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教育再生会議、新内閣成立で早くも暗雲の気配?
kyoikujin
2007/9/27 掲載

 昨日、福田内閣が、安倍改造内閣の閣僚をおおむね引き継いで発足した。文部科学相には新たに渡海紀三朗氏が起用され、教育改革路線の継続について動向が注目されていた。そんな矢先に、26日の毎日新聞の記事は、同相が、安倍前首相の教育改革路線とされる競争原理の導入について「義務教育には持ち込むべきではない」と否定的な見解を示したと伝えている。

 また、同日の朝日新聞の記事によれば、町村官房長官は記者会見で、12月に予定されている教育再生会議の最終報告について、年明けにずれ込む可能性があるとの見方を示したとのことだ。
 安倍前首相の辞意表明の数日後に、中央教育審議会が道徳の教科化を見送った件もあり、同会議の影響力の低下が指摘されていたが、新政権下での同会議の先行きには、早くも暗雲立ち込める兆しだ。

 自民党の参院選惨敗も記憶に新しく、次期総選挙に向けて「背水の陣」で体制の立て直しを図る同内閣。新聞各紙の世論調査では、支持率は50%台と比較的高く、その動向に国民の注目が集まっていると言えそうだ。こうした状況下で、改革の推進には慎重さを見せていると窺えなくもない。
 同会議による提言や検討課題の中には賛否の分かれる事項もあり、また、伊吹前文科相が同会議を不要と発言したこともあった。だが、教育改革の必要性そのものは長年に渡り国民の支持を得ているだけに、停滞して改革の機運が立ち消えてしまう事態は避けたいところではないだろうか。内閣交代の混乱が収拾して、活発な議論が交わされることを期待したい。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
2件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2007/9/28 8:40:23
    渡海氏の地元の兵庫県高砂市は割と組合の強い地区だから、その辺も影響しているのかな・・・?
    • 2
    • arukyoushi
    • 2007/9/28 23:49:20
    教育再生会議のメンバーをもっと考えて頂きたい。パフォーマンスが優先され、地道に頑張っている、真の教育者が少ないという印象が拭えない
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