- 特集 人権学習のアクティビティ思想と実践〜結婚に関する学習を中心に〜
- 特集にあたって
- 人権学習アクティビティの現在
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- 大阪府人権協会編『人権学習シリーズ Vol.1 結婚?幸せ』より
- 結婚と結婚差別について学ぶ
- 用語解説
- 学習活動(アクティビティ)
- 【結婚を考える】ロールプレイ「あなたの理想の結婚は?」
- 【結婚を考える】タイムライン「シンデレラの一生」
- 【結婚を考える】やってみました…「シンデレラの一生」「あなたの理想の結婚は?」
- 【結婚にかかわる偏見や差別を考える】シミュレーション「結婚―私の紹介状」
- 【結婚にかかわる偏見や差別を考える】三角ディべート「恋人はサーファー」
- 【結婚差別を乗り越えるポイントを考える】ベクトル分析「結婚差別―プラスのちから」
- 【結婚差別を乗り越えるポイントを考える】ケースメソッド「成功と破綻―未来を分けたものは?」
- 【結婚差別を乗り越えるポイントを考える】ディベート「反対する側 される側」
- 教材作成プロジェクトチームからのメッセージ
- 多文化な子どもたちの声にふれる (第19回)
- エイサーをがんばりたい
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- 映画をみる、映画でみる (第27回)
- 知識人とは何か―「亡命」
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- 編集部の本棚
- 『新版 原発を考える50話』(岩波ジュニア新書529)西尾 獏:著/『シティズンシップへの教育』中山 あおい、石川 聡子、森 実、森田 英嗣、鈴木 真由子、園田 雅春:著
- おもちゃばこ (第52回)
- 見ているだけでは見えないものを見よう
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- 北のおるた〜北海道からの便り〜 (第19回)
- 「むすびば」誕生
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- 子どもを見る眼 (第28回)
- 各校で校内初任者研修計画を
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- まいにち? マイニチ!
- 青春の定義
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- 国分一太郎生誕一〇〇年の集い
- 第7回国分一太郎「教育」と「文学」研究会のご案内
- 【コラム】ノリきれない国際開発仕事人のつぶやき (第16回)
- お金の使い方
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- 共生のトポス (第112回)
- 「子ども会」をなくしたくない
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- 〜「大正沖縄子どもエイサー団」〜
- 編集後記
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編集後記
▼特集の冒頭でも触れているところですが、大阪府人権協会では、この一〇年間近くにわたって部落問題学習のアクティビティづくりを進めてきました。一つの土台となったのは、二〇〇〇年に行われた大阪府民意識調査です。同調査は、課題をわかりやすく提示していました。いまひとつの土台となったのが参加型学習だといえます。一九九〇年代より開発教育や国際理解教育、環境教育などで展開されていた参加型学習をフルに活用して部落問題学習を展開するというのが、大阪府人権協会の問題意識だったといえます。わたしも、そのアクティビティづくりや理論的整理の活動に参加させていただき、さまざまな経験をし、さまざまなことを学ぶことができました。今回の特集にあたっては、冊子の編集にあたった大阪府人権協会や、発行元となっている大阪府より快く転載を認めていただきました。ありがとうございました。
▼シミュレーションや構成された話し合いなどのいわゆる参加型学習が、リアルな差別の現実を学ぼうとするフィールドワークや聞き取り学習と組み合わされて、学習者の問題意識にぴったりの学習プログラムが組みやすくなるのではないでしょうか。各地でもすでに同様の試みが進められているところですが、さらにそのような学習活動開発のとりくみが期待されています。
▼福島第一原発をめぐる状況は、当初よりひどい状態であったということが、この間続々と明らかになっています。被害の初日から炉心溶融が起こっていたというニュースは、大きなショックを引き起こしています。そうだとすれば、被害からの回復にはさらに長期間を要することにならざるをえません。その前に、文部科学省は、児童生徒が年間に浴びてもかまわない放射能の上限として二〇ミリシーベルトを設定しました。これは、放射線管理区域の労働の基準として一八歳未満が働いてはならないとされている数値です。これに対しても、多くの人たちから批判の声があがっています。被災地から離れたところにいるわたしたちこそが、この事態に何ができるのか。その責任が問われていると感じています。
(森)
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- 明治図書