総合的学習の展開5ものづくり・生産活動の展開と支援の方法

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子どもの課題発見・追究を軸とする総合的学習では、教師の支援がカギとなる。その実際のワザをものづくり・生産活動の展開に即して明らかにする。総合的学習の必修図書。


復刊時予価: 2,497円(税込)

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電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-007110-X
ジャンル:
総合的な学習
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 152頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

まえがき
1章 ものづくり・生産活動の展開と支援の構想
1 ものづくり・生産活動の意義
2 総合的な学習の時間におけるものづくり・生産活動
3 ものづくり・生産活動の展開と支援構想の視点
2章 ものづくり・生産活動の展開と支援のヒント
§1 展開構想の考え方
§2 展開の重点と支援のヒント
1 課題設定過程の支援のヒント
2 ものづくり展開の支援のヒント
3 生産活動展開の支援のヒント
4 成果の表現活動・発信活動の支援のヒント
5 よさや進歩の評価のヒント
3章 ものづくり・生産活動の展開と支援の工夫
§1 ものづくりの展開と支援の工夫
◆日常生活に使うものづくりの実践モデル
1 廃油から石鹸をつくろう〈6年〉
2 変身!牛乳パック〜牛乳パックでオリジナルはがきをつくろう〜〈5年〉
3 ペットボトルロケットをとばそう!〈5・6年〉
◆地域の特産品づくりの実践モデル
4 おさつアラカルトをつくろう〈中学年〉
5 安倍川餅をつくろう〈全学年〉
6 練馬大根を育てよう〈3・5年〉
◆外国の料理づくりの実践モデル
7 “そば”からイタリアがみえる〈5・6年〉
8 「餃子」をきわめよう〈5・6年〉
9 パンケーキづくりの名人になろう〈3年〉
◆地域の伝統工芸品づくりの実践モデル
10 東京染小染―生活を彩る染め物〈5・6年〉
11 草履作り―「わら」のリサイクル〈5年〉
12 和凧作り―伝承遊びを楽しむ〈3・4年〉
§2 生産活動の展開と支援の工夫
◆野菜づくり+農家の人との交流の実践モデル
1 トウモロコシパーティーを開こう〈5年〉
◆米づくり+農家の人との交流+飯盒すいさんの実践モデル
2 「食」と健康について考えよう〈5年〉
◆高齢者との交流とものづくりの実践モデル
3 日本の食文化を学ぼう〈5年〉
◆ケナフの栽培とそれにかかわる活動の実践モデル
4 ケナフの手すきカードづくりに挑戦だ〈5年〉
◆動物の飼育とそれにかかわる活動の実践モデル
5 生命の誕生について考えよう〈3・4年〉
4章 課題とものづくり・生産活動
§1 新しい課題のテーマとものづくり・生産活動
◆国際理解のテーマとものづくり・生産活動
1 外国の文化に親しむ〜ハロウィンを楽しもう〜〈5年〉
◆情報のテーマとものづくり・生産活動
2 日本の方言や文化を調べて方言集をつくろう〈4年〉
◆環境のテーマとものづくり・生産活動
3 考えよう 私たちの地球・私たちの生活〜石鹸づくり・電池づくり〜〈5・6年合同〉
◆福祉のテーマとものづくり・生産活動
4 身近な工業製品のアイデア発表会を開こう〈5年〉
◆健康のテーマとものづくり・生産活動
5 ヘルシー料理から健康を考えよう〈5・6年〉
§2 地域の特色を生かしたテーマとものづくり・生産活動
1 環境リサイクルグッズづくり〈4年〉
§3 子供の趣味・関心にもとづくテーマとものづくり・生産活動
1 夢や希望をもつ遊びやゲームづくり〈4年〉

はじめに

 総合的な学習の時間については,学校としてのこの時間の目標を設定し,その目標の具現のために学校独自の内容を選択します。取り上げる内容は学校によって違い,それが特色ある学校づくりの核となります。したがって取り上げる内容に伴う学習活動も多種・多彩なものとなることでしょう。まさに各学校の創意工夫の発揮どころです。

 ものづくり・生産活動は,その中でも多くの学校で必ずといってよいほど取り上げることが予想される活動です。ものをつくること・生産することは,今日の体験不足の子どもたちにとり,生きる力をはぐくむ直接的な機会であり場であります。自然とのふれあい,人とのかかわりを通して,つくる・生産する喜びとともに,そのことに自分を映し出し,自分のよさや可能性,有能感などを実感することでしょう。

 しかし,このものづくり・生産活動は,教師にとってはそれなりの予備知識が必要であり,事前の準備とその期間が必要です。また,つくったり生産したりする場所,費用,専門的な知識を持っている人の助言,時には季節や天候の条件など,さまざまな配慮事項が関係してきます。ものづくり・生産活動の単元を構成し,子どもたちが主体的に活動を推進できるようにするための環境づくりや条件整備には,このように教師にとって多くの労力を要します。

 そこで,本書では,こうしたことに意欲的にチャレンジする教師のために,ものづくり・生産活動の展開と支援の方法をテーマに,その具体的な単元構想や活動と支援のヒントなどをまとめてみました。

 第1章では,総合的な学習の時間におけるものづくり・生産活動の意義,ものづくり・生産活動の展開に当たっての教師が支援する際の4点あげています。

 第2章では,ものづくり・生産活動の展開の過程を,1目的や問題意識と課題づくり,2見通しと計画づくり,3つくる・生産する活動の展開,4成果と課題のまとめ,5まとめの表現と発信とし,各過程の意味と教師の支援のヒントをあげています。また,その過程における評価の工夫や配慮事項をあげています。

 第3章では,ものづくり・生産活動そのものを総合的な学習の時間のテーマとした単元の展開と支援のヒントを実践モデルとして紹介しています。

 第4章では,学習指導要領総則に例示された課題をテーマとした単元における一つの活動として,ものづくり・生産活動を取り上げた場合の展開と支援のヒントを実践モデルとして紹介しています。

 これらの展開構想や支援のヒントが,各学校での特色あるものづくり・生産活動の計画・実践に少しでもお役に立てば幸いです。

 なお,事例やモデルを提供してくださった皆さんは,これまでに総合的な学習の時間に先駆的に取り組まれた方々です。少ないスペースにもかかわらず,手際よく分かりやすくまとめるとともに,情報提供をいただいたことに心から感謝申し上ます。

 最後に,本書の企画・出版に多大の労をとって下さった明治図書編集部の安藤征宏,増渕説の両氏に心からお礼を申し上げます。


  平成12年12月   編  者

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      明治図書

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