- 特集 なぜ?疑問や対話を引き出す授業づくりの工夫
- 特集について
- 提言 なぜ?疑問や対話を引き出す授業づくりの工夫
- 自ら選ぶことから
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- 対話を拓き考える姿勢を育てる
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- ?を引き出した後の指導に目を
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- 自力で考え深め広げる授業の工夫
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- 対話を生み出す学習づくり
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- 発問を工夫する
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- 小学校・実践授業の展開
- 低学年
- 主体的な学びと対話―「お手紙」を読んで、学んで、話して、書く―
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- 「伝えたい」「知りたい」を引き出す授業づくり
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- 「なぜ?」を引き出し、児童を本気にさせる―『おにごっこ』『昔遊び図鑑』等―
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- 中学年
- 小集団で一文の意味を読む
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- 心情の読みの違いを可視化する―疑問や対話を引き出す「ハートマップ」―
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- 友達と本でつながる―「読書発表会」をしよう―
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- 高学年
- 子どもの心に火をつける
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- 「やまなし」 子供が主体的に学ぶための三つの手だて―17mのカワセミの恐怖 父の愛 「話し合いたい」が生まれる問いとは―
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- 疑問や読みの「ずれ」から深め合い、学ぶ喜びを味わえる授業
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- 中学校・実践授業の展開
- 1学年
- 文法学習でこそ学び合いを
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- 頑固な編集長を説得しよう
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- 2学年
- 「走れメロス」の表現技法について考える
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- 「学び合い」の中で、主体的に楽しく読むために―小説「走れメロス」とシラーの詩「人質」の比較―
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- 3学年
- 「故郷」を主体的に読ませる場作りの工夫
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- 対話を充実させ、授業を活性化させる
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- 言語活動の充実を図る言語環境の整備 (第20回)
- 豊かな言語活動を展開し児童の表現力向上をめざす
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- 書籍紹介 (第2回)
- 書けない子も書けるようになる! コンパクトに書く
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- 国語教師力を鍛える―授業づくりステップアップの理論×方法―
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- 最新国語ニュース (第2回)
- 小学校国語科映像指導資料「言語活動の充実を図った『読むこと』の授業づくり」を公表@
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- 国語授業をアクティブにデザインする (第2回)
- 学び合いの質を高め、「考えたくなる」授業を創る
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- 続 国語授業・始めの一歩 (第2回)
- 主体的に学ぶ
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- 新しい時代の国語科授業づくり応援講座 (第2回)
- アクティブ・ラーニング2
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- 言葉の力を育む文学の授業 (第8回)
- 対比することで、驚異に出会う
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- 〜不思議さにうたれる授業〜
- 未来を生きる子供たちのための国語科授業改革 (第2回)
- 生涯にわたって読書するための能力の育成
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- 新国語科授業改革論―アクティブ・ラーニングへの挑戦― (第20回)
- 学びの主人公はあなた、友だちと協働して高め合おう
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- 〜授業観を伝え、みんなで共有することから〜
- 編集後記
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- 今月取り上げた教材
- 6/7月号
特集 なぜ?疑問や対話を引き出す授業づくりの工夫
子供たちが主体的に学ぶ姿。
「学び」が子供のものであり,教師はその手助けをするという当たり前の積み重ねでおのずとみられる姿です。一人一人の子供が「思考力・判断力・表現力をはぐくむために」,学習指導要領の総説には「観察・実験・レポートの作成・論述など知識・技能の活用を図る学習活動を発達の段階に応じて充実させるとともに,これらの学習活動の基盤となる言語に関する能力の育成のために」,国語科としては基本的な力を定着させたうえで各教科で記録・要約・説明・論述といった学習活動に取り組む必要があると指摘しています。
このような「言語活動」を取り入れる学習場面では学習の目標を教師のためだけでなく,子供と共有することにより,子供たちに学びの到達点が具体的に示され,主体的に取り組む姿勢が見えるようになります。
今,新しい学習指導要領の作成の道筋で,これからの子供たちに求められる力としての「アクティブ・ラーニング」がキーワードとなっているようです。これは,「学び」をより一層子供たちの主体的な学びへと高めようという試みにほかなりません。
しかし,「アクティブ」という言葉にある「活動主義」のニュアンスでとどまっていると活動重視のみで終わってしまう危険性があります。そうならないようにするためには,主役となる子供たちに,「学び」への意欲を持たせることが必要でしょう。
子供たちに「意欲」を持たせるためには関心を持たせることが効果的です。「おや!」「どうして」「何が?」といった心を引き付けるものが心を動かし学び続ける力となります。子供たちのこのような意欲を引き出し,学び続ける力となるような授業づくりを考えたときに様々な工夫があることでしょう。
意欲が学びを生み出す原動力だとしたら,その学びを広げたり深めたりするのは教室という「場」です。一人学びとの決定的な違いは,教師という助言者と友達という存在があることです。ともに学ぶことによって理解を促進し,疑問を解決し,思考の変容をもたらすことが期待できます。黙って教師の問いを受け止め考えるだけの授業から,「知りたい」「なぜだろう」という主体的な意欲を持ち学級集団の中でともに学ぶ「対話」のある授業であるためにどのような工夫があるのでしょうか。
本特集では,上記のような問題意識のもと,全国の研究者や専門家,学校現場でご活躍中の小学校と中学校の先生方より,明日からの実践国語研究や国語授業づくりのお役に立てる斬新な報告・提案をいただきました。
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