- まえがき
- 乳児期(3歳未満児)の体の育ち
- 1 身体的形態の発達
- 2 生理的機能の発達
- 3 脳神経系の発達
- 4 発達の原則
- 5 運動機能の発達
- 6 感覚機能の発達
- 1歳未満児の発達の特徴
- 1か月頃
- 2か月頃
- 3か月頃〜4か月頃
- マッサージのしかた
- 日光浴・外気浴・空気浴・水の鍛練のさせ方
- 5か月頃〜6か月頃
- 引き起こし方とそのポイント
- うつぶせの苦手な子への対応とポイント
- 抱き方について
- そり返り症候群とは
- 6か月頃〜7か月頃
- 8か月頃〜9か月頃
- 発達の逆転ととびこし
- 10か月頃〜11か月頃
- つたい歩きから歩行自立へ
- 歩き始めの運動パターン
- 12か月頃
- 目と手と全身のバランスのみかた
- 1歳児の発達の特徴
- 1歳児の発達の特徴
- 保育上のポイントと対応
- この時期の手と指の育ち
- 手首と腕の育ち
- 手の操作性
- 目と手と足の協応動作の遊び
- 粗大な動き
- 遊びの中での這うことから歩き
- 道具を使っての遊び
- トンネル
- ベンチでの遊び
- 階段式スベリ台
- 散歩での階段を上ったり降りたり
- 太鼓橋の遊び
- 押し車の遊び
- 押し箱
- 八つ車
- ボールでの遊び
- 築山での遊び
- 空地や土手での遊び
- 2歳児の発達の特徴
- 2歳児の発達の特徴
- <道具を使っての遊びのポイントと対応>
- ゴムボール
- サッカーボール
- 豆がら袋
- フープ
- ジュニアブロック他
- ベンチ
- 鉄の輪
- はしご登り・ネット渡り
- 室内での組み合わせ遊具
- 幅広ひも
- ひも
- 座ぶとん
- 室内あそびの中で
- 散歩道で
- 大人と子どもでする体操
- <ミニ集団あそび>
- <親子体操>
まえがき
乳児期は,何でも体でおぼえる時期といわれます。
先日,NHKの教育テレビで「なぜ人間はことばを話すのか」という,アメリカで制作された世界一流の言語学者たちによる番組が放映されました。
その中では,
@ 世界のそれぞれの異なる言語には,基本的共通点がある。
A 人間の脳の仕組みはだれでも同じであり,小さい子どもも,それを使って発語以前に周囲からの刺激を受けとめ,ことばを話すための準備活動を始めている。
ということが強調されました。
ものごとを体でおぼえるという表現を正しく理解することが今,保育園でも家庭でも,たいへん大切な課題になってきました。子どもの動きを制限しないだけではだめで,子どもの動きを正確に読みとり,役に立つ刺激を充分に保障しないと,子どもは体で学習するのではなく,方向なしにあがき,動きまわっているうちに,人間関係,言語,ものごとの関連についての基本的ステップを充分にくり返せない間に,乳児期を終わってしまいます。
遊びと同じように,体の発達,体を通しての心の発達にとっても,環境を整えることが成功と喜びをもたらします。もっと小さい子どもには,抱きながらするような感覚や運動発達の遊びがあります。たくさんの遊びを知るために,「乳児の遊びの本」@Aもあわせてご覧ください。
/羽仁 協子
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- 明治図書