- 特集 こう考えた!確かな説明力を伸ばす授業づくり
- 特集について
- 提言 こう考えた!確かな説明力を伸ばす授業づくり
- 「知りたい」「知らせたい」という真実の思いが説明力を伸ばす
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- 「送り手」の立場に―熱意ともどかしさ―
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- 理解と表現を関連づけて説明力をつける
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- 現代社会に不可欠な説明力の基盤をつくる
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- 双方向で「説明力」を伸ばす―説明する側 説明される側―
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- 確かな説明力を育成する授業づくり―その要諦とは―
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- 付けたい力を見極めた説明力の育成
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- 小学校・実践授業の展開
- 低学年/自動車に関する図書資料で調べ、自動車カードをつくろう
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- 低学年/問いを意識させて―「じどう車くらべ」(光村一下)の実践から―
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- 低学年/ものがたりシアターをひらこう!―お気に入りの本で音読劇をしよう―
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- 中学年/読み取ったことを解説書にしよう
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- 中学年/ようこそ 安房さんのファンタジーの世界へ 紹介します! 私の読後感を生むひみつ
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- 中学年/単元を貫く言語活動で説明力を付ける
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- 高学年/文種の特質に応じて書く力を育てる
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- 高学年/「物語を書く」ことで育てる説明力―情景や心情にぴったりの表現を使って物語を書こう―
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- 高学年/「単元を貫く言語活動」で、説明力を伸ばす!
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- 中学校・実践授業の展開
- 1学年/論理的に説明しよう―「対話」を通して広げ深める説明力―
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- 1学年/わかりやすく説明しよう―正確でわかりやすい文章記述の仕方に気付く―
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- 2学年/確かな説明力を伸ばす授業づくり
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- 2学年/観点を手がかりに、作品の心に迫ろう
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- 3学年/「説明」を言語活動に位置付けた授業づくり
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- 3学年/適切な語句を用いて明確に説明する力の育成
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- 言語活動の充実を図る教室環境の整備 (第5回)
- 確かな「読みの力」をつけるための言語環境
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- 書評
- 『これであなたもマイスター! 国語発問づくり10のルール』
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- 『エピソードで語る 教師力の極意』
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- 「国語科と他教科の連携」ポイントはここだ! (第11回)
- 【道徳】豊かな言語感覚が養う豊かな心
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- 国語授業・始めの一歩 (第11回)
- 辞書の活用
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- 単元を貫く言語活動を位置付けた授業づくり (第5回)
- その更なる展開に向けて
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- 〜三領域一事項の特質を踏まえた授業づくりA 話すこと・聞くこと・書くこと、伝統的な言語文化と国語の特質の授業づくり〜
- 思考力・判断力・表現力等は「発問」「教材研究」から (第5回)
- 「要約」で思考力・判断力・表現力等を育成する(その2)
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- 言語力の育成をどうはかるか (第2回)
- 言語認識と言語力
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- 新国語科授業改革論―実践国語研究の確立をめざして― (第5回)
- 音読と視写と古人の知恵を中核とした授業づくりを
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- 〜「伝統的な言語文化」の授業力の向上〜
- 編集後記
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- 今月取り上げた教材
- 12/1月号
特集 こう考えた!確かな説明力を伸ばす授業づくり
今回の学習指導要領の改訂において,「言語活動の充実」は,各教科等を貫く改善の視点として位置付けられています。平成20年1月の中央教育審議会答申においては,「言語活動の充実」について,次のように述べています。
○国語をはじめとする言語は,知的活動(論理や思考)だけではなく,(中略)コミュニケーションや感性・情緒の基盤でもある。このため,国語科において,これらの言語の果たす役割に応じ,的確に理解し,論理的に思考し表現する能力,互いの立場や考えを尊重して伝え合う能力を育成すること(中略)をはぐくむことを重視する。具体的には,(中略)発達の段階に応じて,記録,要約,説明,論述といった言語活動を行う能力を培う必要がある。
言語活動の充実の基盤を成す国語科では,各教科等の学習の基本ともなる能力を育むことを重視し,次の2点を実現することが求められます。
1 「話すこと・聞くこと」「書くこと」「読むこと(文学的な文章も含む)」のそれぞれの領域において,相手や目的,意図などに応じて説明したり,説明を聞いたり読んだりする能力(=説明力)を,発達の段階に応じて系統的に育む。
2 単元を貫く言語活動の中に,伝えたい思いや考えを他者に説明する,目的をもって他者の説明を聞いたり,説明の文章や資料等の中から目的に応じて情報収集したりするといった,子どもの主体的な思考や判断を伴う学習活動を取り入れる。
こうしたことを授業に具体化するに当たっては,次の点に配慮する必要があります。
1 系統性や領域の特性を踏まえるために,学習指導要領の指導事項をよく確認し,当該単元で付けたい説明力を明確に把握する。
2 相手や目的,意図などに応じた確かな説明力を育むため,適切な言語活動を選定し,単元を貫いて位置付ける。
3 子どもの相手意識や目的意識とは無関係に,単に個別の説明のスキルを教え込むことにならないよう十分留意する。
本号では,こうしたことを踏まえ,全国各地の研究者・実践者から貴重な提言と実践をご紹介いただきました。明日からの実践国語研究や授業づくりにお役立てくだされば幸いです。
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- 明治図書