- 特集 「伝統と文化」の授業づくり
- 提言・新指導要領「伝統と文化」授業づくりの視点
- 古典に親しむ――始まりは覚えることから
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- 伝統と文化の世界を開き、生活化、日常化を
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- バランス感覚と複眼的視点で!!
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- 我が国と諸外国の二つの視点から
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- まず「親しみ」を持たせること
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- 各教科等における「伝統と文化」の教育・具体化の視点
- 〔国語科教材化の視点〕漢字教育と敬語教育が二大視点である
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- 〔社会科歴史教育の視点〕過去からの伝統と文化を現在に
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- 〔芸術教科教材化の視点〕鑑賞は実技・実演を切り口に
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- 〔保健体育科教材化の視点〕「和の心」を育てる
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- 〔道徳の時間教材化の視点〕専門分野における先人の偉業に触れよう
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- 国語科の「伝統的な言語文化」の授業づくり
- 〈低学年〉の内容と授業づくり―「読み聞かせ」をしながら、子どもに「再話」をさせていく授業
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- 〈中学年〉の内容と授業づくり―中学年に「短歌」と「俳句」をシンプルに授業する
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- 〈高学年〉の内容と授業づくり―楽しい古典の授業づくり八ポイント
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- 〈中学校〉の内容と授業づくり―鍵となる中学校第一学年の授業
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- 社会科の「伝統と文化」の授業づくり
- 「紹介・体験のみ」からの脱却を
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- 「理解・継承」を促す実践を創る
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- 「立杭焼」のなぜを解き明かす
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- 道徳の時間で「伝統と文化」をどう取り上げるか
- キーワードは「温故知新」
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- 具体的歴史事実から日本人の伝統と文化に迫る
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- ゲストティーチャーと作る体験活動
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- 熱中・集中した授業づくり
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- 教師修業への助言
- 論理的に聴き発信する学力を鍛える
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- 現場からの提言・基礎学力強化プログラム (第11回)
- 校内に授業改善プランを提案 具体的な事実がモノを言う
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- 探究型の授業をどう創るか (第11回)
- 「助詞」の違いを子どもが見て取れるか
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- 授業力の上達論 (第11回)
- 「改善の基本方針や具体的事項」を意識して授業を組み立てる!
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- 授業力の鍛え方 (第11回)
- PISA型学力で何が起きているのか
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- 理科好きを育てる (第11回)
- 教材と格闘する中でしか「優れた発問、知的な発問」は生まれない!
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- 理科教育復興論 (第11回)
- 新内容「電熱線の太さと発熱」生命の無い授業から、生命の波うつ問題発見・習得・活用・探究の授業へ
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- 教師修業のために (第11回)
- 授業づくりにおける人間性と技術
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- 教材・授業開発研究所情報
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- 編集後記
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編集後記
○…今回の改訂の特色の一つは、教育基本法の改訂を受けて「伝統や文化に関する教育の充実」が強調されていることです。すでに今年一月下旬に公表された中教審答申でも「国際社会で活躍する日本人の育成を計るうえで、我が国や郷土の伝統や文化を受け止め、そのよさを継承・発展させるための教育を充実することが必要」とされています。
○…さらには各教科等で積極的に指導がなされるよう充実が必要として、次のような解説がなされていました。「国語は長い歴史の中で形成されてきた我が国の文化の基盤を成すものであり、また、文化そのものである。国語の一つ一つの言葉には、我々の先人の情感や感動が集積されており、伝統的な文化を理解・継承し、新しい文化を創造、発展させるためには、国語は欠くことのできないものだ」と強調されていました。
○…さらに具体的には、小学校の低・中学年から古典などの暗唱により言葉の美しさやリズムを体感させた上で、我が国において長く親しまれている和歌、物語、俳諧、漢詩などの古典や物語、詩、伝記、民話などの近代以降の作品に触れ、理解を深めることを求めています。社会科の歴史的分野での代表的な文化遺産を取り上げることも指摘されており、音楽、美術、工芸、書道などで芸術文化に親しみ、自ら表現・創作したり、鑑賞したりすることがあげられており、保健体育科での武道の指導の充実にも触れられています。
○…「伝統と文化」の学習内容は、研究者がまとめられているように次の三点になるのでしょうか。敢伝統や文化の継承と創造のための基礎能力を養うもの。柑伝統や文化の内容そのものを確認し、愛着をもつなど態度を養うもの。桓伝統や文化を対象化しその社会的な意味を理解するもの(大杉昭英氏の分析より)。本号はその具体化のための提案特集です。
(江部 満)
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