向山型国語教え方教室 2007年10月号
学テ・PISA型読解力を育成する授業づくり

D039

«前号へ

次号へ»

向山型国語教え方教室 2007年9・10月号学テ・PISA型読解力を育成する授業づくり

紙版価格: 943円(税込)

送料無料

電子版価格: 848円(税込)

Off: ¥95-

ポイント還元20%

ファイル形式

PDF
ジャンル:
国語
刊行:
2007年8月22日
対象:
小・中
仕様:
B5判 92頁
状態:
絶版
出荷:
ダウンロード
定期購読

目次

もくじの詳細表示

特集 学テ・PISA型読解力を育成する授業づくり
大森流!授業に役立つ全国学力テストの読み方
大森 修
向山型国語だから対応できる問題はこれだ!
吉永 順一
日本の教科書をどう変えればいいのか?
伴 一孝
非連続型テキスト対応授業づくりのポイント
谷 和樹
学テ問題を授業する新たな授業形態の提案
小学校国語A5
太田 聡美
小学校国語A8
杉山 裕之
小学校国語A9
新川 莊六
小学校国語A10
神谷 祐子
小学校国語B2
松本 隆行
小学校国語B4
溝端 達也
記述式問題への対応策
松藤 司
学年別・PISA型非連続型テキストの授業[9・10月]
1年
経験したことがある教材を選択する
野口 澄
「めいし」でじこしょうかい
長澤 和博
2年
挿絵でお話の因果関係を問う
山下 理恵
読解の3つのプロセスに沿って授業する
田口 広治
3年
挿絵から豆太の心象風景にせまる
平松 孝治郎
「発表の型」を学習することにもなる
田村 治男
4年
資料を読むことは,情報を獲得し生かすことである
内村 博幸
グラフから分かることを読み取る
深川 正雄
5年
PISA型に対応するには,答えがどこに書いてあるのかを考えさせる必要がある
有村 春彦
地図から読み取った情報を正確に伝える
田上 大輔
6年
情報を取り出すコードを教え,解釈・評価スキルを身につけさせる
河田 孝文
非連続型テキストで短作文させる
竹岡 正和
中学校
情報を発信するときの字体を選ぶ力をつける
鶴本 百合子
新聞の特長を知り,実践に生かす技術
山下 修
向国TOSSランドレシピ
黒瀬 貴美
ノート指導の裏技
山下 正範
向山型国語キーワード
リズムとテンポ
伴 一孝
満員御礼!「向山型国語教え方教室」
向山型要約指導,一字読解の基本と応用
椿原 正和
巻頭コラム
テキストを正しく深く読む
向山 洋一
巻頭論文
枠組みなき読解力実践は不毛だ!
椿原 正和
向山型国語に挑戦/論文審査 (第38回)
どこを焦点化するか
向山 洋一
逆転現象を生む授業の組み立て方
「あれども見えず」を問う
伴 一孝
向山型で教科書教材を授業する
「三年とうげ」で一番疑問だと思う一文はどれ?
椿原 正和
五色百人一首のユースウェア
神様の課題「小さな混乱」
小宮 孝之
学級崩壊を立て直した五色百人一首のドラマ
やんちゃ君をヒーローに変えることができる
川畑 雄二
向山推薦!この2人の発問づくり競演
「心よ」(八木重吉)
「ここ」とは?どこへ「いっておいで」?
松本 隆行
話者の「人物像」「状況」「心情」から、作品に迫る
新川 莊六
新分析批評入門
すぐれた理論とすぐれた授業方法が出会ったとき
谷 和樹
特別支援の子どもが熱中した参観日のこの授業
低学年/三つのパーツに分けて行う
中濱 麻美
高学年/子どもが活動する場面を意図的に作る!
岩田 一博
誌上授業技量検定観戦記
空気を支配せよ
甲本 卓司
インターネットで変わる漢字文化の授業
読み先習「お話サイト集」
神谷 祐子
「つき」「にくづき」「ふなづき」同じ「月」でも意味の違う「月」
森川 敦子
画期的提案!江副文法をTOSS教師が授業する
日本語文の特徴「言語外情報」を授業する
水谷 美穂子
向山実践を読み解く
「冬景色」の授業F
向山 洋一松藤 司甲本 卓司
〜第2時(4) わからない言葉の発表と回答〜
向山型国語サークル情報
発問100で模擬授業、教師力を鍛えるTOSS金魚サークル
北村 善重
クエば分かる
浜條 信彦
8つの国語力を向山型国語でこう授業する
記録〜再現性のある読み手を意識した記録をとらせる〜
山西 浩文
授業で生徒を変えた中学教師の向国実践記
真っ向勝負の倫理訓練
長谷川 博之
全国学力テストA型に対応した授業をつくる
伊藤 和子
腹の底からの実感! 向山型国語を知る前と後
授業が明るくなり,心地よい緊張感が生まれた
武田 樹恵
子どもと保護者から感謝されることが増えた!
堀川 和則
初めての討論成立で逆転現象が起きた
中川 貴如
医師も認めた指書きのすごさ
菊地 はす江
五色百人一首の良さはやらなきゃ分からない
酒井 涼子
「またやりたい!」国語が苦手な子も熱中し,力をつけさせる向山型一字読解
青木 英明
女教師がチャレンジする向山型討論への道
2学期,「始める」討論,「深める」討論
矢野 晴美
テーマ別 向山型国語QA
向山型漢字指導における「定着指導」を極めよ!!
星野 裕二
読者のページ
従来の国語授業では「意味を問う」発問が99%を占める。「意味の範囲」を問う発問でこそ国語の力はつくのだ!
編集後記
椿原 正和伴 一孝長谷川 博之
向山型国語最新情報
椿原 正和
向山型国語に挑戦/指定教材 (第40回)
秋雨や…(村上鬼城)
□□□□□

巻頭コラム

テキストを正しく深く読む

●本誌編集長 向山洋一


 国語の学習は,「読み・書き・算」の「読み」と「書き」が基本である。

 これに「話す」が加わるが,「話す」とは,つまり「頭の中に書いている」ことなのである。「話す」と「書く」は,連動している。

 きちんと「書く」ことができる人が,きちんと「話す」ことができるのである。

 島田紳助は,「話す」ことがうまい。しかし,誰よりも多くの「ネタを書く」という努力をしていたからこそ,「話す」ことにも反映していったのである。

 国語の学習の基本は,「読む」ことである。

 漢字を書けることは大切だが,漢字を読めることは,もっと大切だ。

 中国の小学校1年生は(上海市実験学校では),3000 文字の漢字を読めるようにするという。3000 字である。

 「読み先習」である。

 「読めれば,情報が入ってくる」という思想に支えられている。

 日本は,「読み書き同習」だが,歴史的に見れば,「読み先習」の時代が長かった。

 戦後,「読み書き同習」を採用するときも,賛否は大きく分かれた。

 その時の文部省の責任者だった輿水先生でさえ,後年「読み先習の方がいいかもしれない」と言っているのである。

 さて,国語の学習での「読み」とは,「テキスト」(教材)を「読む」ことが中心となる。

 正確に読むことである。

 一字一句にも,心を配って読むことである。

 深く読むことである。

 国語の学習とは,いかなる国においても「テキストを正確に,くわしく読む」ことが中心なのである。

 教材を紙芝居にして発表するなど,信じられない学習である。

 ある県の公開発表では,「野菜」についての説明文の授業で,「野菜の気持ちになってみよう」という「芝居」を発表していた。

 これでは,「文を読む力」がつくわけがない。

 PISA型テストとは,国語学力テストB問題とは,つまり「テキストを正確に読みとる」という問題である。

 これまでの日本の国語授業の常識を超えて「さまざまな文」「さまざまな表現」「長文」からも,「正確に読みとりなさい」ということなのである。

 それを基本にして,「自分の考え」を問うているのである。

 これは向山型国語が一貫して追究してきたことである。

 「テキストを正しく深く読む」授業をすすめよう。

    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書

ページトップへ