- 特集 主権者教育―政治と公共を考える授業デザイン
- 新教科「公共」で主権者教育は加速するのか 主権者教育の基礎基本
- 社会科が担ってきた主権者教育とは
- 主権者育成の歩みから見た今後の課題
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- 「主権者意識」「公共性」を育てる社会科授業デザイン
- 社会的論争問題の意思決定学習
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- 世界における「主権者教育」
- 世界の趨勢は「投票者」教育でなく「主権者」教育である
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- シティズンシップ教育の意義と可能性
- 「民が立つ」教育をめざして
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- 主権者教育を実現する! 課題と切り口
- 主権者教育は何から始めればよいのか―授業デザインのヒント―
- 形式主義に陥ってはいけない。現実社会の文脈で熟議する学習を!
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- 政治や経済、社会的な問題や論争問題の教材化
- 「政治的対立」や「論争問題」を教材化する視点
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- 「中立性」をどう考えるか
- 一人ひとりの生徒の自主的な意思決定力を育成するために
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- シティズンシップを核とした主権者教育のススメ
- 多様な市民像を繰り込んだ主権者教育を!
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- 「主権者意識」を育てる “ゆさぶり教材”“論争テーマ”アイデア
- 小学校/「どうすべきか」判断を問う社会科学習で主権者意識が育つ
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- 中学校/選挙権年齢を考える
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- 高等学校/リアルな社会的問題を考えることで主権者意識を高める
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- 「主権者教育」で“どのような力”をつけるのか―目指す人間像・社会像
- グローバル社会時代の「形成者」育成としての主権者教育を考える
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- 主権者教育を実現する!授業デザインのヒント
- 「主権者教育」の視点から考える地理授業デザイン
- 地図を用いて身近な地域の防犯・防災、交通を考える
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- 「主権者教育」の視点から考える歴史授業デザイン
- 歴史的エンパシーに着目した参加型学習を
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- 「主権者教育」の視点から考える公民授業デザイン
- 「判断枠組み」の習得・活用を目指した授業デザイン
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- 「法教育」から考える主権者教育
- 子どもが得する法の基本
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- 「理解力」「公正な批判力」を問う授業のつくり方
- 政策批判能力をもった「反省的市民」の育成
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- 「主権者」として必要な知識を社会科でどう育てるか
- 「租税」「納税」をどう教えるか
- 納税者の権利とふるさと納税
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- 「人種・民族」をどう教えるか
- 主権者の育成にむけた「人種」「民族」概念の再検討
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- 「戦争と平和」をどう教えるか
- まずはワンパターンな思考からの脱却を
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- 「メディアリテラシー」をどう教えるか
- 社会科固有のメディアリテラシー学習
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- 「主権者の育成」の視点から考えるアクティブな社会科授業モデル
- 「主権者の育成」の視点から考える【小学校】社会科授業デザイン
- 社会化をこえて主体化をめざそう
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- 社会論争問題を議論することを通して、身につけたい資質能力
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- 地域の課題や実態から「自分事」として考える授業モデル
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- 「主権者の育成」の視点から考える【中学校】社会科授業デザイン
- 社会問題を取り上げた授業のデザインで押さえておきたい三つのポイント
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- パネルディスカッションにおける主体的な発想をはぐくむ取り組み
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- 普段の授業で主権者として判断する際に必要な概念を学ぶ
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- 「主権者の育成」の視点から考える【高等学校】社会科授業デザイン
- 「将来の主権者」育成と「現実社会の主権者」育成を架橋する歴史教材開発を
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- 地球社会時代の主権者:市民の育成モデルの創造
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- 日本史授業で主権者教育を考える仕掛け
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- 小中高一貫の「主権者教育プログラム」の可能性とこれからの展開
- 主権者教育を通して学校を地域に開き、地域づくりの担い手育成を目指す
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- 先進実践校に学ぶ! 「主権者教育」最前線・授業レポート
- 神奈川県立湘南台高等学校における「広義のシチズンシップ教育」 主権者教育を“理念”として捉えるとは?
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- 未来社会につなぐ! 現代社会の課題と社会科授業デザイン (第3回)
- リアルな地域が要請する「資質・能力」とは
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- 最新情報で語る! どうなる・どうする社会科教育 (第3回)
- 子供同士の対話的な学びをどう設計するか(3)
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- 〜グループでの対話を促すツール〜
- 追究の鬼を育てる! アクティブ・ラーニング時代の社会科教材開発 (第3回)
- 図像の奥を見抜く!
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- スペシャリスト直伝! アクティブな社会科授業づくりの基礎基本 (第3回)
- 話し合い活動は思考を深化させているか
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- 子ども熱中! 中学社会「アクティブ・ラーニング」授業モデル (第3回)
- 【公民的分野 私たちと現代社会】「ごみ置き場はどこにするか?」について話し合ってみよう
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- 社会科教育改革のマスターキー―社会科で育てるべき力と授業改革の道筋― (第3回)
- 現行学習指導要領の「生きる力」を考える
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- 社会科授業づくりの課題と取り組み―指導要領改訂を見据えて― (第3回)
- 情報に基づいて考察する力
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- 「公共」を教える社会科授業デザイン (第3回)
- 現実の社会の多様性を前提とし、学習者の主体性を尊重した市民育成
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- 「実物写真」でよくわかる! 板書で見る社会科授業 (第3回)
- 小学6年/武士による政治のはじまり
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- 〜複線型の仮設の検証と板書〜
- 中学3年/循環型社会の実現
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- 〜黒板を3分割した板書〜
- 社会科で育てる資質・能力の評価問題 (第3回)
- 「資料の選択力・請求力」をみる評価問題
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- わが県の情報 ここに「この授業あり」 (第219回)
- 三重県の巻
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- 編集後記
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- 写真で世界を読み解く! 旅する社会科授業 (第3回)
- 授業の導入「おすすめ資料」
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編集後記
○…次期学習指導要領に向けての議論が進んでいますが、そのうち新教科「公共」については、選挙年齢の引き下げもあり、「主権者教育」を進めるものとして、活発な議論が交わされています。
現実問題として、高校在学中に一八歳に達する生徒が出て来るわけですから、投票を通じての社会との関わり、社会科の目標である「社会の形成者」としての自覚を促す教育は、必須と言えます。生徒の政治活動をどこまで認めるか、「中立性」の問題など、付随して来る課題も山積しています。
一方、これまでの動きで気になるのは、メディアの報道による影響もあると思いますが、「主権者教育=模擬選挙(模擬投票)」のような偏ったイメージで受け止められている節があることです。
主権者教育を近々の選挙参加や投票率のアップのみを目的としたものととらえてしまうと、公民的分野の、ごく狭いものにとどまってしまいます。
ここで今一度社会科の目標である「公民的資質」を育てることを考える契機としてとらえ、「公共性」や「市民としての資質」を育てる授業のあり方を考えるきっかけにすることが必要だと思います。また、そうすることで「公共」の射程も拡がるのでは、と感じます。
高校でいきなり「公共」を学ぶ、ということではなく、小学校・中学校の授業においても、「公共」や「主権者として社会に関わること」の素地を学んだ上で、それを高校につなげていくこと。これが「主体的に社会に参画」する子どもを育てることになるのだと思います。
本号では、主権者教育を考える様々な切り口として、シティズンシップ教育の考え方に基づいた授業や、「社会参加」を主眼に据えた授業づくりの視点なども含め、授業を進める上での様々なアイデア・授業プランをご紹介いただきました。
/社会科教育編集部
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