解放教育 2011年8月号
震災と教育―東日本大震災が提起する教育課題

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解放教育 2011年8月号震災と教育―東日本大震災が提起する教育課題

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ジャンル:
人権教育
刊行:
2011年7月7日
対象:
小・中
仕様:
A5判 117頁
状態:
絶版
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目次

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特集 震災と教育―東日本大震災が提起する教育課題
特集にあたって
解放教育編集部
第1部 東日本大震災をめぐる教育の現実と課題
原発震災と学校現場の混乱
五十嵐 史郎
子どもの人権を守れ! 市民社会が問われているもの
角田 尚子
現代社会のリスクに関与する市民教育とより深く地域を学ぶ郷土未来学習を
森 良
第2部 阪神・淡路大震災へのとりくみから学ぶ 『いのちやさしさまなび―兵庫発の防災読本―』(兵庫県教職員組合・兵庫教育文化研究所編)より
1 わたしたちの救援活動
大震災にみまわれた地域・学校・子どもたち
学校再開・教育復興をめざして
財団法人兵庫県学校厚生会の果たした役割
上田 正義
わかば奨学金、一〇年間で延べ二,二四五人に給付
2 教育復興担当教員が果たしてきたこと
教育復興担当教員配置の概要
わたしの教育復興と教育復興担当教員として
加納 靖久
教育復興担当教員になって
神田 英幸
心のケアに果たしたもの―教育復興担当教員の役割―
馬殿 禮子
3 震災から未来へ
新たな防災教育と防災リテラシー
桂 正孝
「提言」“防災文化”創造へ向けて
兵庫県教職員組合
多文化な子どもたちの声にふれる (第20回)
ちいさな冒険者
きよぽん
沖縄散歩 (第21回)
福島で起こったこと、沖縄で起こりうること
野入 直美
編集部の本棚
【特別編】図書紹介『阪神淡路大震災ノート 語り継ぎたい。命の尊さ』
〜あなたのふれた「震災」を伝えてほしい〜
子どもを見る眼 (第29回)
みんなで遊べる力をつけよう
土田 光
おもちゃばこ (第53回)
みんなでここにいて「授業でやる」からすごく安心
沖本 和子
まいにち? マイニチ!
集中力
ガウル
映画をみる、映画でみる (第28回)
その時あなたはどうするのか?
中村 一成
【コラム】ノリきれない国際開発仕事人のつぶやき (第17回)
過保護社会
戸田 亜理子
共生のトポス (第113回)
MGA ANAK NI MARIA(マリアの子どもたち)
榎井 縁
編集後記

編集後記

▼東日本大震災が発生し、未曾有の被害が発生しています。とりわけ、福島第一原発事故の被害はきわめて大きく、震災被害の復興を阻んでいます。福島第一原発事故については、人災という側面が明らかであり、これまでの日本の原発行政、それを許してきた私たち自身のあり方をも問うものだといわざるをえません。本号では、福島第一原発事故に焦点を合わせつつ、東日本大震災の被害状況とそれにいかに対するべきなのかを考えるべく特集を組みました。厳しい状況が刻々と変化するなかで、執筆を引き受けてくださった方たちにお礼申しあげます。とりわけ、福島県教職員組合の五十嵐さんには、県内でさまざまな課題へのとりくみと闘争が必要とされている時期に、状況と人びとの思いがよくわかる論考を届けていただきました。また、阪神淡路大震災にとりくんで新しい道を切り開いてきた兵庫県教職員組合と兵庫教育文化研究所には、転載を快く許可いただきました。部分転載させていただいた冊子は、まだ在庫があるとのことです。

▼折しも、イタリアでは原発の是非をめぐって国民投票が行われ、九五%という高率で脱原発が決定されました。原発推進派であったベルルスコーニ首相も方針を転換し、脱原発へと舵を切りました。この国民投票の背景にも、福島第一原発事故がイタリア国民の念頭にありました。欧州では、国によって原発推進派と原発継続派がわかれており、今後の方向が注目されます。では日本はどうなるのだろうか。これが改めて問われています。このタイミングで根拠も見通しも明らかでないままに出された首相不信任案をめぐって、いまなお問題がくすぶり続けています。日本の政治が不健全な状態にあると思えてなりません。

▼時代の様相としては、強力な指導力を求める局面を迎えているのかもしれません。可能性を秘めた危険な時期です。大阪にいて思うのですが、その内容こそが問題です。政治だけに止まらず、人権や民主主義を損なうことなく、私たち一人ひとりの思いが生きる社会へと、刷新を実現する方向に向かいたいものです。

(森)

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