- 特集 仲間づくり―ヒト・モノ・場の仕掛け18
- 特集の解説
- 仲間づくり―ヒト・モノ・場の仕掛け18
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- 実践事例
- ヒトとの関わり 体ほぐし
- 低学年/協力が必要な場面を変化のある繰り返しで仕組む集団遊び
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- 中学年/仲間との一体感を味わえる「なべなべそこぬけ」
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- 高学年/10分間で心もからだもポッカポカ!
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- モノとの関わり 走の運動遊び・陸上
- 低学年/作戦タイムが劇的に変わった! 「宝とりリレー」「宝はこびリレー」
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- 中学年/1本の紐を使い世界記録に挑戦
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- 高学年/走り幅跳びは、「ゴム」と「ヒモ」でOK!
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- 教材との関わり 器械を使った運動遊び
- 低学年/仲間づくり…跳び箱運動あそびをシンクロで!
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- 中学年/器械運動に「シンクロ」・これで仲間づくりができる!〜マット編〜
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- 高学年/くるりんナイスキャッチ!前転ボールキャッチ
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- ルールとの関わり ボール
- 低学年/「目標を決める」「互いに評価する」ことで、自然と仲間づくりができる
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- 中学年/タグラグビーで仲間づくり
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- 高学年/チームプレーを生む斜めコートサッカー
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- 場づくりとの関わり 体つくり
- 低学年/みんなでピョンピョン―仲間と協力しながら、いろいろな跳び方をする―
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- 中学年/「しっぽ取り」で仲間を意識させる
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- 高学年/鬼あそびを通して仲間づくり
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- 学習過程との関わり 模倣・表現
- 低学年/表現の模倣遊び「海のいきものになろう」
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- 中学年/オノマトペで特徴をより具体化して表現する
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- 高学年/踊らなそん!な阿波踊り〜今までの指導に一工夫〜
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- ミニ特集 2月 新指導要領で体育授業はこう変わる(体つくり)
- (低学年)楽しく、変化をつけ、繰り返す。繰り返さなくては、子どもの力にならない
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- (中学年)風船バレーパスで楽しく動く
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- (高学年)「くぐりぬけ」でコミュニケーション力を高める
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- ライブで体感!TOSS体育講座
- 新学習指導要領に対応した体育授業の提案!〜「習得」「探求」「活用」を意識して45分間の授業を組み立てる〜|
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- レベルアップ これだけは押さえたい体育授業の基礎・基本
- 子どもが育つ体育指導の基礎・基本は初心忘れず
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- マンガで見る楽しい体育指導 (第131回)
- 根本体育直伝マンガ(うさぎ跳びの巻)
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- 体育授業が変わる把握術〜子どもをどう動かすのか (第11回)
- 易から難へのスモールステップが基本中の基本である
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- 苦手な子ができるようになる、新・テクニカルポイント (第11回)
- 鉄棒 前方支持回転のテクニカルポイント
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- 拍手喝采これでYOSAKOIソーランが成功
- 通信を発行して子ども・保護者のやる気を高める
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- 運動会から体育倉庫整備まで〜体育主任の仕事術 (第11回)
- 全校児童を巻き込んで体力向上をねらう「なわとび運動」の実践例
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- 2話:食育と体育との関わりはあるの?…
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- 特別支援の子どもも活躍!楽しい体育授業
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- イメージ語を使いこなすと子どもの動きがかわる
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- 子どものためのメンタルトレーニング (第11回)
- 岡田武史監督のチームづくりに学ぶ「心の育て方」2
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- 「習得型」教具のユースウェア&活用法 (第11回)
- ラジオ体操を「習得」させる
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- TOSS体育最前線
- 「逆上がりドクター根本正雄」
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- 〜「親子で逆上がり」テレビ放映〜
- 効果抜群!ファックスできる体育学習カード
- 体つくり(低学年)
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- 〜「新聞紙」で子どもの動きを引き出す〜
- 体つくり(高学年)
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- 〜短なわを使って体ほぐしの運動を〜学習カードを見せれば、説明なしで大丈夫!〜〜
- 教科書アレンジ!保健の授業 (第11回)
- 栄養のバランスが取れている食品、牛乳を授業する
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- ライフスキルと健康教育 (第107回)
- 子宮けい癌予防教育教材(2)
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- 授業の腕を高める論文審査 (第226回)
- 泳ぐ時間を目いっぱいとる
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- 体育科における学力保障 (第95回)
- どの子も出来た!!TOSS沖縄エイサー 米須清貴氏の指導
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- 〜特別支援を要する児童も巻き込むエイサー指導〜
- 読者のページ My Opinion
- 編集後記
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- TOSS体育ニュース (第109回)
- 2月号
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- 1/30秒単位で見せる子どものよい動きはこれだ! (第47回)
- マット運動
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- 〜後転〜
特集の解説
仲間づくり―ヒト・モノ・場の仕掛け18
TOSS体育授業研究会代表/根本 正雄
体育の授業で大切なのは、仲間づくりである。
学習指導要領で強調されているコミュニケーション能力づくりである。
仲間づくりができれば、体育の授業は格段に上達する。なぜなら、授業が楽しくなるからである。子どもの技能が伸びていくからである。
仲間づくりには仕掛けが必要である。仕掛けがしっかりできていれば、必然的に仲間づくりがなされていく。仕掛けはシステムづくりにつながる。
本号では、そういう仕掛けが紹介されている。
徳島県の鈴江真弓氏は次の表現運動の指導を行った。
1 イメージを出し合い、共有する。
2 出されたイメージをもとに作成したカードを、教師の言葉かけで踊る。(習得)
3 自分でカードをめくって、即興的に踊る。(習得・活用)特徴をとらえて、変化のある動きができていた子を紹介する。
4 カードを友だちとめくって即興的に踊る。(習得・活用)
指示1 2人組をつくります。今度は、2人で交代してカードをめくって今やったように踊ってみるよ。
よかったグループを紹介する。
指示2 今踊ったカードの中で一番おもしろかったカードを相談して1枚選んでみよう。隣の2人組と見せ合いをします。
見せ合い、よかったところを言い合う。
鈴江氏は仲間づくりのために、次の仕掛けをしている。
@ イメージカルタを使用する。
A 2人組をつくり、交代でカードをめくり踊る。
B 隣の2人組で見せ合い、よいところを評価する。
仲間づくりは、ただ2人組、3人組をつくればよいのではない。そこに仲間と関わるモノが必要なのである。
鈴江氏はイメージカルタを用意した。
体ほぐしでは、新聞紙、風船、跳びなわ、ボールなどのモノが有効である。
用具との関わらせ方を工夫することによって、仲間づくりが深まっていく。
次に鈴江氏はイメージカルタを通して、交代で踊るようにした。必然的に相手のよい動きを学ぶようになる。
さらに優れているのは、隣の2人組で見せ合い、よいところを評価しあったことである。
隣の2人組に見せるために、協力が生まれる。工夫が生まれる。一人で工夫するのは難しい。
よいところを評価するために、友だちの動きを観察し、分析するようになる。そこに話し合いが生まれてくる。
話し合いによって、2人組の動きのポイントが分かり、工夫するようになるのである。
結果として、仲間づくりがなされていくようになる。
隣の2人組をどんどん変えていけば、クラスのどの子どもとも仲間づくりができていく。
「仲間づくりをしなさい」と言わなくても、必然的に仲間づくりができる仕掛けがされているのである。
結果として楽しい授業、学級経営ができていくのである。
本号では、鈴江氏のような仕掛けが紹介されている。次の項目で紹介されている。
@ 教材名
A 仲間づくりのための仕掛け
B 授業の実際
C 子どもの変容
D 授業の留意点
本特集は、ヒト、モノ、場づくりを通してコミュニケーション能力を高めることである。
ただコミュニケーション能力を高めるといってもできない。
コミュニケーション能力を高める、具体的な方法が必要なのである。
能力を高める方法を示すことによって、子どもは鍛えられ、コミュニケーション能力を高めることができるのである。実践をして確かめて欲しい。
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- 明治図書