基幹学力の授業 国語&算数 2006年8月号
3号 「対話」場面のある国語&算数の授業づくり

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基幹学力の授業 国語&算数 2006年8月号3号 「対話」場面のある国語&算数の授業づくり

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ジャンル:
授業全般
刊行:
2006年7月28日
対象:
小・中
仕様:
B5判 80頁
状態:
絶版
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目次

もくじの詳細表示

特集 「対話」場面のある国語&算数の授業づくり
<算数>
提起文 「対話」場面のある算数授業づくり
対話のある授業で子どもはどのように育つのか
田中 博史
特集1 「対話」場面のある算数授業づくり
論争が起こる授業
坪田 耕三
対話を位置づける算数の授業「こだわり」と「かかわり」から対話へ
松村 隆年
魅力的な対話と活動で作る面積の授業
宮本 博規
コラム
子ども発見!
植松 仁
算数好きはこうして増やす
相墨 多計士
特集2 「話す力」「聞く力」はこうして育てる
考えを共有するために「話す・聞く」ポイントを明確に
中村 浩司
友達の表現を受け入れる授業
中田 寿幸
「ちがい」をさがすから聞ける「ちがい」がわかるから話せる
村元 秀之
リレー連載
研究主任奮闘記
熊谷 純
算数女性教師シリーズ
東郷 佳子
学級づくりを支える算数授業
藤田 究
算数から学ぶ国語授業
田中 元康
国語から学ぶ算数授業
竹尾 智登志
情報
算数授業とIT活用
夏坂 哲志
算数面白教具
佐藤 純一
連載
盛山隆雄の2年算数教室
盛山 隆雄
田中博史の算数
田中 博史
提言
対話から自己内対話へ
梶田 叡一
授業を支えているもの
正木 孝昌
新リレー連載
理科教師から算数教育へ
佐々木 昭弘
算数教師からの返信
田中 博史
グラビア
対話が思考力を磨く/田中 博史
算数の美/盛山 隆雄
<国語>
提起文 「対話」場面のある国語授業づくり
真の「話し合い・聞き合い」の成立のために
二瓶 弘行
特集1 「対話」場面のある国語授業づくり
フリートークで話し合う力を高める
桂 聖
対話で「語り」を創る
齋藤 純一
子どもたちが話したくなる場面づくりのために
田ア 伸一郎
聞く姿・読みの姿〜『ごんぎつね』を通して〜
石川 雅春
コラム
私が驚いた子どもの「ことば」
秋元 正猛
国語授業での私の「こだわり」
佐々木 秀人
読みたい・読ませたい「本」
後藤 裕子
授業と家庭をつなぐ
遠藤 裕一
特集2 「話す力」「聞く力」はこうして育てる
相手意識を持たせることと技能を身につけさせること
岡田 定之
百人一首フリップスピーチを通して、話を組み立てる力・資料活用の力をつける
小林 康宏
楽しく話し合う経験が「話す力」「聞く力」を育てる
井上 幸信
コラム
これも国語の学習
藤井 大助
国語授業、悪戦苦闘日記
天満 拓
リレー連載
学級づくりを支える国語的活動
藤田 伸一
言語事項をこう授業する
広山 隆行
国語から学ぶ算数授業
尾ア 正彦
算数から学ぶ国語授業
中村 和弘
連載
にへいちゃんの国語教室通信
二瓶 弘行
青木伸生の国語教室創造記
青木 伸生
提言
「言葉の力」こそ、基幹学力
安居 總子
「言葉の力」こそ、基幹学力
村松 賢一
新リレー連載
図工教師から国語教育へ
西村 コ行
国語教師からの返信
青木 伸生
グラビア
対話のある学習空間/二瓶 弘行
あなたの運勢占います/青木 伸生
随想・編集後記/田中 博史/二瓶 弘行
表紙題字/トムスペースくわばら
編集長イラスト/前田 康裕

編集後記

◆国語の研究授業。そのほとんどで当然のように展開される「話し合い」の学習場面。聞く・話す力は、すべての教科の土台となる重要な基幹学力であり、「話し合い」はその力を育むための活動であることは、あらためて言うまでもない。けれど、本当に「話し合い」は国語授業で成立しているのか。形式だけの、限られた子どもだけの見せかけの「話し合い」に終わっていないか。この根本的な問いに答えるため、「対話」を軸に国語授業の在り方を考えようと、今号の特集を設定してみた。それは、自分の国語授業そのものを自省的に見直すことにつながろう。クラスみんなが話し合い、聞き合う国語教室を実現したいなあと願う。◆安居總子先生、村松賢一先生のお二人から「提言」をいただいた。安居先生には、毎年二回の私の公開授業にいつも参観してもらっている。また、村松先生には、対話を中心とした音声言語コミュニケーション能力についての授業づくりの示唆を何度もいただいている。研究者の立場からの「基幹学力」への提言は、私たち現場教師にとって、きわめて勉強になる。渦の中にいては見えないことに気づかされる。今回も実に多くを学んだ。ありがとうございました。◆前号の特集「読むこと」に続いて、本号では「話す・聞くこと」を採り上げた。いずれも基幹学力の核となる言葉の力。次の4号では、「書くこと」に焦点を当てる。明日の授業づくりをともに考えましょう。

(本誌「国語」編集長・二瓶弘行)


◆学力向上の掛け声が響く。算数の研究会も実に多い。だが必死の思いで開かれているはずの研究会なのに、実際に出かけていくとその効果はというと?である。たくさんの公開授業を見ると、はっきりいって時間の無駄だなと思ってしまうものも少なくない。その多くの場合で、教師と子どもの対話がない。子どもと子どもの対話になると皆無だ。◆対話を位置づけようとする授業づくりは、もしかしたらかなりのレベルの教師しかできないのだろうか。職人技の境地か。現場の先生に求めるのは無理なのか。そんな重い気持ちになっていたある日、うれしい光景に出会う。新潟県や高知県の公立学校にいくと、多くの教師が対話の授業をちゃんと展開していたのである。そこでは楽しそうな笑いのある授業がいくつも展開されていた。公立学校でもちゃんと実現している力のある先生たちがそこにはいた。少し光が見えた気がした。◆算数というとプリント学習ばかり、個別指導ばかりというまるで塾のような授業イメージの先生方へ。子どもとの対話を楽しむ本当の授業の世界も一度味わってみてもらいたい。形式ではなく本当に子どもの話に耳を傾けてみると、そこには素人では味わえない素敵な世界が待っている。◆だが、学力テストが話題になると、再びプリントづけの日々が始まりそうでこわい。日本の教育はどうしてこう結果に弱いのか。プリント学習はアルバイトでもできる。対話のある授業ができる教師力をこの国は大切にすべきだと私は思う。

(本誌「算数」編集長・田中博史)

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