若手保育者の指導力アップ3
遊びがもっと魅力的になる!3・4・5歳児の言葉がけ〜固定遊具編〜

若手保育者の指導力アップ3遊びがもっと魅力的になる!3・4・5歳児の言葉がけ〜固定遊具編〜

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固定遊具遊びが楽しくなる言葉がけや援助のポイントを紹介

全身運動ができる固定遊具は幼児期の成長に大切な遊びの一つ。10種類の遊具を取り上げ、子ども達が遊ぶ俯瞰図とともに、具体的な言葉がけと支援スキルを収録しました。これで、体力アップだけでなく、子ども達自身も楽しめるような固定遊具の遊びが展開できます。


復刊時予価: 2,211円(税込)

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ISBN:
978-4-18-931315-1
ジャンル:
幼児教育
刊行:
対象:
幼児・保育
仕様:
A5横判 112頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

もくじ

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まえがき
第1章 固定遊具っておもしろい!子どもの身体の発達と固定遊具
1 まずは3・4・5歳児の身体の発達を知ろう
2 遊びながら身体能力が身に付く固定遊具の魅力
3 固定遊具遊びでは先生の支援スキルが大切!
第2章 魅力的な固定遊具の遊びを演出する言葉がけと指導スキル
1 子どものやる気を引き出すのは,「誘いかけのタイミング」と「ほめること」
2 支援のポイントは「子どもの視角の中に入る」
3 固定遊具に必要な身体能力は日常保育で育もう
(その1) ジャングルジム
ジャングルジムで遊ぶ子ども達の俯瞰図
ジャングルジムが楽しくできるための子どもの状態別目標一覧/ ジャングルジム 遊びの前の10秒チェック
@ 全く関心を示していない子どもへの言葉がけと指導スキル
A のぼりたそうにしながら少し離れたところで躊躇している子どもへの言葉がけと指導スキル
B 1段目に足をかけてこれからのぼろうとしている子どもへの言葉がけと指導スキル
C 2段目に足をかけてさらに上を目指している子どもへの言葉がけと指導スキル
D 中ほどで進むこともおりることもできずに固まってしまった子どもへの言葉がけと指導スキル
E 自由に遊びまわっている子どもへの言葉がけと指導スキル
(その2) すべりだい
すべりだいで遊ぶ子ども達の俯瞰図
すべりだいが楽しくできるための子どもの状態別目標一覧/ すべりだい 遊びの前の10秒チェック
@ 全く関心を示していない子どもへの言葉がけと指導スキル
A 周りで遊んでいながらなかなかすべろうとしない子どもへの言葉がけと指導スキル
B 階段に足をかけてこれからのぼろうとしている子どもへの言葉がけと指導スキル
C 上までのぼったがすべることができず躊躇している子どもへの言葉がけと指導スキル
D すべっている途中で怖くなって止まってしまった子どもへの言葉がけと指導スキル
E 自由に遊びまわっている子どもへの言葉がけと指導スキル
(その3) ぶらんこ
ぶらんこで遊ぶ子ども達の俯瞰図
ぶらんこが楽しくできるための子どもの状態別目標一覧/ ぶらんこ 遊びの前の10秒チェック
@ 全く関心を示していない子どもへの言葉がけと指導スキル
A やりたそうにしているが中に入っていけない子どもへの言葉がけと指導スキル
B ぶらんこに座ったがこごうとしない子どもへの言葉がけと指導スキル
C ぶらんこにのってこごうとするがタイミングがつかめない子どもへの言葉がけと指導スキル
D 柵で遊ぶ,順番の取り合いをしている子ども達への言葉がけと指導スキル
E ぶらんこの反動を利用して自分でこげる子どもへの言葉がけと指導スキル
F 自由に遊びまわっている子ども,立ちこぎに挑戦しようとしている子どもへの言葉がけと指導スキル
(その4) うんてい
うんていで遊ぶ子ども達の俯瞰図
うんていが楽しくできるための子どもの状態別目標一覧/ うんてい 遊びの前の10秒チェック
@ 全く関心を示していない子どもへの言葉がけと指導スキル
A 遊具に触っていながら遊ぼうとしない子どもへの言葉がけと指導スキル
B これからのぼろうとしている子どもへの言葉がけと指導スキル
C やり始めで躊躇している子どもへの言葉がけと指導スキル
D 中ほどで進むこともおりることもできなくなってしまった子どもへの言葉がけと指導スキル
E 自由に遊びまわっている子ども,上からよじのぼっている子どもへの言葉がけと指導スキル
(その5) てつぼう
てつぼうで遊ぶ子ども達の俯瞰図
てつぼうが楽しくできるための子どもの状態別目標一覧/ てつぼう 遊びの前の10秒チェック
@ 全く関心を示していない子どもへの言葉がけと指導スキル
A てつぼうの周りにいるのだが遊ぼうとしない子どもへの言葉がけと指導スキル
B 一度落ちてしまったことを覚えていて頑なに遊びたがらない子どもへの言葉がけと指導スキル
C てつぼうにつかまるが地面から足を離すことができない子どもへの言葉がけと指導スキル
D 前回りで頭を下げることを怖がってできない子どもへの言葉がけと指導スキル
E 自由に遊びまわっている子どもへの言葉がけと指導スキル
(その6) シーソー
シーソーで遊ぶ子ども達の俯瞰図
シーソーが楽しくできるための子どもの状態別目標一覧/ シーソー 遊びの前の10秒チェック
@ 全く関心を示していない子どもへの言葉がけと指導スキル
A みんながやっている中に入っていけない子どもへの言葉がけと指導スキル
B うまく交互に動かすことができない子ども達への言葉がけと指導スキル
C 上手にシーソーをのりこなしている子ども達への言葉がけと指導スキル
(その7) のぼりぼう
のぼりぼうで遊ぶ子ども達の俯瞰図
のぼりぼうが楽しくできるための子どもの状態別目標一覧/ のぼりぼう 遊びの前の10秒チェック
@ 全く関心を示していない子どもへの言葉がけと指導スキル
A のぼりぼうの周りにいるが怖がって上にのぼっていこうとしない子どもへの言葉がけと指導スキル
B のぼりたいのだがどうしても上にのぼれない子ども(のぼり方が分からない・怖い)への言葉がけと指導スキル
C 途中までのぼったがこれ以上のぼることもおりることもできなくなってしまった子どもへの言葉がけと指導スキル
D 上までのぼったのだがおりることができなくなってしまった子どもへの言葉がけと指導スキル
E 自由に遊びまわっている子どもへの言葉がけと指導スキル
(その8) ろくぼく
ろくぼくで遊ぶ子ども達の俯瞰図
ろくぼくが楽しくできるための子どもの状態別目標一覧/ ろくぼく 遊びの前の10秒チェック
@ 全く関心を示していない子どもへの言葉がけと指導スキル
A 遊び方が分からず周りをうろうろしている子どもへの言葉がけと指導スキル
B 1段目に足をかけこれからのぼろうとしている子どもへの言葉がけと指導スキル
C 中ほどでのぼることもおりることもできなくなってしまった子どもへの言葉がけと指導スキル
D 自由に遊びまわっている子どもへの言葉がけと指導スキル
(その9) アスレチック
アスレチックで遊ぶ子ども達の俯瞰図
アスレチックが楽しくできるための子どもの状態別目標一覧/ アスレチック 遊びの前の10秒チェック
@ やりたい気持ちはあるが1歩が踏み出せない子どもへの言葉がけと指導スキル
A みんなが遊んでいる中に入ろうとしない子どもへの言葉がけと指導スキル
B ネットで下が見えることに怖がっている子どもへの言葉がけと指導スキル
C タイヤとびばこがどうしてもできない子どもへの言葉がけと指導スキル
D 自由に遊びまわっている子どもへの言葉がけと指導スキル
(その10) ベンチ・テーブル
ベンチ・テーブルのそばにいる子どもの俯瞰図
ベンチに座っている子どもの状態チェック
@ みんなから離れていつも座っている子どもへの言葉がけと指導スキル
コラム
@ 身体を動かす遊びと脳の関係
A 達成感・やる気・集中力を育てる
B 子どもの心を知りたい…そして出会った脳科学者
C 「遊べない子ども・動かない子ども」が増えている
D 現代社会における運動支援の効果
E よく遊ぶ元気な子になるのは貴方しだい
F 「運動音痴」は遺伝ではない

まえがき

 毎年公表される,文部科学省の「日本の子どもにおける体力調査の動向」では,過去30年間右肩下がりで体力が低下しています。この原因は一言で説明すると「生活環境の変化」であり,この変化が活動量の減少に大きく影響しているからです。

 私は,5・6歳児(年長組)の活動量を,万歩計を用いて1975年・1985年・1995年・2005年と10年おきに調査を行ってきました。

 その結果,15000歩・12000歩・8000歩・5000歩という数値で,現在では30年前の1/3しか動いていないという事実が浮き彫りになっています。このことからも,子どもが運動しなくなった・体力が落ちて歯止めが利かないと,言われても仕方のないことです。就学前の乳・幼児期の環境の中で積極的に全身運動を行える機会のあった子どもは,運動機能も体力も付き,動くことに興味を持ちます。しかし,このような機会のなかった子どもは,興味が持てず,静的なゲームなどに興味を持ってしまいます。

 学校教育法第23条に幼稚園教育の目標が掲げられ,その一つに「健康,安全で幸福な生活のために必要な基本的な習慣を養い,身体諸機能の調和的発達を図ること。」,と明記されています。この,「身体諸機能の調和的発達を図る」ということが,現在の環境においては,身に付けられないのが現状です。

 これからは,現在の環境の中で益々動くことに興味が持てなくなっていく子ども達に,いかに積極的に運動を支援していけるのか,が今後の日本の子ども達を元気にしていくきっかけになると思います。

 今回ご紹介する「固定遊具の言葉がけ」では,まさにこの支援のきっかけとなる内容を,幼児教育現場で直接支援している,宮沢優紀君・飯島梨圭さん・柳澤友希さん(松本短期大学柳澤ゼミ出身)に手伝って頂き,10種目別にそれぞれ紹介してあります。この固定遊具は,数ある運動遊具の中でも,移動動作,身体の安定,物を操作する多様な動きが身に付き,特に,外に設置されているので,外へ出ることにより移動運動の量も増します。

 是非,積極的にご活用して頂き,すべての子ども達が動くことに興味,関心が持てて,普段からの活動量が増し,心身ともに健康な子どもになってくれることを願っています。


  2009年7月   /柳澤 秋孝

著者紹介

柳澤 秋孝(やなぎさわ あきたか)著書を検索»

 1953年生まれ。長野県上田市在住。1975年,日本体育大学卒業後,松本短期大学助手を経て1998年より同大学教授。専門は幼児運動学。30年間継続研究を行い,1万人以上の幼児に運動遊びを直接指導する。10年前から大脳活動,特に前頭葉の研究に着手,「運動が子どもの精神的発育に大きな影響を及ぼす」との仮説から保育現場における運動保育援助の効果を調査・研究中。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書

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