- 見られて育つ! 見て育つ!!
- 楽しくなくっちゃ運動会じゃない
- 〈成功への6つのキーワード〉
- 0歳児向け
- はじめの一歩
- ハイハイヨチヨチヨーイドン!
- はなまるえがお大行進!
- ペイビーダンスコンテス卜
- 1〜2歳児向け
- ママとドライブ
- どんな音かな?
- わっしょい花ぐるま
- でこぼこ旅行
- 虹が出たら3時のおやつ
- 正義の味方,ニサイダー登場!
- 3歳児向け
- ふうせんかけっこ!
- ○△口ならびっこ
- パジャマでおじゃま!
- ひとりでお買い物
- かくれんぼ おいも
- 分別収集にご協力を!
- いないいないばあ〜
- 4歳児向け
- かけっこドン!ドン!
- だるまさんがころんだ!!
- チーム対抗がんばれ大将!
- とんがってはしれ!
- あつめるが勝ち!
- スーパーマンジャンプ!!
- はこびっこ競争
- 5歳児向け
- かけっこ1・2 3
- デカパンリレー
- 野こえ山こえLet′S GO!
- おみこしワッショイ
- 立てや!座れや!並べやホイ!
- いろいろリレー
- つな・たま・どん!
- 全園児向け
- どんどんゴ 口ゴロ
- おっとあぶない!
- どったんバッタン
- タコちゅー!
- WARABEっち
- お宝ちようだい
- 親子向け
- 親子かけっこヨーイドン!
- 玉入れ対決 親子でドン!
- パパとママはだんご虫
- むすんでひらいておにごっこ
- たおして,なおして,おんぶして!
- パパに変身!!
- さ・ん・ま!
- むかしはエッサッサ!
- 足並み拝見
- くぐってまたいでもととおり
- 父母向け
- 目が点ゲーム!
- 大玉いくよ・くるよ!
- パパのスキップ!
- 風船はプン!
- パパとママの並びっこ
- 祖父母向け
- ニ世代玉入れ
- かわいい小人さん
- フィーリングカップル5対5
- 三世代サンバ
- すごろく温泉旅行
- 卒園生向け
- お手並み拝見!
- チヤリンコ・レース!
- 結ばれた友情!
- ジャンケン・ハハーッ!
- 人生,そんなに甘くない?
- 教職員向け
- 鉄人レース
- 街頭パフォーマンス
- あっちっちのつライパン
- お買い物はジャンケンで
- バンガレ先生!!
- 園長先生とあそぼう!
- アイドル誕生!
- 狼さん,今何時?
- ど一っちだ!!
序文
見られて育つ! 見て育つ!!
―運動会は幸せ運ぶ健康まつり―
「先生,見てて!」は,子どもたちの口グセ! できなかったことができるようになる。できたことをだれかに見てもらいたい。誉めてほしい。喜んでほしい。たとえ失敗してももう一度!」またまた失敗しても「もう一度!」・・・・・・できるまで頑張る。子どもはしつこい! このしつこさが実にいい。大事にしたい。
しかし,大人が先に根負けし,その芽を摘む。“大成功”を見届けてもらいたくて「先生,見てて!」と言っているのに,「わかった,わかった,頑張ってね」。子どもは充分頑張っていますよ! 他に言い方ないのかね,と思う。ま,忙しいのはよーくわかっていますが・・・・・・といっても,私自身の教員時代を思い返せば,身につまされるそんなシーンの1つや2つあったような気が・・・・・。
何はともあれ,老若男女゛見つめられて”かっこよく,美しくなる!! 私の妻なんぞおばさん歴も後半に突入したというのに,私に見つめられてピッカピカ!!・・ほんとかな?
人は刺激なくしては光らない。メカはダメ。言葉で,そして態度で喜怒哀楽を互いに享受しあいながら心が育っていく。たくましく,そして美しく!
「運動会は幸せ運ぶ健康まつり,心踊るフェスティバル!」「ぼくたち,私たち,こんなに元気に大きくなったよ! じょうずになったよ。見ててね。応援してね」の日。
運動会を特別な日として演出するか,日常保育の延長として特別な演出はせず,ふだん着のままで取り組むか等,園サイド,大人サイドの考え方は様々でも,子どもたちにとってはまちがいなく“スペシャルデー”。運動会を月に1回とか学期に1回とかやっていれば別ですが・・・・・。
私は,子どもたちの“生きる力”を育むのは,“レギュラー”と“イレギュラー”の織りなすハーモニーだと考えます。あえて言えば,日常保育がレギュラーならば,イレギュラーは行事や発表の場。唐突ですが,花火でいえば,地味ながらも心穏やかにキラめく線香花火がレギュラーなら,ドーンと一発「た〜まやー!」の華やかな打ち上げ花火がイレギュラー。線香花火だけでも,ちと寂しい。打ち上げ花火だけでもちとうるさい。やさしさとダイナミックな力強さの織りなすハーモニーが,実に美しく心に残る。
いずれにせよ,花火はひとりで見るよりふたりの方が・・・・・・。花火だって大勢の人に見てほしいに違いない。感動は共有しなくっちゃ! そこで一句。
「きれいだね!」といえば「きれいだね!」と答えてくれる人のいる 温かさかな と私は思うのです。
無味乾燥なメカと否応なしに向かい合わねばならないと思われる今の時代だからこそ,手作りの感動が必要なのでは。本来,人は酢いも甘いも経験かみしめて大きくなるもの,育つもの。が,どうでしよう。
かみしめて大きくなったはずが,バタフライナイフ・・・・。役に立つはずの“酔いも甘いも”が,きっと淡々としていたのでしようね。その子が幼いある日「お母さん,見てて!」と心弾ませたとき,ひよっとしたらお母さんの心,そこにあらずだったのかも・・・・・・その瞬間,きっと寂しかったでしようね・・・・・・。
話したいことはまだまだたくさんありますが,強引にまとめに入ります。
この運動会の本をどう構築しようか,実はずいぶんと迷いました。“楽しくなくっちゃ運動会じゃない!”と私は思っていますし,きっとみなさんもそうでしよう。で,そんな楽しい実技集は世の中にいっぱいあるじゃないか,とも思う中でやっぱりたどりつくのは“こころ”,心が弾むということ。それを支えるのは当たり前なことながら“人”なのですね。メカはその気がなくてもスイッチさえ入れれば立ち上がります。
でも,人は“その気”にならなければ立てません。その気なく立ったとしてもボーッとしているのでは・・・・・・。
子どもを“その気”にさせましよう! パパもママも先生も,みーんなみんな,ちゃーんと見てるからね! 一緒に楽しもうね。頑張ろうね!
運動会のスタイルは,グラウンドの広さ,人数,天候ほか,諸々の条件で異なります。ハデでも,ジミでもいいから,“心に残る演出を”と思います。
あっそうそう,ビデオカメラばかりのぞいていては,拍手のタイミングを失いますよ! 何ごともタイムリーに! 人は見られて育つ! 見て育つ!!
心ワクワク弾んで頑張れ,先生,そして子どもたち! この拙著が先生や子どもたちの心を大いに盛り上げる運動会づくりの一助となりますように・・・・。
1998年4月 日本遊育研究所代表 /瀬戸口 清文
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