支援の方針
- 4 支援の実際(評価も含む)
- (2) 多動・衝動性が高い幼児 /木下 勝世
- 1 幼稚園での様子
- 2 事例についての基本状況
- 3 支援の方針
- 4 支援の実際(評価も含む)
- (3) 友だちとうまく遊べない幼児 /御園 愛子
- 1 信頼関係の確立
- 2 友だちの模倣(マネ)をする
- 3 かずと君の安心できる場を
- 4 かずと君の野球遊び
- 5 生活している場こそが指導の場
- ○解説:幼児期の事例を振り返って /鳥居 深雪
- 2 小学校
- ○学童期の特徴 /鳥居 深雪
- (1) 読み書きの困難さがある児童 /相川 智子
- 1 事例の概要
- 2 アセスメント1:学校での様子
- 3 アセスメント2:事例についての基本情報
- 4 支援の実際
- (2) 算数につまずきのある児童 /秋元 有子
- 1 事例の概要
- 2 アセスメント1:学校での様子
- 3 アセスメント2:事例についての基本情報
- 4 支援の方針
- 5 支援の実際
- (3) 著しく時間がかかる児童 /田中 容子
- 1 事例の概要
- 2 アセスメント1:学校での様子
- 3 アセスメント2:事例の基本情報
- 4 個別の教育支援計画
- 5 支援の実際
- (4) 衝動性が高くトラブルが多い児童 /大山 恭子
- 1 事例の概要
- 2 アセスメント1:学校での様子
- 3 アセスメント2:事例についての基本情報
- 4 支援の方針
- 5 支援の実際
- (5) すぐに気が散ってしまう児童 /漆澤 恭子
- 1 事例の概要
- 2 アセスメント1:学校での様子
- 3 アセスメント2:事例についての基本情報
- 4 校内委員会での支援方針―ターゲットとする行動の観察
- 5 支援の方針とその実際
- 6 児童の変容
- 7 まとめ
- (6) こだわりが強く集団になじめない児童 /内田 真弓
- 1 事例の概要
- 2 アセスメント1:学校での様子〈1年生〉
- 3 アセスメント2:事例についての基本情報
- 4 支援の方針
- 5 支援の実際
- (7) パニックを頻繁に起こす児童 /後藤 トキ子
- 1 事例の概要
- 2 アセスメント1:学校での様子
- 3 アセスメント2:事例についての基本情報
- 4 支援の方針と個別の指導計画
- 5 支援の実際とまとめ
- ○解説:学童期の事例を振り返って /鳥居 深雪
- 3 中学校・高等学校
- ○思春期〜青年期の特徴 /鳥居 深雪
- (1) 英語の読み書き困難がある生徒 /木下 智子
- 1 アセスメント1:学校での様子
- 2 アセスメント2:事例についての基本情報
- 3 支援の方針
- 4 支援の実際
- (2) 数学につまずきのある生徒 /小泉 雅子
- 1 アセスメント1:学校での様子
- 2 アセスメント2:事例についての基本情報
- 3 支援の方針
- 4 支援の実際
- (3) 反社会的行動を示す生徒 /大野 等
- 1 はじめに
- 2 事例の概要
- 3 支援の方針
- 4 支援の実際
- 5 まとめ(支援を振り返って)―特に学級経営を視点として
- (4) 同年代との距離を感じ不登校になった生徒 /濱田 郁子
- 1 家庭訪問実施にあたって
- 2 支援の方針と目標設定
- 3 支援の実際
- 4 考 察
- (5) 暗黙の了解が理解できない生徒 /田邊 昭雄
- 1 事例の概要
- 2 アセスメント1:学校での様子
- 3 アセスメント2:事例についての基本情報
- 4 支援の方針
- 5 支援の実際
- ○解説:思春期〜青年期の事例を振り返って /鳥居 深雪
- 4 さまざまな支援
- ○解説 /鳥居 深雪
- (1) 虐待の可能性がある場合の支援 /土岐 郁子
- 1 乳児期からさまざまな虐待を受けていたじゅん君(仮名)
- 2 アセスメント1:幼稚園・学校での様子
- 3 アセスメント2:小学校1年生時
- 4 支援の方針
- 5 支援の実際
- (2) 保健室での支援 /菊池 操
- 1 はじめに
- 2 支援の実際
- 3 おわりに―「みんなでこの子を支えよう」―
- (3) 通級指導教室での支援 /山田 充
- 1 本校通級指導教室の概要
- 2 広汎性発達障害・アスペルガー症候群など発達障害への支援の実際
- 3 まとめにかえて
- (4) 特別支援学校による地域支援 /西山 博
- 1 特別支援学校の地域における役割について
- 2 具体的な支援T〜しんごくん(仮名)への支援について〜
- 3 具体的な支援U〜B中学校教員への支援について〜
- 4 特別支援学校による地域支援のこれから
- (5) 教育センターの支援 /森田 安徳
- 1 機関の概要
- 2 教育相談における支援
- 3 特別支援教育研修における支援
- 4 調査研究における支援
- 5 その他
- (6) 民間の機関によるSST /平木 こゆみ
- 1 機関の概要
- 2 具体的な支援
- (7) 地域の専門機関による学校支援 /西村 優紀美
- 1 はじめに
- 2 体調不良を理由に休みがちなヒロ君(仮名:小学校5年生)
- (8) 進路指導 /米田 和子
- 1 進路を考えるときに大切にすべきこと
- 2 進路を選択するには
- 3 適切な進路を選択するために
- (9) 親の会 /山岡 修
- 1 親の会とは
- 2 自閉症・発達障害関係の親の会
- 3 親の会に参加するには
- 4 自閉症・発達障害関係の主な親の会や当事者団体
- おわりに
まえがき
特別支援教育の意義が,各現場で,次第に理解されてきています。この次の課題,それは,子どもや保護者に,きちんと実際の実践で返していくことです。本シリーズは,こうした編者の意図から生まれました。
これからの特別支援教育を担うすべての先生方向けに,実践の方法をガイドする。これが本シリーズの第一のねらいです。
通常の学級,特別支援学級,特別支援学校。それぞれの場で,個への実践の必要性がさらに増します。本シリーズでは,こう考え,場を超えて必要な内容を選びました。これからの教育で求められるのは,個を主体とした方法の共有です。本シリーズは,その具体策をガイドします。
特別支援教育は,どの子にも優しく,細やかな教育という見方があります。困っている子の声を聞き,細やかに対応すれば,どの子にも優しいユニバーサルな教育につながるということでしょう。
こう考える本シリーズの第二のねらいは,一例をふまえ,さらに広く共通する,ユニバーサルな対応を学ぶということです。
本書のガイドや事例から,細やかで優しく,そしてどの子にも通じる,きちんとした考えと方法を学べます。読者の前のさまざまな子どもにも通じる,ユニバーサルな活用のため,本シリーズは実際的なヒントを節目に設けてあります。一般化に流れず,一例にとどまらず,確実に活用を生み出す考えと方法へのガイドを志向しています。
このようなことをねらい,本シリーズではそれぞれの巻に沿って具体化を図りました。各巻の編者の個性と見識も反映し,類書にない特徴を各巻ともに備えています。
学校・学級で役立つ本シリーズをガイドに,子どもを支え,ともに歩む,よりよい実践をつくって下さるよう編者一同願っています。
平成22年4月 /太田 俊己
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- 明治図書