- 特集 若い教員とともに創る部落問題学習
- 特集にあたって
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- すべての学校で部落問題学習を〜茨木発『人権学習授業プラン集』から見えてきたもの
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- 部落問題学習教材づくりプロジェクトの活動
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- アレンジしておいしさを味わう本〜『部落問題学習の授業ネタ』をつくり続ける
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- 差別事件で学んだこと〜差別という「ヤスリ」に磨かれて
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- 部落問題を学ぶという視点から見た大阪人権博物館の活用
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- 【資料】第六一回全国人権・同和教育研究大会 基調
- 多文化な子どもたちの声にふれる (第2回)
- ぼくにできることは日本人にはできないでしょ!
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- 沖縄散歩 (第12回)
- 石垣島で台湾を学ぶ
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- 子どもを見る眼 (第11回)
- 仲間の教員のどこを見て何を学ぶのか
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- 編集部の本棚
- 共生のトポス (第95回)
- 日本に来たら新しい生活がある
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- 【コラム】ジェンダー論の練習問題 (第57回)
- 「女性同士の争い」の彼方
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- まいにち? マイニチ!
- 映画をみる、映画でみる (第11回)
- 「葦牙」次代を開く思想と実践の小さな芽
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- 小西先生の『学級革命』を読む (第23回)
- 「子どもを愛するが甘やかさない」先生
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- おもちゃばこ (第35回)
- 気持ちを表す言葉のチカラ(1)
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- 〜言葉にこだわってみよう〜
- 編集後記
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編集後記
▼二〇〇二年三月、国の同和対策事業が終了した前後から、部落問題にかかわる差別事件が各地で報告されるという、逆行した動きが見られます。こうした状況を受けて、近年の人権教育は、部落問題学習の原点に立ち返りつつ、新たな学習の創造をめざそうとする実践が、各地で試みられています。
▼そうした学習創造の実践の中で、若い教員が確実に育っています。教材開発は、机上でのみ進められるわけではありません。各地へのフィールドワークや聞き取り学習など、体験的な活動が丁寧に位置づけられ、時間をともにする中で、かかわっている人同士の思いやアイデアが交流されています。着実な「継承と発展」はこのようにして進んでいくのだという感触があります。
▼本号では、具体的な差別事件を通して部落問題学習の必要性を再確認すると同時に、部落問題学習の創造へ向けて、組織的・体系的な取り組みをつづけている各地の実践を紹介することによって、今後につながる、問題提起をお願いしたいと考えました。
(NM)
▼全同教大会が三重県の四日市で開かれました。今回は、分科会にも参加することができ、各地の実践報告や教員や若者たちの思いを聴くことができました。
▼そのほかに、わたしは特別分科会のコーディネーターを担当し、貴重な経験をさせていただきました。直前の夜に全員そろっての打ち合わせを行いました。各地でどのような差別の現実があるか。自尊感情をどのように見るべきか。人権教育における笑いにどんな意味があるか。当日はほとんど語られなかった話題が次々と出てきました。二時間のシンポジウムだというのに、打ち合わせの会議は二時間たっても半分程度しか終わりませんでした。結局、熱心な打ち合わせの甲斐あって(?)、当日はたいへん盛り上がりました。わたし自身も充実した時を過ごすことができましたが、何より、参加された多くの方から「心に響いた」という感想をいただきました。会場に入りきれなかった方も多かったときいています。その方たちには申し訳ありませんでした。来月号の予告編にもあるとおり、この特別分科会のようすは、本誌で紹介できる予定です。楽しみにしてください。
(森)
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