楽しい体育の授業 2001年11月号
“鉄棒名人”をつくる指導のスモールステップ

K144

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楽しい体育の授業 2001年11月号“鉄棒名人”をつくる指導のスモールステップ

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ジャンル:
保健・体育
刊行:
2001年10月
対象:
小学校
仕様:
B5判 76頁
状態:
絶版
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目次

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特集 “鉄棒名人”をつくる指導のスモールステップ
特集の解説
根本 正雄
実践事例
こうもり振り下り
コウモリ名人への道
横崎 剛志
逆上がり
「段階別台付き鉄棒」で、7割の子ができるようになった
上木 信弘
膝かけ上がり
肩を大きく後ろに倒せれば、大きな振りになる!
斉川 道夫
後方膝かけ回転
回り始めの姿勢が、技の成否を決定する
村田 正樹
前方膝かけ回転
回転スピードを上げる技術
辻岡 義介
後方支持回転
連続逆上がり+腕支持+足の振り
本川 監
前方支持回転
前方支持回転への道
表 克昌
後方両膝回転
後方両膝回転への道
竹内 時男
前方両膝回転
最終局面の練習から始める
吉田 高志
後方浮支持回転
後方浮支持回転で、鉄棒チャンピオンだ
外山 繁
転向前下り
すごい!簡単、誰でもできる 転向前下り指導法
松本 光男
踏み越し下り
片腕支持感覚づくりが第一の指導
西村 一夫
ミニ特集 新学習指導要領「走り高跳び」の実践
リズムと目線で動きを変える
濱崎 督之
記録の伸びは、力強い踏み切りから
南野 勇
基礎づくりをしっかりと
藤縄 英治
走り高跳びの指導は視線とリズム
末光 秀昭
知的障害児への3つのスモール・ステップ
高橋 博剛
写真で見る指導のポイントとコツ
2001法則化体育ファイナルセミナーIN広島 その2
村田 斎
この指導で子供が変わる
鉄棒に毎日ふれさせる
舘野 健三
マンガで見る楽しい体育指導 (第20回)
根本体育直伝マンガ(後方支持回転の巻)
岩野 節男岩野 紀子
できなかった子ができた! 子供に学ぶ成功事例 (第20回)
側方倒立回転の裏技(その2)
根津 盛吾
これだけは残しておきたい指導技術 (第8回)
鈴木式水泳指導
辻岡 義介
初心者の体育指導 (第8回)
準備を習慣にしましょう
八和田 清秀
女教師の体育指導
変化のある繰り返しを仕組む
清水 洋子
健康な生活習慣をはぐくむ保健の授業 (第8回)
遺伝子組み換え食品ってなに
三好 保雄
スポーツと健康づくり (第20回)
ストレッチあれこれ ひざ痛&肉離れ防止編
並木 孝樹
法則化体育最前線
「法則化体育」から「TOSS体育」へ
駒井 隆治
全国ネットワーク
来年夏は松山で四国セミナー決定
松澤 正仁
誌上授業ビデオ診断
基本の運動(体ほぐしの運動)
小松 和重
運動会にいちおし演技
阿波踊り
石田 博一
〜表現運動のコツがぎっしり〜
効果抜群!ファックスできる体育学習カード
跳び箱遊び(低学年)
大坪 敏夫
〜跳び箱遊びカード「開脚跳びまでの16のステップ」〜
跳び箱運動(高学年)
荒井 賢一
〜「台上前転」ステップカード〜
授業の腕を高める論文審査 (第115回)
新しい価値の付与とは
向山 洋一
新学習指導要領への提言 (第8回)
走り高跳びの指導(1)
根本 正雄
〜基礎感覚づくり〜
サークル紹介
法則化サークル 芳賀野
塩沢 博之
読者のページ My Opinion
編集後記
根本 正雄
TOSS体育ニュース
こうすればできる! (第20回)
1・2ステップシュート編
渡辺 喜男

特集の解説

“鉄棒名人”をつくる指導のスモールステップ

千葉市立弥生小学校

根本正雄


 鉄棒運動は、どのように指導していったらよいのであろうか。本特集では、鉄棒運動が上達するステップが示されている。

 逆上がりの指導を例にすると次のような考え方ができる。逆上がりの指導をする中で学んだのは感覚運動の大切さである。

 逆上がりのできない子供に共通していたのは、後ろに倒れることが苦手だということである。

 つまり、逆さ感覚が育っていない。器械運動にとって逆さ感覚が大切であることを逆上がりの実践から学んだ。

 鉄棒運動に必要な基礎感覚は、逆さ感覚、高さ感覚、回転感覚、振りの感覚、平衡感覚などがある。

 低学年ではこれらの基礎感覚が育つように、次のような運動をしていく。

〇逆さ感覚 ブリッジ、足打ち、倒立

〇高さ感覚 ジャングルジム、跳び箱、鉄棒、うんてい

〇回転感覚 ゆりかご、横回り、前転、後転

〇振りの感覚 こうもり振り、足かけ振り、懸垂振り

〇平衡感覚 平均台歩き、片足ずもう、

 鉄棒運動の最初のステップは、基礎感覚作りである。次のステップは基礎技能作りである。基礎技能というのは、逆上がりができるための下位技能である。

 元筑波大学附属小学校の林恒明氏は兄弟運動と呼んでいる。具体的には、ジャングルジム逆上がり、登り棒で足抜き回り連続、足抜き回り、段階別台付き鉄棒などの動きづくりである。

 感覚作りをした後、すぐに逆上がりの指導を行うのではなく、逆上がりにつながる基礎技能作りを行うようにする。

 そして、基礎技能が身に付いた後に逆上がりの指導を行う。最後に課題運動づくりとして、逆上がりの指導を行っていく。

 逆上がりの指導は両足踏み切りで行った後、片足踏み切りの練習をする。それぞれ、次の段階で練習をしていくようにする。

腰の高さで

胸の高さで

肩の高さで

頭の高さで

それぞれの高さで連続

高鉄棒で

 片足踏み切りができたら、次は両足踏み切りである。

 このようなステッツプを踏むことによって、誰でも逆上がりができるようになる。

 できない子供がいる時に、どこでつまずいているのかがこのステップを見ればすぐに分かるようになっている。

 基礎感覚ができていないのか、基礎技能が身に付いていないのか、片足踏み切りができていないのかを見ていけばよいわけである。

 つまり、名人へのスモールステップは、逆上がりの診断表になっている。診断表をもとに、子供の動きを分析し子供の実態に即した指導を行っていけばよい。

 本特集では、鉄棒運動の教材ごとのスモールステップを作り、具体的な指導法について紹介してある。内容は次のようである。


 一、教材名

 二、基礎感覚作り

 三、基礎技能作り

 四、課題運動作り

 五、指導の実際(課題運動を中心に)

 六、学習カード


 どの子供も鉄棒が好きになり、鉄棒名人になれるようなステップが示してある。追試をされて、実際の効果を確かめていってほしい。

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