楽しい体育の授業 2011年2月号
仲間づくり―ヒト・モノ・場の仕掛け18

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楽しい体育の授業 2011年2月号仲間づくり―ヒト・モノ・場の仕掛け18

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ジャンル:
保健・体育
刊行:
2011年1月6日
対象:
小学校
仕様:
B5判 80頁
状態:
絶版
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目次

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特集 仲間づくり―ヒト・モノ・場の仕掛け18
特集の解説
仲間づくり―ヒト・モノ・場の仕掛け18
根本 正雄
実践事例
ヒトとの関わり 体ほぐし
低学年/協力が必要な場面を変化のある繰り返しで仕組む集団遊び
石田 博一
中学年/仲間との一体感を味わえる「なべなべそこぬけ」
牧野 一朗
高学年/10分間で心もからだもポッカポカ!
伊藤 道海
モノとの関わり 走の運動遊び・陸上
低学年/作戦タイムが劇的に変わった! 「宝とりリレー」「宝はこびリレー」
荻野 珠美
中学年/1本の紐を使い世界記録に挑戦
大中 州明
高学年/走り幅跳びは、「ゴム」と「ヒモ」でOK!
小林 大輔
教材との関わり 器械を使った運動遊び
低学年/仲間づくり…跳び箱運動あそびをシンクロで!
瀧日 幸雄
中学年/器械運動に「シンクロ」・これで仲間づくりができる!〜マット編〜
黒滝 誠人
高学年/くるりんナイスキャッチ!前転ボールキャッチ
太田 健二
ルールとの関わり ボール
低学年/「目標を決める」「互いに評価する」ことで、自然と仲間づくりができる
早川 揮一朗
中学年/タグラグビーで仲間づくり
村上 吉史
高学年/チームプレーを生む斜めコートサッカー
河村 大輔
場づくりとの関わり 体つくり
低学年/みんなでピョンピョン―仲間と協力しながら、いろいろな跳び方をする―
佐藤 輝美
中学年/「しっぽ取り」で仲間を意識させる
池田 潤
高学年/鬼あそびを通して仲間づくり
國末 理芳
学習過程との関わり 模倣・表現
低学年/表現の模倣遊び「海のいきものになろう」
中宿 清美
中学年/オノマトペで特徴をより具体化して表現する
安齋 晴美
高学年/踊らなそん!な阿波踊り〜今までの指導に一工夫〜
犬飼 佑子
ミニ特集 2月 新指導要領で体育授業はこう変わる(体つくり)
(低学年)楽しく、変化をつけ、繰り返す。繰り返さなくては、子どもの力にならない
佐藤 貴子
(中学年)風船バレーパスで楽しく動く
団野 晶夫
(高学年)「くぐりぬけ」でコミュニケーション力を高める
村田 正樹
ライブで体感!TOSS体育講座
新学習指導要領に対応した体育授業の提案!〜「習得」「探求」「活用」を意識して45分間の授業を組み立てる〜|
木村 正章
レベルアップ これだけは押さえたい体育授業の基礎・基本
子どもが育つ体育指導の基礎・基本は初心忘れず
岩井 邦夫
マンガで見る楽しい体育指導 (第131回)
根本体育直伝マンガ(うさぎ跳びの巻)
岩野 節男
体育授業が変わる把握術〜子どもをどう動かすのか (第11回)
易から難へのスモールステップが基本中の基本である
並木 孝樹
苦手な子ができるようになる、新・テクニカルポイント (第11回)
鉄棒 前方支持回転のテクニカルポイント
村田 淳
拍手喝采これでYOSAKOIソーランが成功
通信を発行して子ども・保護者のやる気を高める
佐藤 泰之
運動会から体育倉庫整備まで〜体育主任の仕事術 (第11回)
全校児童を巻き込んで体力向上をねらう「なわとび運動」の実践例
郡司 崇人
初任者必見!体育授業の約束&システム (第11回)
寒い冬でも体がぽっかぽか!授業の導入にオススメの運動
本宮 淳平
最新情報を盛り込んだ食の授業 (第43回)
2話:食育と体育との関わりはあるの?…
齋藤 滋
「身近なモノ」ちょっとした工夫の教材教具 (第11回)
体育倉庫にねむっている教材教具を活用する
木村 正章
特別支援の子どもも活躍!楽しい体育授業
特別支援の子こそが熱中する「二重跳びリレー」
山本 学
学級通信から再現!学校全員達成を目指したドラマ (第11回)
卒業式を目の前にして起こったドラマ
岩田 史朗
今さら聞けない体育授業のイ・ロ・ハ (第11回)
イメージ語を使いこなすと子どもの動きがかわる
東條 正興
子どものためのメンタルトレーニング (第11回)
岡田武史監督のチームづくりに学ぶ「心の育て方」2
白石 豊
「習得型」教具のユースウェア&活用法 (第11回)
ラジオ体操を「習得」させる
TOSS体育中央事務局
TOSS体育最前線
「逆上がりドクター根本正雄」
TOSS体育中央事務局
〜「親子で逆上がり」テレビ放映〜
効果抜群!ファックスできる体育学習カード
体つくり(低学年)
牛腸 要
〜「新聞紙」で子どもの動きを引き出す〜
体つくり(高学年)
堀 美奈子
〜短なわを使って体ほぐしの運動を〜学習カードを見せれば、説明なしで大丈夫!〜〜
教科書アレンジ!保健の授業 (第11回)
栄養のバランスが取れている食品、牛乳を授業する
戸井 和彦
ライフスキルと健康教育 (第107回)
子宮けい癌予防教育教材(2)
武田 敏
授業の腕を高める論文審査 (第226回)
泳ぐ時間を目いっぱいとる
向山 洋一
体育科における学力保障 (第95回)
どの子も出来た!!TOSS沖縄エイサー 米須清貴氏の指導
根本 正雄
〜特別支援を要する児童も巻き込むエイサー指導〜
読者のページ My Opinion
編集後記
根本 正雄
TOSS体育ニュース (第109回)
2月号
東條 正興
1/30秒単位で見せる子どものよい動きはこれだ! (第47回)
マット運動
佐藤 泰之
〜後転〜

特集の解説

仲間づくり―ヒト・モノ・場の仕掛け18

TOSS体育授業研究会代表/根本 正雄


 体育の授業で大切なのは、仲間づくりである。

 学習指導要領で強調されているコミュニケーション能力づくりである。

 仲間づくりができれば、体育の授業は格段に上達する。なぜなら、授業が楽しくなるからである。子どもの技能が伸びていくからである。

 仲間づくりには仕掛けが必要である。仕掛けがしっかりできていれば、必然的に仲間づくりがなされていく。仕掛けはシステムづくりにつながる。

 本号では、そういう仕掛けが紹介されている。

 徳島県の鈴江真弓氏は次の表現運動の指導を行った。

1 イメージを出し合い、共有する。

2 出されたイメージをもとに作成したカードを、教師の言葉かけで踊る。(習得)

3 自分でカードをめくって、即興的に踊る。(習得・活用)特徴をとらえて、変化のある動きができていた子を紹介する。

4 カードを友だちとめくって即興的に踊る。(習得・活用)

指示1 2人組をつくります。今度は、2人で交代してカードをめくって今やったように踊ってみるよ。

 よかったグループを紹介する。

指示2 今踊ったカードの中で一番おもしろかったカードを相談して1枚選んでみよう。隣の2人組と見せ合いをします。

 見せ合い、よかったところを言い合う。

 鈴江氏は仲間づくりのために、次の仕掛けをしている。

@ イメージカルタを使用する。

A 2人組をつくり、交代でカードをめくり踊る。

B 隣の2人組で見せ合い、よいところを評価する。

 仲間づくりは、ただ2人組、3人組をつくればよいのではない。そこに仲間と関わるモノが必要なのである。

 鈴江氏はイメージカルタを用意した。

 体ほぐしでは、新聞紙、風船、跳びなわ、ボールなどのモノが有効である。

 用具との関わらせ方を工夫することによって、仲間づくりが深まっていく。

 次に鈴江氏はイメージカルタを通して、交代で踊るようにした。必然的に相手のよい動きを学ぶようになる。

 さらに優れているのは、隣の2人組で見せ合い、よいところを評価しあったことである。

 隣の2人組に見せるために、協力が生まれる。工夫が生まれる。一人で工夫するのは難しい。

 よいところを評価するために、友だちの動きを観察し、分析するようになる。そこに話し合いが生まれてくる。

 話し合いによって、2人組の動きのポイントが分かり、工夫するようになるのである。

 結果として、仲間づくりがなされていくようになる。

 隣の2人組をどんどん変えていけば、クラスのどの子どもとも仲間づくりができていく。

 「仲間づくりをしなさい」と言わなくても、必然的に仲間づくりができる仕掛けがされているのである。

 結果として楽しい授業、学級経営ができていくのである。

 本号では、鈴江氏のような仕掛けが紹介されている。次の項目で紹介されている。

@ 教材名

A 仲間づくりのための仕掛け

B 授業の実際

C 子どもの変容

D 授業の留意点

 本特集は、ヒト、モノ、場づくりを通してコミュニケーション能力を高めることである。

 ただコミュニケーション能力を高めるといってもできない。

 コミュニケーション能力を高める、具体的な方法が必要なのである。

 能力を高める方法を示すことによって、子どもは鍛えられ、コミュニケーション能力を高めることができるのである。実践をして確かめて欲しい。

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