楽しい体育の授業 2005年4月号
黄金の三日間・授業開きはこの教材で

K185

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楽しい体育の授業 2005年4月号黄金の三日間・授業開きはこの教材で

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ジャンル:
保健・体育
刊行:
2005年3月9日
対象:
小学校
仕様:
B5判 76頁
状態:
絶版
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目次

もくじの詳細表示

特集 黄金の三日間・授業開きはこの教材で
特集の解説
根本 正雄
実践事例
低学年/走・跳の運動遊び
知的で楽しい体育のスタートに最適な教材「折り返しリレー」
竹中 洋子
低学年/器械・器具を使っての運動遊び
鉄棒遊びから、全員さか上がりまで!
石橋 健一郎
低学年/用具を操作する運動遊び
フラフープを使って
吉河 洋子
低学年/ボールゲーム
ボール大好き!ゲートボールゲーム
本吉 伸行
低学年/鬼遊び
アイスブレーキングの鬼ごっこ
鈴木 恭子
中学年/跳び箱
やっぱり開脚跳び でも我流は厳禁!
表 克昌
中学年/マット
一時間目のマット指導ですることは、マットの運び方と個別評定である
溝端 達也
中学年/鉄棒
簡単な技をゲーム化して、楽しく活動させる
村田 正樹
中学年/バスケットボール型ゲーム
どの子にも簡単に数多くシュートが決まる場面を作りだす
割石 隆浩
中学年/サッカー型ゲーム
最初の語りと全員同時進行で子供満足
根津 盛吾
中学年/ベースボール型ゲーム
みんなで大応援 ティーボール大会で盛り上げろ
西田 幸二
高学年/跳び箱
向山式跳び箱指導法+αでどの子も熱中する
小野 隆行
高学年/鉄棒
鉄棒の授業開きの3つのポイント
辻岡 義介
高学年/体ほぐし
誰でも楽しさを味わえるキンボール
太田 健二
高学年/短距離走・リレー
挑戦意欲をもって取り組む8秒間走
田村 弘之
高学年/バスケットボール
おすすめ!ボールハンドリング
黒瀧 耕治
高学年/サッカー
個別評定が可能な教材パーツを
三好 保雄
高学年/ソフトバレーボール
何でもありありバレーで成功体験
山本 真吾
ミニ特集 体育授業のマニフェスト「マット運動」
基礎感覚作りでマット運動のマニフェストを達成する!
両部 桂一
全員にマット技5種目を保障する
藤澤 芳昭
児童全員に側方倒立回転を
松澤 正仁
基礎感覚・基礎技能を鍛え、側方倒立回転ができるようにする
団野 晶夫
前転はマット運動の基礎・基本
梅垣 紀子
ライブで体感!TOSS体育講座
プロ教師への第一関門 D表に挑戦!
村田 斎
レベルアップ こうすれば体育授業が楽しくなる
ビート板・魔法の目玉・壁を使った新しい側転の指導法
林 恒明
マンガで見る楽しい体育指導 (第61回)
根本体育直伝マンガ(ドッジボールの巻)
岩野 節男
授業のつかみは最初の1分で決まる (第1回)
びっくり準備運動A・B型
竹森 正人
体を意識させる器械運動の指導 (第1回)
逆上がり
中村 賢
〜脚の付け根を意識させる・ステップ1〜
保護者も感動!よさこいソーラン (第1回)
子供と保護者のハートをガッチリつかみましょう
橋 真
常識を疑え!この動き (第1回)
投力は教室でつける?!
桑原 和彦
微細技術で子供が燃える (第1回)
子供の並ばせ方
渡辺 喜男
全校動かす体育主任の仕事術 (第1回)
笑顔で自ら即動く
並木 孝樹
インターネットの活用で授業が3倍上手になる! (第1回)
MLに発信教師修行
村田 淳
ビジュアルに学べる保健の学習 (第1回)
まず、危険を予知する力をつける
戸井 和彦
TOSS体育授業研究会報告
子供が「楽しい!」「またやりたい!」と笑顔になる
田代 光章
TOSS体育最前線
魅力あふれる体育の授業開きを
TOSS体育中央事務局
効果抜群!ファックスできる体育学習カード
リレー・短距離走
南木 雅弘
〜フォームと意欲で「伸び」をめざす〜
ハードル走
寺本 聡
〜相互評定と個別評定でチェックする〜
子供が楽しみにするライフスキルの実践
「性犯罪」から子供たちを守る!
小笹 宗男
ライフスキルと健康教育 (第37回)
コーチング(1)
武田 敏
授業の腕を高める論文審査 (第156回)
「研究論文」の自覚を!
向山 洋一
体育科における学力保障 (第25回)
竹中洋子氏のサッカーの指導
根本 正雄
読者のページ My Opinion
編集後記
根本 正雄
TOSS体育ニュース (第40回)
テクニカルポイントはここだ! (第1回)
マット運動
横浜北YMCA
〜倒立への動き作り〜

特集の解説

黄金の三日間・授業開きはこの教材で

TOSS体育授業研究会代表

根本正雄


 学年始めの三日間の体育の授業はとても大事である。

 この三日間で1年間の体育の授業の骨格が決まるからである。

 どの子供も体育の授業は楽しみにしている。新しい先生の場合にはなおさらである。

 子供は楽しい体育の授業を期待している。運動の喜びや楽しさを体験させてくれる授業を待っているのである。

 そんな子供にどのような教材で授業をしたらよいのであろうか。どんな教材なら黄金の三日間にふさわしいのであろうか。

 教材によって子供の楽しさは変わっていく。黄金の三日間でいきなり鉄棒運動をすると、子供は1年間体育嫌いになる恐れがある。

 なぜなら鉄棒運動は「できる、できない」がはっきりしているからである。しかも鉄棒運動はその差が大きく、できる子供は少ないからである。

 できない子供にとっては苦痛な時間である。それが学年始めにあると、1年間いやな思い出として残ってしまうのである。

 できる子供は積極的に取り組んでいく。できる楽しさを十分に味わうことができる。

 鉄棒の苦手な子供にとっては、鉄棒の時間が恐怖である。何もできない場合もあるからである。

 3年生のT君は運動神経が悪いわけではない。鉄棒以外の種目は得意である。鉄棒から落ちたことがあり、その恐怖心で鉄棒が苦手になってしまった。

 T君は前回り下りもできない。跳び上がりもできない。そんなT君にとって体育開きで鉄棒の授業をされたら、苦痛であり、体育が嫌いになる。

 そこで方法は二つある。一つは誰でもできる、楽しい教材を選択して行うことである。

 子供が喜ぶのは競争やゲームのある授業である。しかもルールが簡単で、誰でも参加できる教材である。

 その上、技能差が生まれない内容がのぞましい。運動技能の高い子供だけが楽しんだり、活躍できる内容ではなく、運動技能の低い子供でも楽しくできる内容である。

 リレーやドッジボールが好まれるのはそのためである。用具の準備も必要ない。バトンやボール1個でできる教材であり、準備が簡単なのである。

 しかも能力差に関係なく、誰でも参加できる。全員参加し、しかも勝敗がはっきりしているので達成感も得られる。

 勝った時の喜びは大きい。チームでの作戦が工夫でき、チームワークも必要になるので、みんなが協力していくので仲間づくりもできていく。

 もう一つの方法は、子供が苦手な教材を楽しくできるように工夫して授業を行うことである。

 例えば低学年の鉄棒遊びであれば、誰でも楽しくできる教材にする。

 跳び上がり下りという教材で、「下りる時、どこまで遠くに下りられるでしょう」と課題をだす。

 鉄棒の苦手な子供も下りることができる。能力の高い子供は後ろの方まで下りることができる。誰でも下りることができるのである。

 どこまで遠くに下りられるかは個人差になる。個人の能力に応じて跳ぶことができるので、誰でも参加できる。

 このように教材の内容を工夫することによって、誰でも楽しく参加できるようになっていく。

 本特集では、このような「黄金の三日間の授業」を、どんな教材で指導したのかの実践例が紹介されている。

 どんな教材が子供の意欲を高めていくのか。どんな指導の工夫が子供の力を伸ばしていくのか。

 本特集では実践に基づいて、多くの実践が紹介されている。自分の学校や学級の実態に応じて選択をしてほしい。その中で、黄金の三日間の授業としてふさわしい授業をしていってほしい。

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