楽しい体育の授業 2002年9月号
準備運動のシステム化・36選

K154

«前号へ

次号へ»

楽しい体育の授業 2002年9月号準備運動のシステム化・36選

紙版価格: 869円(税込)

送料無料

電子版価格: 782円(税込)

Off: ¥87-

ポイント還元20%

ファイル形式

PDF
ジャンル:
保健・体育
刊行:
2002年8月
対象:
小学校
仕様:
B5判 76頁
状態:
絶版
出荷:
ダウンロード
定期購読

目次

もくじの詳細表示

特集 準備運動のシステム化・36選
特集の解説
根本 正雄
実践事例
基本の運動
〈走・跳〉準備運動で、走跳の感覚を
杉本 進介
〈走・跳〉走ることって、楽しいな!
大久保 洋子
〈器械・器具〉固定施設を使ったサーキット運動
鈴木 真
〈器械・器具〉簡潔に、そしてほめる
岩田 貴典
ゲーム
〈鬼遊び〉じゃんけんゲームで膝を上げよう
寺垣 宏美
〈鬼遊び〉鬼遊びの準備運動はこれだ
牧野 堅一
〈サッカー型〉準備運動で、ボールは友達
小松 和重
〈サッカー型〉サッカー型ゲームの準備運動3
行實 克彦
器械運動
〈跳び箱〉基礎技能のローテーション化
両部 桂一
〈跳び箱〉教師に8分間余裕のシステム
水野 正司
〈マット〉腰角度の大きい前転を目指して
小林 宏
〈マット〉マット運動につなげる準備運動
福井 三千穂
〈鉄棒〉簡単な運動から変化をつけて、テンポよく
上木 信弘
〈鉄棒〉小さな変化で熱中させる
石丸 真一
陸上運動
〈短距離走・リレー〉じゃんけんで楽しく
高橋 郁美
〈短距離走・リレー〉わんぱくコース
竹中 洋子
〈ハードル走〉3つのステージでシステム化
後藤 一則
〈ハードル走〉川跳びを取り入れる
小林 篤史
〈走り幅跳び〉準備運動で踏み切りを体感
河田 孝文
〈走り幅跳び〉1人でもできる準備運動
千葉 正康
〈走り高跳び〉準備運動は場作りから
森田 新一
〈走り高跳び〉跳・平衡・リズム感覚を養う
藤縄 英治
ボール運動
〈バスケット〉シンプルでわかりやすい運動を
吉谷 亮
〈バスケット〉ドリブルシュートの基礎・基本
飯塚 三千浩
〈サッカー〉空白の時間禁止の原則
前島 光一郎
〈サッカー〉柔らかいボールタッチを育てる
三沢 博樹
〈ソフトボール〉時間差を利用して
熊谷 直樹
〈ソフトボール〉システムのつくり方
小野 隆行
〈ソフトバレー〉基礎感覚づくりをテンポよく
黒瀧 耕治
〈ソフトバレー〉人数に応じた準備運動
小笹 宗男
表現運動
〈リズムダンス〉心を開くリズムダンス
笠井 美香
〈リズムダンス〉教えなくてもできるところを
喜屋武 仁
〈フォークダンス〉「静」と「動」で照れを排除
原口 雄一
〈フォークダンス〉男女でスキンシップ
割石 隆浩
体つくり
〈体ほぐし〉ぺアーづくりのシステム化
齋藤 直樹
〈体ほぐし〉子供が進んで動く
根津 盛吾
ミニ特集 体育授業の基礎・基本「走り幅跳び」の実践
基礎感覚を大切に!
田村 弘之
テクニカルポイントの限定と徹底を
浜井 俊洋
4つの場面で技能を身に付ける
鈴木 隆夫
フォームの安定が記録を伸ばす
太田 静男
タ・ターン・パのリズムで
根本 修成
ライブで体感!TOSS体育講座
指導の原理・原則を学ぶ
村田 斎
レベルアップ!ここが体育授業のポイント
よい体育授業を目指す引き裂かれた想い
久保 健
マンガで見る楽しい体育指導 (第30回)
根本体育直伝マンガ(マット運動の基礎感覚の巻)
岩野 節男岩野 紀子
運動量アップ!この運動はこの場作りで
「補助倒立」1時間で100%の達成法
辻岡 義介
知的な体育発問・指示はこれだ!
動きが変わる逆上がり
岩田 一博
これでバッチリ!体育授業のマネジメント
低学年こそ基礎感覚の育成を
田代 光章
どの子も熱中!学級がひとつになる体育ゲーム
観客席も騒然!「十一人十二脚」
高橋 真
苦手な子供も参加できるニュースポーツ
シュートボールで2年生熱中
根津 盛吾
運動会にイチオシ!この種目が子供を変える
やって楽しい、見て楽しい「借り人競走」
桑原 和彦
誌上授業ビデオ診断
バレーボール
山本 真吾
体育授業のシステム化 (第6回)
水泳授業のシステム
渡辺 喜男
〜向山洋一氏の実践〜
TOSS体育研究会報告
誰にでもできる応援団指導を目指す
山口 浩彦
TOSS体育最前線
指示の明確化で体育授業がよくなる
駒井 隆治
効果抜群!ファックスできる体育学習カード
幅跳び(中学年)
内山 義朗
〜手軽に使える学習カード〜
走り幅跳び(高学年)
大木場 俊弘
〜「めあて」と「コツ」と「評価」の3点セット〜
小学校「保健」の授業作り12のアイデア (第6回)
心と体の不思議な関係
近藤 真庸
ライフスキルと健康教育 (第6回)
Kではじまる12のライフスキル
武田 敏
授業の腕を高める論文審査 (第125回)
もっと、厳密に吟味すべきである
向山 洋一
体育科における到達度評価 (第6回)
連続ダルマ浮きから平泳ぎの指導
根本 正雄
〜鈴木正雄氏の実践〜
読者のページ My Opinion
編集後記
根本 正雄
TOSS体育ニュース (第9回)
テクニカルポイントはここだ! (第6回)
バスケットボールA ボール感覚を身に付けよう!
並木 孝樹

特集の解説

準備運動のシステム化・36選

千葉市立弥生小学校

根本正雄


 準備運動のシステム化がされれば子供も教師も役に立つ。なぜなら教師が運動場に行く前にやることがシステム化されていれば、時間の無駄が省けるし子供の自主性も育つからである。

 私の学級では器械運動の授業では、運動場に出たら次の運動をするようにしていた。


1 固定施設を使った運動を行なう

@10個のタイヤを開脚跳びで連続で跳ぶ。

A2本の平均台の上を歩いて渡る。

B鉄棒で連続逆上がりを3回行なう。できない時には前回り下りを3回行なう。

C雲梯を1回、端から端まで渡る。

D登り棒を下から上まで登る。できたらてっぺんまで。

2 @〜Dまでの動きを2セット行なう

3 固定施設の間は全力で走る

4 終わった順に主運動の用意をする

 以上の運動によって低学年で必要とされる基礎感覚・基礎技能を身に付けることができる。

 特に逆さ感覚、腕支持感覚、平衡感覚、回転感覚が身に付く。

 またタイヤ跳びは開脚跳びやかかえ込み跳びなどの跳び箱運動に、逆上がりや前回り下りは鉄棒運動などの基礎技能づくりにつながる。

 このメニューは器械運動を行なう場合の準備運動になる。教師が行なってから一緒に準備運動するよりも子供は意欲的に取り組む。

 なぜなら固定施設を活用するので動きが明確になり、めあてがハッキリしているので子供は自主的に動けるからである。

 毎回同じ動きなので子供は自分の力の伸びが評価できる。また、友達と一緒なので楽しく運動ができる。

 子供は運動場に出るとすぐにやることが決まっているので一目散に飛び出していく。遊んでいる子供はいない。ラジオ体操をするよりもずっと運動量が多く、ウォーミングアップにもなる。

 教師は跳べる子供、回れない子供、登れない子供を診断することができる。

 その場ですぐに指導することができる。毎時間繰り返し練習しているので感覚や技能が身に付いていく。

 子供が1人で活動できるシステムができているのである。

 バスケットボールの単元では体育館に行ったら次のようにしていた。


1 ドリブルで体育館3周する

 @右手、左手の両方行なう。

 A高いドリブル、低いドリブルの両方行なう。

2 シュート練習する

 @ドリブルシュートを右、中央、左から各3回行なう。

 Aフリースロー練習を10本行なう。

3 終わったチームから3対3のゲームをする

 ドリブル、シュートの練習は普通に行なう。システム化するためには終わったチームから3対3のゲームを入れることである。ゲームを入れることによって子供の意欲は高まり、教師が黙っていても動く。

 準備運動は一斉に行なう必要はない。器械運動やバスケットボールの準備運動のように、個々の子供のめあてに向かって行なっていく。その中で主運動に対する基礎技能・基礎感覚を育てていくのである。子供は目的をもって活動しているので、運動量が多くなる。

 形式的な動きではなく次の活動の流れの中で行なうので楽しくできる。

 本特集では、このような準備運動のシステム化が紹介されている。活用し、よりよい準備運動を実践してほしい。

    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書

ページトップへ