算数教科書教え方教室 2014年7月号
算数好きにする“夏休みの特選宿題”

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算数教科書教え方教室 2014年7月号算数好きにする“夏休みの特選宿題”

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ジャンル:
算数・数学
刊行:
2014年6月9日
対象:
小学校
仕様:
B5判 96頁
状態:
絶版
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目次

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特集 算数好きにする“夏休みの特選宿題”
〈巻頭特集論文〉「10年内の宿題」という発想
「夏休み」という枠さえ壊して「10年内」に解ければすごいという超難問
木村 重夫
1年/ちょっとがんばればできる問題5
高見澤 信介
2年/夏休み明けにクラス全員をほめられる「特選宿題」
□□□□□
3年/1学期の復習に役立つ熱中難問5題
青山 侑哉
4年/こつこつ時間をかければできる!
山口 收
5年/地道に作業することで必ず答えは出る
関澤 陽子
6年/夏休みこそ“体力派”の問題に挑戦させよう!
塩谷 直大
中学校/難問に関係し,熱中する授業を1学期中に行う
大森 雄一
ミニ特集 学テにトライ!わがクラスの問題点診断
静岡県の算数学力テストは長期右下がり
山中 雅史
ていねいに問題を解き,わかりやすく説明する力をつける
笠井 美香
問題文の読み取りと時間配分が重要
柏木 麻理子
粘り強く続ければ必ず正解にたどり着く
竹岡 正和
向山型算数の実践=算数B問題対策!
上農 良廣
補助計算の習慣化で正答率を上げる
川上 勇人
表紙のイラスト (第40回)
問題:積み木は全部で何個ありますか。
木村 重夫
グラビア
今回も「知の巨人」のコメントが炸裂!向山氏の論文審査
梅沢 貴史
〜向山型算数セミナーIN東京 2014.4.6〜
マンガ向山型算数教室 (第4回)
ゆったりノートは、活用力・問題解決能力を培う
河田 孝文大貝 優希
イラスト競演!向山型算数ハイライトシーン (第16回)
チャイムが鳴ると「いきなり授業」がないとき―あるとき―
吉良 由美子
巻頭論文 算数授業へのこだわり
指導は子どもに反映する
向山 洋一
教えてほめて算数好きを急増させる学年別教科書の教え方 (第4回)
1年/「のこりはいくつ ちがいはいくつ」
越智 鈴穂
1年/「20までのかず」
白川 秋子
2年/「3けたの数」
布村 岳志
2年/「数のしくみをしらべよう 100より大きい数」
小木曽 麻里子
3年/「暗算 計算のしかたをくふうしよう」
具志 睦
3年/「あまりのあるわり算」
三島 麻美
4年/「折れ線グラフ」
須貝 誠
4年/「そろばん」
小林 正快
5年/「合同な図形」
奥本 翼
5年/「合同な図形(作図)」
山田 恵子
6年/「比と比の値」
永井 貴憲
6年/「比とその利用」
赤井 正臣
算数授業力UP奮戦記 (第4回)
授業力向上は子どもの事実に正対することで始まる
戸村 隆之
奇跡の向山実践を追う (第4回)
学年末スピーチで成長を語った子
石坂 陽
算数教科書教材に挑戦/論文審査 (第176回)
原理,「たすきがけ」,「面積図」などをきちんと踏まえる
向山 洋一
向山型算数実力急増講座 (第178回)
算数授業で「逆転現象」
木村 重夫
向山型算数WEBサロン (第172回)
向山型算数のすぐれたパーツ群が子どもを変える
赤石 賢司
甲本が斬る!授業力“有段”への道 (第4回)
指導者の資質を向上させる。それが,技量継承の秘訣だ。教える側に問題あり
甲本 卓司
河田が創る!“指導法の工夫”で平均90点突破 (第4回)
計算手順の全貌を「見える化」する「補助計算」
河田 孝文
発達障害への林ドクター教育コーチ!ここが気になる学校の指導Q&A (第64回)
姿勢を保てない児童に有効な指導とは
平中 健也林 隆
<子どもを巻き込む算数の福袋>算数ペーパーチャレラン (第52回)
低学年/「2とびチャレラン」
三上 阿利佐
中学年/「長方形の面積公式チャレラン」
森 隆久
高学年/「がい数チャレラン」
武廣 大輔
教室・サークルからの発信
特別支援の算数授業 (第4回)
ワーキングメモリを改善する『アタマげんきどこどこ』
小嶋 悠紀
算数教材ユースウェア (第4回)
まじめな子が損をしないシステム
馬場 慶典
サークルで教師修業 (第4回)
自力で解けるようにする
北島 瑠衣
新型学級崩壊への対応 (第4回)
現実にある格差を無視するな
八和田 清秀
子どものつまずき分析 (第4回)
補助計算でつまずきに対応
川原 奈津子
子どもが熱中した算数 (第4回)
教師の少しの演出で全員が燃える展開になる
赤塚 邦彦
「語り」で描写!あの子ができたドラマ100人物語 (第64回)
教室を飛び出していた子が「算数大好き」と言った
川越 雅彦
すきま時間に子ども熱中!すぐに使える“わくわく問題” (第40回)
解けそうで解けない,挑戦意欲をくすぐる問題
浦木 秀徳
プロが解説!教材研究「基本用語」事典 (第16回)
キーワード「筆算と位取り」
板倉 弘幸
向山型算数を知る前と後―子どもの事実と教師の手応え!
後発の私にもできた「手応え」
原 良平
「学校の勉強が楽しいです!」
加藤 三紘
向山型算数セミナー
計算スキルの優れたロジック
板倉 弘幸
TOSS最新情報
赤石 賢司
算数教室最前線 (第4回)
なぜ、広まる「学び合い学習」
松島 博昭
編集後記
木村 重夫赤石 賢司
「子ども算数検定」に挑戦! (第16回)
7月
木村 重夫
算数教科書教材に挑戦/指定教材 (第178回)
向山 洋一

<巻頭論文>算数授業へのこだわり 指導は子どもに反映する

/向山 洋一


 新年度になって1ヶ月がたった。たった1ヶ月でも,「指導」の結果が生まれる。

(1) 中国地方の女の子

●算数が大好きになりました

 クラスで一番算数でつまずいている女の子がいた。「算数が全然できません」と引き継ぎを受けていた。

 今,わり算の筆算を学習中だ。

 算数は暗記教科である。

 「かくす・たてる・かける・うつす・ひく・おろす」のアルゴリズムで,計算の手順を繰り返し練習した。Rちゃんも,ゆっくりだが1人で解けるようになった。

 昨日,日記で「自分のよいところ」というお題を出した。Rちゃんの日記には,「(算数が)4年になったら大好きになりました」と書いてあった。

■■Rちゃんの日記■■

 わたしのいいところは,算数を最後までやりきることです。わたしは,1年から3年まで,ずっと大嫌いでした。でも,4年になったら大好きになりました。

(2) 西日本の学校

●向山型算数は「スピード感」がちがう

 今年度の算数授業は少人数体制をとっている。「がんばれコース」は別の先生が受け持っている。視聴覚教材やデジタル教科書を使って,熱心に指導してくださる。「じっくりコース」は私が担当。算数が苦手な子どもたちだ。向山型算数で授業をしている。

 さて,先週第1回目のテストを行った。「角の大きさ」のテストである。

 平均点はどちらが高かったのか?

 「じっくりコース」である。

 「じっくりコース」の平均点が,「がんばれコース」を上回っていたのである。

 (がんばれ90.5点,じっくり94.5点)

 授業の進度は向山型の「じっくりコース」のほうが早い。

 少人数授業だから,進度をある程度合わせなければならない。

 だから,35分で教科書の内容を扱った後で,先生問題や難問にチャレンジするという流れである(繰り返すが,私たちは「算数苦手のじっくりコース」である)。

 「がんばれコース」の授業はよく延びる。子どもの文句がポツポツ出てきている。

 「じっくりコース」は,早めに終わって難問に取り組んでいる。

(3) 福井県の学校

●【スキルとドリルの比較】子どもたちの声

 3年生の算数。「では,計算スキルに入ります」と言うと,「よっしゃー!」,「計算大スキ・スキ・スキ・スキル」などと歓声がわきあがる。

 向山型算数で教科書を使って授業を進めた後の,「赤ねこ計算スキル」を子どもたちは楽しみにしている。いざ,「ようい,はじめ」と言うと,子どもたちはシーンとなって取り組む。この熱中している様子を見たとき,「赤ねこ計算スキル」の教材の強さを毎回感じる。

 答え合わせでは,最後の1問目をややゆっくり目に言った後,「100点だった人」と尋ねると,ドサッと手があがる。

 その後の「やってみよう」問題。2回目のシーンが起こる。「赤ねこ計算スキル」を授業中に活用すると学力がつくことを痛感する。

 木曜日に,3年最初の単元「九九と表とかけ算」のテスト(S社ワークテスト)をした。

 31名の平均は97.6点だった。

 向山型算数の優れた学習システムと「赤ねこ計算スキル」の優れた教材のおかげである。

 私は,テストを提出した子からアンケートを書かせた。「赤ねこ計算スキル」と2年生まで使っていた「計算ドリル」に関するアンケートである。


 「赤ねこ計算スキル」と「計算ドリル」,どちらのほうが勉強をしていて楽しいですか。

 ○をつけなさい。

  「赤ねこ計算スキル」………24名

  「計算ドリル」………………0名

  どちらも楽しい……………7名

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