- まえがき
- プロローグ “ファミリー・サポート”としての保育園
- T 家庭と園との相互乗り入れ
- 「家庭といっしょに」をキー・ワードにして
- 1 家庭といっしょに
- 2 うれしい会話
- 3 たのしい食事
- 4 くつろぎの場
- 5 異年齢でのおつきあい
- 6 ミーティングを魅力的に
- 7 子育て家庭の支援
- U 育児の知恵を保育に生かす
- 伝統文化の再発見
- 1 子どもへの“やさしさ”と,大人への“あまえ”
- 2 ♪ねんねんころりよ おころりよ
- 3 かわいい子には旅をさせ
- 4 三つ子のたましい百までも
- 5 衣服をあつくし,乳食にあかしむれば,必ず病多し
- 6 親以外のおやの必要
- V 園生活のバックボーン
- いま,家庭モデルがよみがえって
- 1 園は,家庭に近からしめるもの
- 2 『児童の世紀』に描かれた家庭へのロマン
- W 異年齢でのおつきあい
- アイデンティティーを培うために
- X “子育て家庭支援”の認識を深めるために
- 保育者として学びたいことがら
- 1 「家族援助論」あるいは「家庭支援論」
- 2 「保育原理」
- あとがき
まえがき
21世紀を迎えて,私たちは日常生活のいろいろな面を,原点に立ち返って,フレッシュな気持ちで見直してみたいと思っています。この何十年かのあいだ,つい惰性的に続けてきてしまったことを,根本のところから立て直してみなければ,という気持ちになっています。
このことは,さまざまな分野の人たちが真剣に立ち向かっている課題です。私たちの仕事である乳幼児保育のことも,もちろん大きな課題です。子育てという営みは,人びとのライフサイクルの上での主要なことがらですから,多くの人びとが注目しています。
本シリーズの10冊目として,本書のタイトルを「ファミリー・サポートの保育園」としたことは,保育園の存在意義を大きく変えていこうという提案を込めてのネーミングです。つまり,幼な子を中心として営まれる家庭生活を,よりエンジョイしていけるように,頼りになる存在として保育園を位置づけていきたいという提案です。
保育園のありようや内容を,未来進行形的にあれこれとデザインしてみることは,とても晴れやかなことで,また,うれしいことです。
そのような感覚で本書をお読みいただければ,何よりのことです。
2002年1月 /荒井 洌
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- 明治図書