きょういくじん会議
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4月2〜8日、発達障害啓発週間―広げよう支援の輪
kyoikujin
2009/3/30 掲載

 国連により毎年4月2日は世界自閉症啓発デー(World Autism Awareness Day)と定められたのをうけ、日本においては、2日からの1週間を発達障害啓発週間として、自閉症を含む発達障害について、多くの方々に広く知っていただく機会としている。
 それにあわせて、日本自閉症協会日本発達障害ネットワークなど各種団体が全国各地でさまざまなイベントを行う。

 発達障害のある人は、生まれながらにある脳機能のちょっとした働きの違いから、周囲から「落ち着きがない」「わがまま」「読み書きが苦手」といった行動や学習上の困難を指摘されやすい。
 自閉症のほかアスペルガー症候群、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、学習障害などさまざまな呼び名があるが、これら発達障害のある人たちは、周囲の理解があれば社会を担う一員として、力を発揮することができる。中には、トム・クルーズのように学習障害をもちながらハリウッド俳優として成功している人物もいる。
 だからこそ、各種団体は発達障害について多くの人に知ってもらいたいと願っているのだ。

 開催されるイベントはさまざまで、世界自閉症啓発デー公式サイト「イベントコーナー」で地域を選択して検索できる。
 例えば、5日には「通常学級にいる発達障害児の理解と支援」(主催:板橋区発達障害児者親の会)が東京都板橋区立グリーンホールで行われる。内容は、「LD・ADHD・高機能自閉症とは?」「アメリカミシガン州における発達障害の支援」「医療現場から提案する発達障害児への支援」となっており、特別支援教育コーディネーター、発達障害当事者、医師らが講演する。

 平成14年の文部科学省の調査によると、発達障害等の疑いのある児童生徒の出現率は 6.3%ともいわれている。先生方が、新年度から担任されるクラスの子どもの中に必ずや疑わしい子が在籍するだろう。
 そして、その子どもたちは先生の理解と支援を何より望んでいる。
 世界自閉症啓発デーと発達障害啓発週間にあわせて地元地域のイベントに参加してみるのはいかがなものだろうか。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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