学校マネジメント 2005年1月号
日の丸・君が代―論争に必要な基本情報

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学校マネジメント 2005年1月号日の丸・君が代―論争に必要な基本情報

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ジャンル:
学校経営
刊行:
2004年12月8日
対象:
小・中
仕様:
B5判 78頁
状態:
絶版
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目次

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特集 日の丸・君が代―論争に必要な基本情報
“日の丸・君が代”問題が象徴する学校状況をどう考えるか
なぜ「国旗」「国歌」と呼ばないか
菱村 幸彦
国旗、国歌の意味づけ
岡東 壽隆
学校がますます居心地悪い場所に
土戸 敏彦
近未来予測と“日の丸・君が代”の教育的価値
岩木 秀夫
“日の丸・君が代”をめぐる基本のキを整理する
法制化以降の“日の丸・君が代”問題の動向
若井 彌一
“日の丸・君が代”をめぐる論争史
貝塚 茂樹
反対意見への反論:どう応じるか
塩原 経央
国旗・国歌で起こる学校の混乱は日本だけか
柳沼 良太
“日の丸・君が代”と愛国心の教育
新堀 通也
民間人校長から見た“日の丸・君が代”問題
木村 智彦
“日の丸・君が代”をめぐる論点―反対論VS反論意見を集約する
国旗・国歌としての“日の丸・君が代”
葉養 正明
国旗・国歌に対する態度の指導
森 隆夫
行事・儀式における“日の丸・君が代”
宮川 八岐
あの時私は=“日の丸・君が代”をめぐるドキュメント―アドバルーンを上げる教職員と試される管理職の出方―
校長は逃げず真正面から主張・説得をする
糸井 清
自らの理路を不断に磨く
野口 芳宏
東京の“日の丸・君が代”処分問題の焦点
藤岡 信勝
“日の丸・君が代”をめぐる混乱にどう対処したか―管理職としての意見表示のポイント―
互いに愚かな人間であることの自覚
廣瀬 裕一
揺るぎない信念で、周りから固める
目賀田 八郎
校長としては、事務的に処理する以外にない
吉永 順一
日の丸・君が代―国旗国歌の授業をこう構想する
“日の丸・君が代”の起源の授業構想
齋藤 武夫
諸外国の国旗・国歌の教材化構想
嶋谷 賢治
小6・社会科「世界の中の日本」の授業構想
近藤 光弘
教育環境の工夫で学校の元気をつくる (第10回)
松井 誠司
わが校のHP自慢 (第10回)
東京学芸大付属大泉中学校
成田 喜一郎
親の目・教師の目・記者の目―教育界の問題点に迫る (第10回)
教育とデータとマスメディア
山上 浩二郎
学校マニフェストをどう構想するか (第10回)
マニフェスト・サイクルを回す
小松 郁夫
平成の教育改革全体像の大研究:特別支援教育の実践指針 (第10回)
保護者への支援と連携
国立特殊教育総合研究所
平成の教育改革全体像の大研究:2学期制のメリットと導入のノウハウ (第10回)
評価基準の公開で2学期を有意義に
大風 秀康
平成の教育改革全体像の大研究:小学校英語導入のウォーミングアップ (第10回)
英会話授業をALTとつくるドラマ(2)
大森 修藤崎 久美子
ADHDの子の親として医療と教育を考える (第10回)
病気を題材とした教材開発の是非
中西 仁横山 浩之
教育情報の読み方・活かし方−これは本流・支流を見分けるヒント (第10回)
社会性喪失の子どもとその対応
階 玲治
文教ニュース
文科相が教員免許更新制を諮問/小・中学校教員の国語指導意識
安達 拓二
編集後記
樋口 雅子江部 満
学校でする動物との触れ合い―獣医師の提言 (第10回)
産業飼育と愛情飼育
中川 美穂子

編集後記

○…我が家の老犬は、子犬の時に悪さをすると柄杓でぶたれた経験があり(私がしたのではありませんが)、今だに柄杓を持ち出すと憎らしげに鼻にしわを寄せて噛み付きます。この姿をみると、まるで柄杓を人格化?しているようでもあり、ぶった人間を憎まない装置がウチに出来ているのかとも思えます。(なぜなら、飼い主を憎んでは生きていけないでしょうから。)

 今回、“日の丸・君が代”を特集するにあたり、インターネット上でどんな意見が飛び交っているのか、調べていて、ふと、変な連想ですが、我が家の老犬を思い出した…というわけです。

 つまり、血塗られた歴史を持たない国旗・国歌などほとんどないのではないかと思われるにもかかわらず、憎悪の対象にしている発言が結構あったからです。“日の丸・君が代”そのものが、憎悪の対象とはこれいかに―と思ううち、つい犬の行動を思い出してしまったという訳です。

 ところで、今年の年度末、卒業式での掲揚・斉唱をめぐって、東京都教委の指導が話題を呼びました。

 インターネット上では、けしからん論で埋め尽くされていると言っても過言ではありません。どうも、この問題では、カッカする方が多いようで、「外国ではこういうことがあったら、監督する立場からは、どういう対応がなされるのか」といった情報は、残念ながら私は、発見できませんでした。

 来年もおそらく、また同じことが起こる可能性があると思います。

 そこで、この問題をめぐるさまざまな発信を、少し冷静に議論できるよう情報をまとめてみました。

(樋口雅子)

○…教員免許更新制の十八年導入をめざして中央教育審議会が審議を開始したと新聞が報じている。しかしこの免許更新制は十四年二月の答申で導入を見送った経緯がある。その時の理由は(1)他の公務員と比較し、教員のみへの更新制導入は慎重にならざるを得ない。(2)免許授与の際に適格性を判断しておらず、更新時に適格性を判断する仕組みはとり得ないなどをあげている。

○…今回は教員免許状授与の仕組みや更新制の具体的な制度設計、その方策、教科課程設定の審査の見直し、教員免許状と教員の処遇の関係などかなりふみ込んだ課題となっている。日本の未来を担う子どもたちを育てる重要な任務を担っている教員への期待は大きいだけに、今回の審議の結果に注目したい。

○…さらには「専門職大学院」の在り方が問われることになる。学校現場の課題に即した教育を高度なレベルで実践的に行う仕組みを検討するそうであるが、問題は実践から遊離した現在の教職課程の内容はこのままでいいのかを問うべきであろう。

(江部 満)

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