心を育てる特別支援教育1
吃音のある子どもたちへの指導
子どもに届けるメッセージ

心を育てる特別支援教育1吃音のある子どもたちへの指導子どもに届けるメッセージ

好評2刷

吃音のある子ども達のことばと心を育てる指導の実際を紹介

通級指導教室担当として「吃音のある暮らし」と向き合い続けた著者による本書は、事例を通して吃音のある子どもへの指導法や家族へのケア、学級担任との連携の実際を紹介。自身の経験から、吃音指導にとどまらず、特別支援教育に携わるすべての人々へヒントを提供する。


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ISBN:
978-4-18-013610-0
ジャンル:
特別支援教育
刊行:
2刷
対象:
小学校
仕様:
A5判 148頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2018年11月19日
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目次

もくじの詳細表示

はじめに
プロローグ
第1章 悩みの日々
1 吃音の子どもたちと出会う
2 吃音ってなんだろう
3 追跡調査を試みる
第2章 3方向へのアプローチ
〜子ども,家族,園・学校へ〜
[ Scene 1 ] デルの方法でたっちゃんと向きあう
1 お母さんとの教育相談〜「一緒」に考えさせてもらえるようになるために〜
2 たっちゃんとの出会い〜ストレートにメッセージをことばに乗せた時〜
3 一緒ということ〜「一緒」にいる実感を求めて〜
4 ことばあそびを通して伝える子どもへのメッセージ〜マニュアルを示されて,マニュアルを崩す〜
5 通常の学級の先生と「一緒」に進む〜温かい学級づくりに学ぶ〜
6 母親のまなざし〜「親バカ」だけどうちの子可愛いわということば〜
7 オリジナル紙芝居〜子どものよさを活かし「一緒」に進む〜
[ Scene 2 ] 和也くん親子から教わったこと
1 まずはお母さんと話す〜「本当は来たくなかった」という母の本音を受けとめる〜
2 いよいよ和也くんと出会う〜ことばについて尋ねてみた日〜
3 和也くんとのおつきあい〜吃って本読みの宿題が終わらない〜
4 親子の向きあい方について一緒に考える
5 表現が豊かになるための学習〜音読練習が子どもに送る無言のメッセージ〜
6 学校との連携〜吃りをまねされた時をきっかけに学級をつくる〜
(1) 親子で話しあう
(2) 担任の先生と相談して教室を訪れる
7 第1段階の連携と第2段階の連携〜子どもについて「一緒」に考えていくこと〜
[ Scene 3 ] ゆうきくん親子から教わったこと
〜「まあ,吃ってもいいかな」ということばの持つ意味〜
1 ある研究会に来られた学級担任
2 口元にかざす手〜そう,そのままでいいんだよ〜
3 すっと身を引く〜気を遣えるとも言える,気を遣いすぎとも言える〜
4 日常の彼〜どう見つめれば,彼は幸せになるのか〜
5 吃音のある暮らしについて話す〜少しずつ動く彼の内面〜
6 自分自身のことを笑えるようになる〜自分を知り,折りあいをつけながら生きる〜
7 吃音Q&Aの授業 後輩へのアドバイス〜子どもの内面に触れていく〜
8 ゆうきくんへのメッセージ〜かかわる大人が自己の内面を振り返る〜
第3章 統合的アプローチによることばの指導
1 子どもを広く捉えるために〜能力を伸ばす視点,暮らしやすくなる視点〜
(1) いろいろな見方をしてみたい
(2) カードに書き込んでみよう
(3) 1枚の紙に書き込む
2 子どもと語る〜子どもと「吃音」を話題にして話す〜
(1) 絵本を一緒に読む
(2) 吃音クイズをしよう
(3) お悩み相談室をしよう
3 吃音のある子どもが主人公の小説を読もう
4 グループ指導をしよう〜「君は一人ぼっちじゃないんだよ」のメッセージを届ける〜
(1) グループを編成する
(2) 今年度の指導プログラム
(3) 子どもの声へのアプローチ 〜グループで音読を楽しもう〜
(4) 自分のことを知ろう 〜グループで,吃音の「波」について学ぼう〜
5 集まり過ごせ,語れる場所づくり〜親の会と吃音キャンプ〜
6 学級担任の先生方と一緒に進むために〜専門機関と学校とのフラットな関係〜
第4章 吃音のある子どもへのことばの指導から特別支援教育を考える
1 聴くということ
2 向きあい,自分自身を知ること〜「主観的記録」と「内省的思考」の重視〜
3 メッセージを届ける
4 応援団を増やす
エピローグ

はじめに

 「国語の時間に……本読みで……吃って……読めずに泣いた。」

 言おうか,言わずにおろうか……と迷っていた男の子。

 吃りながら,迷いながら,少しずつ少しずつことばにした瞬間。同じ吃音のある仲間たちと一緒に過ごした,ことばの教室の一場面である。

 伝えたいことは自分のことばで話すんだよ。聞いてくれる友だちはいるんだよ。つっかえても,上手く言えなくても,君のことばが大切なんだ。

 場面が,丸ごと子どもたちへのメッセージとなっている空間。

 小さな部屋にイスをたくさん押し込んだぎゅうぎゅう詰めの空間で,子どもたちは何かのメッセージを受け取りながらしゃべる。そして,聴く。

 子どもたちを連れてこられたお父さん,お母さん方は,控え室で時を過ごされる。決して広くはない,ホットカーペット敷きの部屋から,時折聞こえる笑い声。親子にも,そして教師にも,小さいけれどそこには居場所があったのだ。


 吃音のある子どもたちをどのように育てるかを考えてきた。

 子どもたちの吃音症状だけを見ず,子どもたちを育てていくためにどうするのかを考えてきた。それが,吃音症状がありながら,日々を自分なりに過ごせる子どもたちの姿につながった様に思う。

 これまで,子どもたちの「心を育てる特別支援教育」を追いかけてきた。その最初に,吃音のある子どもたちとその家族の「たった1つの物語」を振り返って考えていきたいと思う。


  2009年8月   /青山 新吾

著者紹介

青山 新吾(あおやま しんご)著書を検索»

1966年,兵庫県生まれ。

1989年より,小学校へ勤務。

現在,岡山県教育庁に勤務。

学校心理士。臨床発達心理士。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • 岡山県の特別支援教育の分野ではかなり有名なな青山さんも,昔は一般の人だったのだなあと言うのがわかりだれでもがんばれば青山さんみたいになれるのかなあと身近に感じらました。
      「独身・恋人なし」
      という言葉に妙に親近感を覚えました(*^_^*)

      一般的な教育書は,読むのにかなり苦労しても結局実践では何をしていいのか分からないものが多いのですが,明日からすぐに役立つ実践が書かれていて,分かりやすかったです。

      青山さんの姿勢は,特別支援教育だけが他の学校教育とは特別のところに位置するのではなく,常に学級担任と友に子どもを支援していこうという姿勢が新鮮です。
      それは当たり前のことですが,現場では特別支援教育だけが独立してしまっているのが現状です。

      「えらぶらない」けれども「専門性がある」
      相反することが多いけれど,それを簡単にやってのける青山さんに拍手です(^_^)
      2009/10/18なかよし
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