家庭教育ツーウェイ 2005年1月号
実力がつく家庭学習教材の選び方・ユースウェア

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家庭教育ツーウェイ 2005年1月号実力がつく家庭学習教材の選び方・ユースウェア

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ジャンル:
その他教育
刊行:
2004年12月8日
対象:
幼・小
仕様:
B5判 80頁
状態:
絶版
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目次

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特集 実力がつく家庭学習教材の選び方・ユースウェア
一人で学習できて、楽しく、面白く、しかも力がつく教材
向山 洋一
家庭用教材はどこを見るべきか
教材によって見る観点が異なる
板倉 弘幸
優れた家庭用教材を見つける5つの原則
石黒 修
家庭用教材に必要な絶対条件
シンプルで、やることがわかって、一目でやりたくなる
石川 裕美
子どもを夢中にさせる教材づくり
小林 幸雄
何をすべきかがはっきり分かること
遠藤 真理子
「子どもにわたして一人でできるか」が選択のポイント
河田 孝文
実力がつく教材
自分一人で学習を進められるような教材を
小野 隆行
実力がつく教材4つの条件
椿原 正和
薄くて、解説がしっかりしているものを選ぶ
吉田 高志
熱中する教材
楽しく、一人でできる教材が、熱中する教材だ!
岡田 健治
子どもが喜ぶ宿題を知っていますか?
細羽 朋恵
子どもが熱中し、一人で学べるシステムがある迷路型算数ワーク
井上 朋子
インターネットランドの教材
『TOSSランド活用ワーク』を使ってインターネットランドを使いこなす!
谷 和樹
やっていていつの間にか実力アップの教材集
八和田 清秀
詩文数も豊富「みおつくし暗唱詩文集」
神谷 祐子
だめな教材の見抜き方
「親の手がかかる教材」はゴミになりがち
伴 一孝
だめな教材は、優れた教材の対極にある
井上 好文
「シンプルイズベスト」の原則に合っているか
松藤 司
向山チームが考えた幼児教材『TO*SS方式知能開発トレーニング』
師尾 喜代子
TOSSあかねこスキル4000万冊の理由
子ども・親・教師が絶賛!授業で実力アップできる『あかねこスキル』
木村 重夫
すべての子ができるようになる練習法なのです
田村 治男
どの子も喜ぶ、集中する、力がつく
浅川 清
日本一
進研ゼミ通信教材づくりのポイント
進 香
中学生雑誌『中学時代』の勉強情報
小貫 榮一
ミニ特集 見直したい百人一首の教育力
百人一首は極めてすぐれた教育力がある
向山 洋一
21世紀に継承したい「覚える」「そっくりまねする」お手本文化
小宮 孝之
クラスがまとまり、全ての子がスターになれる
有村 紅穂子
真剣勝負の「負ける」「勝つ」が生む教育力!
立石 佳史
五色百人一首にまつわる2つのドラマとその魅力
西岡 美香
学級がまとまり、子どもが成長する
波多野 陽
五色百人一首で、遊びのルールを学ぼう
末永 賢行
イラストで見る家庭教育のポイント
良いところを見つけよう
岩野 節男岩野 紀子
家庭教育のポイント
ほんのかすかな小さなよいところを見つけ、心からほめよう――子どもが確実によい子に育つ
向山 洋一
編集前記
師尾 喜代子
つぶやきに見る子どもの成長
母の怒りへの反応
水野 茂一
園長が語る子育ての極意
愛情一杯でいただきます!
岡田 高行
感謝する心!
美濃部 やよい
校長が語る子育ての極意
「食」でこそ育つ生きる力
市川 良二
医師 私の子育て日記
成功者に育てたいならば
香川 宜子
医師 普通の家庭教育の大切さ
脳力開発教材の問題
澤口 俊之
ボランティアの心を育てる
「人のために」も大切だけど、まずは「人に迷惑をかけない」ことから
赤木 雅美
年少のドラマ、年中のドラマ、年長のドラマ
年少/みんな大好き 大きな花丸
安里 清野
年中/みんなが先生
山内 勝悟
年長/笑顔でチャレンジ
源河 郷子
子どもがピンチの時のとっておきの親の話
ピョンタの冒険・自分のことに自信をもとう
芝田 千鶴子
衝撃のドラマ 算数が大の苦手の子が満点をとった
あの子の笑顔が見たいから
高谷 圭子
本筋の心の教育
ありがとうと言える子
前田 憲明
小1のドラマ、小2のドラマ、小3のドラマ
小1/「通知表」
藤崎 久美子
小2/討論がT男を走らせる
酒井 武男
小3/漢字が苦手な子どもの学習の順序
奥田 純子
佐藤昌彦の紙工作教室
ハンカチマジシャン
佐藤 昌彦
子ども調査が示す家庭教育のポイント
金銭教育のすすめ
明石 要一
SOS 子ども・親が電話相談をする時
子どもがかわいくない
波多野 ミキ
親子で覚える名文・詩文
お正月
岡 惠子
親子で挑戦ペーパーチャレラン
やじるしチャレラン
伊藤 亮介
インターネット・TOSSランドの活用
九九を楽しく覚えられるインターネットランドにアクセスを!
國本 直嗣
習い始めの漢字・輪郭漢字
輪郭漢字カードは、「読み先習」の立場から作られた
五十嵐 勝義
1年担任の証言・幼児期に何を教えることが大切か
絵本の読み聞かせで、本のおもしろさを教える
木佐貫 あかね
家族が子どもの知的好奇心と付き合う
三島 麻美
家族の役に立つ喜び
坂口 理恵子
コンクール入賞続出の酒井式描画法 (第10回)
親と子で造るたのしい絵本
酒井 臣吾
お稽古、習わせる時の心得
努力の仕方、上達の法則
森川 敦子
すぐれた教材教具の選び方
日本の伝統文化で楽しむ
板倉 弘幸
家庭教育の基本
動植物を育てる
椿原 正和
これからの小学校教育
達成目標を示しているか
大森 修
シングルエイジ時代(0〜9歳)教育のポイント
子育て自問自答で気づくこと
水野 美保
読者のページ
編集部ニュース
親子で学ぶインターネット
スクール at ホーム
三澤 雅子

実力がつく家庭学習教材の選び方・ユースウェア

一人で学習できて、楽しく、面白く、しかも力がつく教材

向山洋一

本誌編集長/日本教育技術学会会長/千葉大学非常勤講師

無料の世界最大の教育情報サイトインターネットランド主宰

TOSS(会員1万名の教師の研究団体)代表


 学校で使う教材と家庭で使う教材は、作り方が全く違うのです。


 学校で使う教材は「先生が教えてくれる」「先生がついている」ことが前提です。

 先生が教室で教えてくれるわけです。

 学校で使う教材の代表は教科書です。

 教科書は、日本で最もすぐれた教材の一つです。

 教科書は、何百人、何千人の熱心な教師の知恵がこめられています。何年も何十年もかけて修正されてきました。

 正しく活用すれば、効果は絶大です。

 テレビ、新聞などで、教育にはシロートのマスコミ学者が「教科書を使わないで、自作のプリントで教える熱心な先生」と、はやしたてますが、とんでもない間違いです。

 教科書を使わない先生のクラスは、学力が著しく低いのがほとんどです。

 プリント学習は、その結果があまりにもひどく、北海道はじめいくつもの地域で裁判になりました。

 算数で「教科書を使ったクラス」と「教科書を使わないクラス」の学力差は、平均十点です。教科書を使った方が平均点が十点も高いのです。

 これは、日本教育技術学会の昨年度の調査で、全国二百校近くの「中学入学時学力調査報告」に述べられたことです。

 朝日新聞はじめ、いくつかの新聞でも紹介されました。

 そもそも、法律では「教科書を使わなくてはならない」となっているのです。

 担任が、算数の教科書をあまり使っていない時は、申し入れるべきでしょう。

 学校では教科書のほかに「計算スキル」「漢字スキル」などの補助教材があります。

 これも、教師が授業中に使うように作られています。

 毎時間、五分程度の練習にあてるのです。

 「漢字」、「計算」を宿題に出す先生がいます。親で「宿題を出してください」と求める人も多くいます。

 宿題では、ほとんど学力はつきません。

 「利」を二十回書きなさい―――というような宿題を、最初は「編」だけ二十書き、次に「つくり」を二十書いたことがありませんか。子どもは学習しているのではなく、機械的に作業をしているのです。

 日本教育技術学会は、今年も「計算」と「漢字」の学力調査をしました。

 学級平均で最も違ったのが四十五点です。

 片方のクラス平均は九十五点。

 もう一方のクラス平均は五十点です。

 「何か変だ」と思われる方もいるでしょう。担任が不正をしたと……。

 でもこの「学力調査」は、日本で一番公正なのです。

 学力調査で中学一年の四月に、中学校の先生が実施したからです。それを旧六年生のクラス別に集計して平均点を出したのです。

 漢字の学力差は、計算より大きかったのです。これには、びっくりしました。

 原因は、はっきりしています。

 宿題で漢字を教えていたクラスは、学力が著しく低いということです。

 毎日、五分程度の漢字学習をしていたクラスは平均八十点以上でした。

 「計算」「漢字」の学力調査で著しく高得点のクラスがありました。平均点九十を突破しているのです。

 中学の先生方が「小学校の時、どういう学習をしていたか」調査しました。

 共通していました。

 「ノートをきちんと書いていた」こと。多くはTOSSノートを使っていました。

 TOSSノートはヨーロッパで開発されたノートで、日本でも有名受験塾が一冊三百円で売っていますが、TOSSが一冊百円で開発したものです。

 補助教材として『あかねこ漢字スキル』『あかねこ計算スキル』を使っていました。

 この教材は過去十五年間採用が増加し、累計四千万冊が教室で使われたダントツの日本一の教材です。

 私、向山が開発した教材です。

 教室で最もできない子でも満点をとり、勉強ができる子でも熱中する教材として開発しました。

 使い方(ユースウェア)が大切で、正しく使えば効果抜群です。

 勉強が苦手で、大声で騒ぐような子も、熱中する教材なのです。

 但し、宿題にすると効果は激減します。

 学校用教材は、教師がいてこそ効果があがるのです。


 私は、日本の教室で最も多く活用される教材を開発しましたが、二十年前は、家庭用教材を開発していました。

 その前は、NHKクイズ面白ゼミナールの教科書問題の出題委員を七年間、最初から最後まで担当していました。

 さて、私が開発した家庭用教材とは、進研ゼミの小学校通信講座です。

 日本一というより世界一の通信教材に成長しています。

 小学校講座の責任者が私のところにきて「通信教材を改革していただきたい」と言われたのです。

「徹底的に改革してけっこうです」

「向山先生の考え通りでけっこうです」

 すべてを、私にまかされました。

 小学校一年から六年生までの毎月の講座の全てを設計するのです。

 大仕事です。

 私は、若くて優秀な人材に声をかけ三十名ほどのチームを作りました。

(その人たちは、後に大学の教授になったり、県の教育界のトップになりました。)

 基本方針は次の通りです。

「子どもがたった一人で勉強して、公立高校に入学できる学力を保障できる教材とその学習システムの構築」

 いかなる仕事も同じように、出発点には明確な目標があるのです。

 このためには「学習の方法が分かりやすい」ことが必要です。

 「学習の道筋が分かりやすい」のは、極めて重要なポイントです。

 次に「教科書とリンクしている」ことが大切です。学校で学ぶ子どもたちにとって授業が分かることは重要なことです。

 二十年昔「百マス計算」などを提案した先生もいましたが「教科書とリンクしてない」「実力をつけられない」ということで即座に却下されました。害の方が大きいことも報告されました。

 更に「楽しく、面白い」ことも必要です。

 「学習ゲーム」という概念を作りあげたのは、私たちでした。

 二十年前の教材ですが「名文、名詩暗唱コーナー」もありました。

 「分析批評(視点、話者、設定)による文学教室」もありました。

 日本で最先端の(現在でも最先端です)教育内容をとり入れていました。

 そしてもう一つ「上達を実感できる」ことが大切です。

 こうした教材を作るために、進研ゼミの(現在のベネッセの)若手編集者たちと何回も合宿し、時に激しく論争しました。

 そして、進研ゼミ小学校講座が新しく生まれかわり、その頃から日本一の道を進み始めるのです。

 すぐれた学習教材の条件をもう一度まとめてみます。


第一に、学習の道筋が分かりやすい

第二に、教科書とリンクしている

第三に、楽しく面白い

第四に、上達を実感できる


 このように考えられた教材は、そう多くはありません。

 算数では、私の編著の次の本があります。

 『書き込み式・お父さんが子どもに教える算数』主婦の友社

 『お父さんが教える算数ワークブック』主婦の友社

 家で算数を教えるなら右の本が最適です。

 また向山監修としてPHP研究所から『勉強のコツシリーズ』として、「算数」「国語」「理科」などが五十冊ほど出版され、十冊ほどはPHP文庫に入っています。

 つい先日、明治図書から『学力向上のTOSS算数ワーク』が、小学校全学年別に十三冊出版されました。向山の著、編です。全国有名書店で入手できます。

 その他、本誌広告欄にあるTOSS教材はおすすめです。全国の教室で効果を試された内容がのっています。


 本当はTOSSの教師が直接、本誌読者の方々のお子さんを教えたいのです。

 そこで、二〇〇五年夏休みに、全国一斉に「子どもTOSSデー」を開催します。

 「とび箱、逆あがりができない子の教室」

 「親子英会話、インターネットの活用教室」

 「計算、漢字基礎学力教室」

 「名文暗唱、五色百人一首教室」

 「酒井式描画指導法教室」 などなど。

 全国三百会場で、TOSS教師が教え方教室をボランティアで実施します。

(実行委員として一緒にやってくださる保護者の方は、ぜひ編集部師尾まで連絡してください。)

    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書

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