教室ツーウェイ 2013年8月号
学び合い―美名シンドロームの危険度

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教室ツーウェイ 2013年8月号学び合い―美名シンドロームの危険度

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ジャンル:
授業全般
刊行:
2013年7月8日
対象:
小・中
仕様:
B5判 92頁
状態:
絶版
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目次

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特集 学び合い─美名シンドロームの危険度
「目的」と「手段」をとりちがえている「学び合い学習」
向山 洋一
そもそも“学び合い学習”とは何か
日本に「学び合い」学習は有効か
明石 要一
“子ども中心主義”で子どもが壊れる
どんな指導の結果、どんな効果があったのか
具体的な記述を公開してこそ教育の研究は進展する。本当に子どもを大切にするなら美しいだけの無内容な言葉を排除すべきである。
谷 和樹
『学び合い』が広まっているのは、教師が『教えること』に責任を持たないからだ
教える責任を放棄してはならない
子どもの可能性に頼った学び合い学習ではなく、教師の指導力をもって子どもの力を伸ばす授業こそが大切だ。
小室 由希江
一斉学習は日本と北朝鮮だけか
上海視察団が見た中国の最先端授業
TOSS訪中団がこの目で見た真実
勇 眞
圧倒された教師の技術力の高さと子ども達の発言力
白鳥 真樹
上海では、一斉授業を大切にしている
井戸 砂織
基本は一斉授業
溝端 久輝子
韓国の訪日団が語る「TOSS型」一斉授業の素晴らしさ
キーワードは4つ。「教える」、「一斉指導」、「教科書」、「共に学ぶ」
ハン ヒョンシク
TOSSの指導法で授業が変わった! 優れた指導法は海外でも通用する!
安 盛振
日本の授業を参観した韓国教師の感想
〈河田孝文先生の授業参観からの学び〉授業記録の習慣と、学習方法を指導するということの大切さ
金 明淑
全員を伸ばす「TOSS型の授業」
金 美慶
〈板倉先生の六年生「算数」の授業参観〉百玉そろばんの活用と、助走問題をライブで学ぶ
李 昭映
出会いの喜び、成長の喜び
周 仔婉
学び合い学習がなぜ酷いのか
安原ドクターに聞く!二つの実態映像にみる“学び合い”の事実
安原 昭博杉谷 英広
《佐藤学氏の著書から徹底分析する》研究の文、学問の文とは言えない 研究もどき、論文もどきである
根本 直樹
《学び合いの紀要・指導案から徹底分析する》教師の手立てと教材研究の内容が一切ない指導案
川原 雅樹
この目でみた授業〜学び合いの実態
見せかけの学び合いで、学力保障がどこにあるのか
鈴木 恭子
四人グループでの相談を形式的に固定した授業であった
杉谷 英広
学び合いを形式的に強要する校長・指導主事
常にコの字型という弊害・矛盾
小野 隆行
発達障がいの子を怒鳴る指導を賛美するNHK映像
『怒鳴る』はPTSD・フラッシュバックを引き起こす最悪の指導
小嶋 悠紀
ミニ特集 夏休み、私の自己研修
夏休み、それは楽しい学びの日々だった 青春そのものの時間が流れた
向山 洋一
夏休みだからこそできる研修を
甲本 卓司
夏休みはTOSS型で校内研修を!
千明 浩己
読書とセミナーの往復運動で自分を磨く
前田 吉法
新TOSSランドを活用して価値ある教育実践記録を残す!
久野 歩
本をたくさん読み、たくさん人に会って話を聞き、TOSSメモにメモをして、読んだ後、整理する
笠井 美香
「人」に会うことが、有意義な研修になる
松本 一樹
授業の原則 (第29回)
伸びる教師の共通点 その1
谷 和樹
〜「全員の子どもをなんとかしよう」と考えている〜
授業の力量をみがく (第29回)
医療の理論と教育技術との融合が、子どもを育てるという驚愕の事実を示した小嶋悠紀氏実践の衝撃
大森 修
編集前記
向山 洋一
グラビア
「向山塾」は、向山学級そのものだ!〜向山塾 東京会場 2013.5.4〜 ほか
酒井式2013 (第3回)
『ミッケ!』で酒井式のトレーニングを
酒井 臣吾
全国ペーパーチャレラン (第255回)
ルール・応募方法
伊藤 亮介星野 裕二鈴木 崇之
熟語列車チャレラン
伊藤 亮介星野 裕二鈴木 崇之
(5月号)ランキング/応募者からの手紙
伊藤 亮介星野 裕二鈴木 崇之
教科指導の基本
国語 (第29回)
難解な詩歌教材の授業─「生きる」を例に─
松藤 司
算数 (第29回)
混合型の説明を成功させる指導の工夫
木村 重夫
理科 (第29回)
夏休み前に簡単な標本作りを教えよう!
千葉 雄二
社会 (第29回)
教科書をどのように活用するかA
河田 祥司
体育 (第29回)
向山実践の「ハードル走」
桑原 和彦
音楽 (第29回)
楽しみながら歌を覚える
関根 朋子
生活指導 (第29回)
学級に遊びを流行らせるガキ大将としての教師の役割
根本 直樹
道徳 (第29回)
道徳授業づくり講座3
河田 孝文
〜「心のノート」活用法〜
英会話 (第29回)
子どもに「できる、できる、できる!」を体験させる
井戸 砂織
続・向山洋一を追って (第107回)
〔第77巻〕『向山型国語=暗唱・漢字文化・五色百人一首』(3)
戸塚 雅昭
〜すぐれた教育のシステムの集大成「あかねこ漢字スキル」〜
向山実践の原理・原則 (第233回)
情報システムの革命的変化ボイス・リンク
向山 洋一
TOSS保険は教師を助ける (第9回)
中井弁護士への法律相談、3日に1度の相談件数
杉谷 英広
議員さんに議会で質問してもらいたいこと (第9回)
後援の可否をどうやって決めているのか
八和田 清秀
特別支援の授業
日本最先端 翔和学園 (第29回)
私の授業は園児に全く通用しなかった
伊藤 寛晃
特別支援の授業
特別支援教育の課題 (第17回)
保護者を検査と医療につなげる重要ポイント
小嶋 悠紀
特別支援の授業
中学で生まれたドラマ (第29回)
「はみ出し生徒」を救うのは生徒だ
長谷川 博之
笑顔で教えて笑顔でほめる (第29回)
心底愛おしんで褒める
手塚 美和
医療連携での模擬授業 (第29回)
算数の学習に関する最先端の知見
杉谷 英広
保護者・教師セミナーで訴えたこと (第29回)
子どものよさは「夢」の中にある
椿原 正和
そうだったのかとわかった授業 (第29回)
常に授業の原則十カ条に立ち戻る
西尾 豊
社会貢献活動
まちづくり活動展開中 (第29回)
子ども観光大使の新聞連載決定
山口 浩彦
わが地域のまちづくり活動 (第29回)
市長、JC、県議員。社会貢献活動が生んだTOSSの大応援団
川原 雅樹
食育・食卓教育 (第29回)
野菜の収穫や選果の現場を見学する
戸井 和彦
観光立国教育 (第29回)
祝 富士山世界文化遺産登録!
雨宮 久
子どものコミュニケーション能力を育てる郵便教育 (第29回)
神奈川県小田原市で郵便局とTOSSの連携事業開催
橋本 信介
環境教育最前線 (第29回)
身近な場所から最先端の情報まで生活から授業、そして地球環境へ
吉原 尚寛
教科書・教具のユースウェア
算数教科書の使い方
教科書を使い「説明する活動」を行う
八和田 清秀
スキルの使い方
漢字スキルは毎日やる。毎日五分〜十分やる。テストは週一回やる
根本 直樹
かるたの使い方
「集中して、楽しく」できるからこそ簡単にソーシャルスキルを身につけることが可能
近江 利江
なわとびの使い方
授業場面での全員練習とジャンピングボードでブームを起こす
根津 盛吾
新卒時代*挫折をのりこえてきた (第29回)
TOSSに出会って教師人生が変わった
津田 奈津代
サークルは授業の腕を上げることのできる場である
田丸 義明
学生時代 (第29回)
【TOSS学生の授業修業】学生サークルに「関わり続けてもらう」ための工夫
【TOSS学生の授業力】授業力向上には、理由がある
吉川 大胤
全国サークル案内 (第29回)
8月
佐々木 真吾
Free Way 読者のページ
編集長日記
向山 洋一
TOSS最新講座情報

編集前記

▼教室の実践をすばらしいものにして、元気ではつらつとした子どもたちを育てたければ、教師としてやるべきことは、次の四点である。

▼第一は、すぐれた教材・教具を選ぶこと。近代教育学を創設したヘルバルトが言うように「教材の選択こそ、教師の最大の仕事」なのである。

 教科書はすぐれた教材だ。教師の自作の教材は、ほとんどガラクタだ(私はNHKクイズ面白ゼミナールの教科書問題を七年間出題した。進研ゼミの小学校講座のすべての設計を二十五年前にした。スキル教材を発明した《計算スキル・漢字スキルの商標(特許庁)は、私が持っている》など多くのベストセラー教材を作り出した)。

▼第二は、授業のシステムを教室に作ることだ。それによって授業は安定して、知性的になる。

▼東大医学部で教える平岩ドクターの本(岩波新書)より引用。

◎サイクルの確立。療育においては、「指示する」→「実行する」→「ほめる」というサイクルを確立することが大切です。

◎しかし実際には「指示する」→「実行できない」→「叱る・怒る」というサイクルにはまっている場合をしばしば見かけます。

◎サイクルが確立するためには、まず指示がわかりやすく、単純な内容であることが必要です。

▼一分以上の長い話をする教師、作業指示が明確でない教師では、子どもは荒れる。

▼第三は、教師の技量をあげる努力をすることだ。地道な練習をするのだ。

 ある教師は、毎朝「笑顔」の練習をして家を出る。半年後、教室はかわった。

 ある教師は「授業開始最初の十秒の入り方」を、何十回、何百回、何千回と練習した。それにつれて、授業中の子どもの参加がすばらしくなっていった。

▼第四は、授業の結果について、他の人に説明できる「分りやすく、明確な評価」をすることだ。

 テストの点は分りやすい。ノートの書き方でもいい。

 自分の教育実践を測定・評価しない教師は、何十年教師をしても、素人のままである。五十歳をすぎても教室・授業は荒れていく。

(向山 洋一)

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