- まえがき
- 『教えて→ほめる』が発達障がいの子どもにとってはやさしい指導です!
- 〜発達障がいの子どもが変わる『教えて→ほめる』トレーニングとは〜
- T 今までの指導が変わる! 日常生活場面での「教えて→ほめる」トレーニング
- (1) 片付けができない子どもが変わる「教えて→ほめる」
- (2) 授業の準備ができない子どもが変わる「教えて→ほめる」
- (3) 順番の待てない子どもが待てるようになる「教えて→ほめる」
- (4) 掃除ができない子どもができるようになる「教えて→ほめる」
- (5) 係活動を忘れてしまう子どもができるようになる「教えて→ほめる」
- (6) 自分の思い通りにいかないと怒る子どもが変わる「教えて→ほめる」
- (7) 「教えて→ほめる」ですぐにできる! 1年生の給食指導
- U あの子ができるようになる! 授業場面での「教えて→ほめる」トレーニング
- (1) 自分の意見だけを言いたがる子どもが待てる「教えて→ほめる」
- (2) 発言できない子どもが発言できるようになる「教えて→ほめる」
- (3) こだわりのある子どもが活躍する「教えて→ほめる」
- (4) 例示の提示で分かる授業になる! 「教えて→ほめる」
- (5) 授業中の最新機器を使った「個別支援」で「教えて→ほめる」
- V あの子も安定して取り組める イベント・行事での「教えて→ほめる」トレーニング
- (1) 学校の行事は発達障がいの子どもにとって「地獄」
- (2) なぜ6月と11月に発達障がいの子どもの荒れが加速するのか
- (3) 運動会で同じように行動できない子どもへの「教えて→ほめる」
- (4) 運動会で動きがぎこちない子どもへの「教えて→ほめる」
- (5) 音楽会で大きな声を出し過ぎてしまう子どもへの「教えて→ほめる」
- (6) 入学式・卒業式で落ち着かない子どもへの「教えて→ほめる」
- W 学校での特別支援教育体制が変わる! 「教えて→ほめる」トレーニング
- (1) 学校の体制として「教えて→ほめる体制」を浸透させる
- (2) 廊下で問題行動を見かけた時の「教えて→ほめる」全校体制
- (3) 他のクラスの子どもがパニックで暴れている時の「教えて→ほめる」全校体制
- (4) 校長先生や教頭先生の力で変わる! 「教えて→ほめる」全校体制
- X クラスの子どもたちへ「教えて→ほめる」で定着させる 発達障がいの子どもたちへの対応スキル
- (1) 社会に出た時に「発達障がいの人たちへの対応スキル」が必要となる
- (2) 発達障がいの理解と対応をすべての子どもへ「新たな特別支援教育の授業」
- Y パニックになった! パニック時の「教えて→ほめる」トレーニング
- (1) パニックになった! 最初にやるべきこと〜「落ち着かせ方」を知りましょう〜
- (2) パニックになりそうな子どもへの「教えて→ほめる」パニック対応トレーニング
- (3) パニック後の子どもへの「教えて→ほめる」パニック対応トレーニング
- あとがき
まえがき
『教えて→ほめる』が発達障がいの子どもにとってはやさしい指導です!
〜発達障がいの子どもが変わる『教えて→ほめる』トレーニングとは〜
数年前のある日。
掃除が終わると隣のクラスの発達障がいの太郎くんがパニックになっていました。
担任の先生との関係もいいし、最近はとっても落ち着いていました。いきなりパニックになるのはおかしいのです。私は太郎くんを落ち着かせ「どうしたの?」と聞きました。
すると、
「教頭先生に怒鳴られました。僕は一生懸命やっていたのに」
と太郎くんが言います。そこで教頭先生にどのように指導を受けたのか聞いてみました。
「なんだ! その掃除の仕方は。6年生らしくやりなさい!」
と怒鳴られたというのです。
「6年生らしく」ということが理解できない太郎くんは、正直に教頭先生に聞きます。
「教頭先生、6年生らしくというのは、ぞうきんをかけていれば6年生らしいってことですか?」
もちろんこんなことを言われた教頭先生は怒ります。
「そんなことも分からないのか! 自分の頭で考えなさい!」
一生懸命掃除をしていたつもりの太郎くんは、これでパニックになってしまったのです。
私は太郎くんの言うことも、教頭先生の言おうとしていることも分かりました。
そこで私は太郎くんを掃除場所に連れて行きました。そして次のように指導しました。
最初のほうきのかけ方です。太郎くんはほうきを「ちょいちょい」としか動かしません。私が見本を示し、実際にやらせました。「ちょいちょいとかけてしまうのは3点。先生が教えたかけ方が10点満点です。この10点満点のかけ方が6年生らしいということです」と具体的に数値化して教えると太郎くんはとても納得した表情をしました。
次にぞうきんのかけ方です。太郎くんはぞうきんを折らずに、力なくかけていました。実は、このかけ方を太郎くんは「一生懸命ぞうきんをかけている」という状態だと思っていました。
私はほうきの時と同じように、ぞうきんのたたみ方、両手で力強く床を押し、ぞうきんをかけ、見本を示しました。そして太郎くんにもやってもらいました。そして先ほどと同じように「それが6年生らしい10点満点のかけ方だね」と教えました。
すると翌日から太郎くんの掃除は一変します。どの子どもにも負けないような素晴らしい掃除をするようになりました。私はそれを取り上げ大いにほめました。するとその掃除の仕方がずっと続くようになります。
教頭先生も、
「太郎くんは変わった。掃除が上手になった」
と太郎くんの変容ぶりを認めざるを得ませんでした。
私がやった指導はとても簡単です。
教えて→ほめる
を行ったのです。逆に教頭先生の指導は、
「教えず→叱る」
指導だったのです。
発達障がいの子どもたちの中には「教えられていないからできない」という子どもたちがたくさんいます。逆に「教えて→ほめる」を行って様々な行動様式を獲得していく子どももたくさんいます。
本書では、様々な場面における「教えて→ほめる」指導、「教えて→ほめる」全校体制の構築など、先生方の指導のヒントになるような事例をたくさん掲載しました。
ぜひ発達障がいの子どもたちに「教えて→ほめる」指導を行い、彼らにたくさんの「成功体験」を味わわせてください。
/小嶋 悠紀

















子ども達への対応に仕方などについても具体的に掲載されているので、校内に広めています。
大変、役に立つ書籍の1つです。おすすめです!
一つの事例について
【困ったポイント】⇒【ついやってしまったこの指導】⇒【これどうしてNG指導なの?】
⇒【何を教える?】⇒【どうほめる?】と、展開していくので、すごくわかりやすいです。
困ったときにページを開けば、トラブル発生の原因から対応、ほめ方まですぐに情報が得られます。
特別支援学級の先生、保健室の先生にもおすすめしました!