- 特集 「規範意識」を育てる学級づくり
- 提言・学級の「規範意識」をどう育てるか
- 隠れたカリキュラムと学級経営
- /
- 学級に「我々意識」をどう育てるか
- /
- 規範意識を育てない二つの型
- /
- 大人の後ろ姿を見ている
- /
- 価値を共有する
- /
- 子どもの「規範意識」の確立―発達段階に応じた工夫
- 低学年段階の指導の工夫―「活動」の中で意識の確立をめざす
- /
- 中学年段階の指導の工夫―キーワードは「粋だね」「恥だね」「おてんと様」
- /
- 高学年段階の指導の工夫―『論語』を使って倫理観を高める
- /
- 中学生段階の指導の工夫―非行防止教室「キッズサポートスクール」
- /
- 学級づくりで「規範意識」をどう育てるか―低学年の実践
- 自尊心を育てほめて伸ばそう
- /
- 全校で規範意識を育てよう
- /
- 規範意識は授業の中で何度も繰り返して教えていく
- /
- 学級づくりで「規範意識」をどう育てるか―中学年の実践
- ルール化よりも内面から
- /
- 「ルールを守ると気持ちよい」ことを黄金の三日間で意識づける
- /
- 集団遊びと学級通信を利用した規範作り
- /
- 学級づくりで「規範意識」をどう育てるか―高学年の実践
- 規範意識を育てる 地域・家庭とともに
- /
- 教師自身が明確な判断基準を持つ
- /
- 因果応報の教えで自制する心を育む 手塚治虫『火の鳥』は最高の教材となってくれる
- /
- 学級づくりで「規範意識」をどう育てるか―中学校の実践
- 「規範意識」と「規範行動」 地道に細長く!
- /
- 三つの段階で学級づくりをすることで「規範意識」は育つ
- /
- 大切なことは短く繰り返す
- /
- 教師なら、挨拶の意義を徹底的に考えよう
- /
- 「規範意識」を育てる教材の開発
- モンテッソーリ教育の自由選択思想を取り入れた向山実践を応用する漢字練習法
- /
- 野口健氏の清掃活動から考える日本人のマナー
- /
- 「校則」を話し合わせる
- /
- 楽しいクラスをみんなで創る (第1回)
- 自分たちの手でイベントを企画しよう
- /
- 心を育てる言葉かけ
- 大変だね 一緒に考えよう
- /
- 規律ある教室づくり (第1回)
- 低学年の場合/返事は、規律ある教室づくりの第一歩である
- /
- 中学年の場合/誰が良くて誰が良くないのかを明確に示す
- /
- 高学年の場合/規律も「やってみせて」から始める
- /
- 「道徳崩壊」をどう再建するか (第1回)
- 誰が「道徳崩壊」をもたらしたのか
- /
- 宗教をどう教えるか (第1回)
- 宗教教育が求められる理由
- /
- 授業・学級経営のつまずき (第1回)
- はじめての学級担任のつまずき
- /
- 学級経営力を高める (第1回)
- 教育の再生は学級経営の改革から
- /
- 編集後記
- /
編集後記
○…アメリカは十七世紀の入植以来、家庭と教会と学校が連携し「聖書」を基本とする宗教教育を重視してきたといわれています。その後、十九世紀に入ると、正直、隣人愛、動物愛護、勤労、清貧、愛国心、勇気などといった徳目を教え込むスタイルが定着したそうです。さらに十九世紀後半に入ると、時間厳守、規則厳守、規律・静聴といった機械的徳目や自己規制、協調、礼儀、正義といった社会的徳目が導入されてきていると、いわれています。しかし、二十世紀に入ると、徳目を教え込むというスタイルは弱体化し、その後の第二次世界大戦、ベトナム戦争などは社会の価値観を一変させたといわれています。その後、宗教に基礎を置く道徳教育は学校から締め出されていったと解説されています。現在は「規範意識」の確立のために、良い校風をつくり上げることこそが、児童・生徒個々人の道徳性や規範意識の向上につながるという主張が注目を集めているそうです。(『ゼロトレランス―規範意識をどう育てるか』加藤十八編著から)
○…わが日本でも教育再生会議は「近年、子どもの規範意識は低下している」との危機感から「学校は子どもたちに、決まりを守ることの大切さ、社会における規範、自由で公正な社会の担い手としての意識、国民の義務や様々な立場に伴う責任を教える。その際、集団行動、集団生活体験、スポーツなど積極的に活用する」、さらには「家庭、地域など周りのすべての大人が子どもの規範となるように」といった提言もしています。
○…校長の向山行雄氏は、規範意識育成の重点化・具体化は現在の学校教育の重要な課題の一つとなっていると強調されています。本号はそのための実践提案の具体例を集める特集です。
(江部 満)
-
- 明治図書