- 特集 授業で育てる「学び方」の基礎・基本
- 提言・授業で育てる「学び方」の基礎・基本とは
- 「問い心」こそが学び方学習の核心
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- メタ認知力「全体を見通す力」を育てる
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- 自由と規律を生みだす学び方
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- 授業における「協同の技術」を習得させよう
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- 考える材料としての基礎・基本
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- 学ぶ態度・学ぶ能力
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- 発達段階に応じた「学び方」指導の基礎・基本
- 低学年段階
- 1年生の「学び方」10のルーチンワーク
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- チャンスをとらえた的確な指導を
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- 中学年段階
- 中学年の「学び方」とは何か
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- 『「超」発想法』の基本5原則に沿って
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- 高学年段階
- ポイントは“学習集団”の指導
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- 自己評価活動を繰り返す
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- 中学生段階
- 自己の確立をうながす「学びの技法」
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- 「千匹の魚よりも、一匹の魚の釣り方」の実践を!
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- 教科別「学び方」指導の基礎・基本
- 国語科の基礎・基本の「学び方」
- 読む力の定着は、読書の生活化から
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- 誰も教えてくれない「読み」と「書き」の「学び方」
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- 算数・数学科の基礎・基本の「学び方」
- 子どもたちが「基礎・基本」を学ぶために教師が心がけること
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- 教科書の「基本型」を学ばせ、応用できる力をつける
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- 社会科の基礎・基本の「学び方」
- 授業で教える資料活用の基礎・基本
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- 学び方を学ぶための授業の基礎・基本
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- 理科の基礎・基本の「学び方」
- 三つの「学びの技術」を教える
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- 理科は暗記ではなく理解が大切
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- 総合的学習における「学び方」―子どもに何を問いかけるか
- みんなと「いっしょ」に、「ちがう」ことをする
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- 自分たちの手で社会を創造していく力
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- 誰に、何のために伝えるか
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- ツール活用法の修得
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- 「学びの楽しさを問う授業」をしよう
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- 「知の総合化」―教科に問われる課題
- 「知の総合化」―教科に求められる課題
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- 教科で支える総合的学習 (第1回)
- 総合的学習を支える通じ合う力
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- 教科で支える総合的学習 (第2回)
- 生き方総合T・U・V―卒業研究―
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- 〜教科が支える総合的学習〜
- 子どもをひきつける教師の話し方
- 人生をかけた実感と本音をこそ
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- 総合的学習と新しい学び (第1回)
- 21世紀型役割モデルに基づくカリキュラムデザイン
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- 現場に見る総合的学習の問題点 (第1回)
- 基礎的な力がつくのか
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- 総合的学習で育てる学力 (第1回)
- 総合的学習のダイナミズムと学力
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- 要録改訂期における教育評価の問題 (第1回)
- 4つの検討課題
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- 学校のカリキュラム開発 (第1回)
- カリキュラム開発とは何か
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- 編集後記
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編集後記
○…新世紀を迎える教育改革の第一に掲げた基本方針は、子どもたちが自ら学び、自ら考える教育への転換を目指すということでした。今回の改訂で強調された(1)教育内容の厳選、(2)基礎・基本の確実な定着、(3)総合的な学習の時間の創設などが、学校における子どもたちの「学び方」にどのような転換をもたらし、日本の子どもたちの将来に何を約束するのか、と柴田義松氏は問いかけています。柴田氏が指摘されているように、日本の多くの教師は自分の教え方に工夫を凝らすことはあっても、何をどう学ぶのか、その学び方を子どもに教えるという習わしや義務感が比較的乏しいといえるようです。
○…確かにスローガンとして「自ら学び、自ら考える教育を」と強調されても、そのために「学び方」教育をどう具体化するか、実践的課題を明らかにすることが、いま問われているわけです。しかし一方で新学習指導要領で強調されている「多くの知識の習得に偏りがちであったこれまでの学校教育の基調を転換」するとして、「活動・体験」が授業の主活動として導入されつつあることは、これまでの「認識内容を目標」としてきた授業の否定として目を離せない重要な問題点となっているといえます。
○…自ら学び、自ら考える子どもの育成は、基礎・基本の確実な習得を基礎にして初めて検討する必要があるようです。戦後の経験主義教育批判の文脈で問われたのは、「何を教えるべきか」という問題でした。子どもの「学び方」に着目し、学び方を研究し、質的に高めようとすることは、子どもの立場に立って教育現場全体をとらえ直すことを意味しているといえます。本号は、そのために授業で育てる「学び方」の基礎・基本を改めて考え直してみたいとする特集です。
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