生活指導 2008年1月号
子どもの自治的世界をひらく

L649

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生活指導 2008年1月号子どもの自治的世界をひらく

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ジャンル:
生活・生徒・進路指導
刊行:
2007年12月5日
対象:
小・中
仕様:
A5判 124頁
状態:
絶版
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目次

もくじの詳細表示

特集 子どもの自治的世界をひらく
子どもの自治的世界をひらく
井本 傳枝
実践・小学校
みんなからの力で育ち合う
森 敦
コメント 森実践について
遊びが子どもをつないでいく
篠崎 純子
実践・小学校
新たな学校づくりへのスタート
中村 弘之
コメント 中村実践について
「自分たちのため」の学校づくり
塩崎 義明
実践・中学校
チング〜本当の仲間へ一歩前進〜
川辺 一弘
コメント 川辺実践について
「大介」のような子ども
河瀬 直
実践・中学校
一人で抱えるしかなかった思いを、分かり合おうよ
波田 みなみ
コメント 波田実践について
波田レポートから教えられること・考えさせられること
加納 昌美
第2特集 京都発・「K」の発信〜苦悩する子どもに共闘しつづける集団づくり〜
実践基調
なぜ、課題を抱えた子どもたちに執着しつづけるのか
中川 拓也
実践記録・小学校
一匹狼セイジをみんなの中に
細田 俊史
細田実践への応答
困難な課題を抱えたセイジに「言葉の力」と「交われる力」を
大平 純一
実践記録・中学校
事実と思いを読み取り、指導すること
高木 安夫
高木実践への応答
もっとも大きな課題をもつ子との対話と、そのスタンス
浅井 潤一郎
Kの実践エッセンス
「物事は必ず変化・発展する」と信じて、「事実をありのままに見つめる」
三上 泉
「僕、ほんまに生きていてええんやな?!
藤原 祐輝
共感的指導ができたと思ったとき
森 優
私が落ち込んだ時
菅原 浩敬
今月のメッセージ
集団発展の見通しとは何か、大いに議論しよう
栗城 順一
私の授業づくり・道徳 (第10回)
小学校/行為・行動の背景にあるものを考える
植松 保信
中学校/批判的な学びの場に
柏木 修
実践の広場
学級のイベント
名曲を卒業する子と親とともに歌おう
佐藤 収一
学年・学校行事
携帯を持たない修学旅行
松本 和美
学びの素材
全校登校日での平和学習
谷中 龍三
子どもの生活を見る
子どもたちを追いやっていませんか
西田 隆至
部活動・クラブ活動の工夫
保護者と作る部活動
山口 利彦
心に残る子どもとの対話
キミは変われるよ!
松原 憲治
手をつなぐ―親と教師
親も子も一緒によさこいソーランだ!
竹内 朋子
掲示板Y・O・U
井手 景子松谷 鶴美
ホッと一息・コーヒータイム
私のオフタイム
近藤 裕治
マンガ道場
猪俣 修新田 行雄
案内板 集会・学習会のお知らせ
教育情報
豊かな食の学びを始めよう―食育基本法を超えて―
山田 綾
風の声―この人に聞く
弁護士活動からみえる学校の生活指導・雑感
小笠原 彩子
読書案内
『見たくない思想的現実を見る』
鈴木 和夫
読者の声
11月号を読んで
投稿論文
折出健二氏の言う〈「集団づくり」のセオリー〉とは何なのか
滝花 利朗
全生研の窓
研究部だより
編集後記
井本 傳枝

今月のメッセージ

集団発展の見通しとは何か、大いに議論しよう

常任委員 栗城 順一


『子ども集団づくり入門』(以下『新入門』)発刊後、子ども集団づくりをめぐってさまざまな角度から議論になっています。研究団体として、大変良いことだと思います。

今、現場の先生方が強く求めているのは、目の前の子どもをどうとらえたらいいのか、実践の見通しをどう持つのかということではないでしょうか。裏を返せば、子どもをなかなかとらえられず、実践の見通しが持てずに、「その日暮らし」になっているのが現場教師の実状なのかもしれません。

だから、「現場教師の根源的不安は、その見通しのなさからきている。だから、目指すべき『集団像』とそれに向けた『見通し』こそ、現場教師は願望している」「目の前の子どもの困難性と格闘していて、それこそ『その日暮らし』で疲労困憊しているからこそ『見通し』が必要である。」という意見が出てくるのだと思います。

集団づくりは、見通しを持って実践しないと実を結びません。ですから、「子ども集団づくり」の提起は、集団指導をめぐる見通し論の提起でもあるのです。しかし、それがなかなか現場教師におちていない? とすると、それはなぜなのか、検討していく必要があります。

「集団の発展段階という見通しがあればこそ、その時の情勢や子どもの変化に応じて実践家が書き換えていくことができる」のであり、「めざすべき集団像が描かれることは必要であり」「次にどんな指導が求められるのかをイメージして実践をすすめていくことができ、集団を高めていく際の指針になる」と、めざすべき集団像と集団発展の見通しの提起を期待していたにもかかわらず、『新入門』では、「それがわかりにくい」「見通しが見えにくい」「見通し論を放棄したのか」という意見が出されています。

しかし、『新入門』では、「もともと、教育実践は、目の前の子どもたちの生活現実を土台に、同僚や保護者との関係(共同)のありようや、地域社会の実状などを踏まえて展開される。だからこそ、教師の指導性や集団の発展像も、定型のモデルがあるのではなく、共同化の取り組みの具体的な展開に応じて多様かつ個性的なものとなる」と、めざすべき集団像と発展の見通しの必要性を述べています。

研究者の方からは、「集団には個人の発達とともに相対的に固有の発展法則がある。……。集団の発展は『個性的なもの』であるが、モデルという認識(集団の発展をモデル化する)は、それらを抽象化・普遍化したものである。だからこそ、個々の実践の違いを超えて、私たち教師は見通しを持って実践できるのではないか」という意見を述べ、「モデル」化?の必要性を説いています。

それぞれの地域の実状や子どもの現実の違いによる「子ども集団づくり」実践の多様な発展の方向性を認めつつ、それを「抽象化・普遍化」した集団の発展段階をどう立てていくのか、「モデル」化していくのか、いや、集団の発展段階など立てられるのかどうか、「モデル」化できるのかどうか、大いに議論していきたいものです。

実践というのは多様かつ個性的なものであることを前提にしながら、めざすべき集団像と集団の発展を、実践を通して明らかにしながら、それを「抽象化・普遍化」するとこうなるのではないかというものをみんなで提起し、大いに議論してみてはどうでしょうか。

あまり、抽象論にならず、実践がイメージできる言葉で議論が進められれば、集団指導の見通しが創られていくのではないでしょうか。

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