子どもといっぱい遊ぼう2
かず・かたちであそぼ
ごっこあそびから始めよう

子どもといっぱい遊ぼう2かず・かたちであそぼごっこあそびから始めよう

投票受付中

日常保育の中で、保育者がほんの少し数量的な意識をもっただけで、数を数えたり大きさを比べたりする場面はたくさんあります。


復刊時予価: 2,211円(税込)

送料・代引手数料無料

電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-929208-7
ジャンル:
幼児教育
刊行:
対象:
幼児・保育
仕様:
A5判 112頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

もくじ

もくじの詳細表示

はじめに
あると便利なもの、いろいろ
1 ロケットになって月旅行
2 海へ行こう!
3 どこにある?
4 どっち?いくつ?
5 お店やさんごっこ
6 ボーリング
7 くじびき
8 しっぽとりゲーム
9 バスごっこ
10 駐車場ごっこ
11 せんたくバサミゲーム
12 これだれの?
13 ふくろの中はいくつ?
14 ボールはどこ?
15 だれがボールもってる?
16 足は何本?
17 だれかな?
18 指あそび・こんにちは!
19 くらべっこ
20 どんどん高く
21 手品でーす!
22 グリコ・チョコレート・パイナップル
23 ピョン、ピョン、ピョン
24 3 4の人はすわって
25 お手伝いしようゲーム
26 何だった?何本だった?
27 パクパクおなかすいたよ
28 手あそび
29 指あそび
30 三角になろう
31 赤い三角、青い丸
32 どこに置くのかな?
33 開くとなーに?
34 わたしはだれでしょう?
35 なんだろう?
36 △□○は何?
37 あか、あお、きいろ
38 つないで、つないで
39 まる、さんかく、しかく
40 おかしの箱でパズルだよ
41 「じぶん」をかこう
42 汽車ごっこ
43 どこがかわったかな?
44 ペットボトル・オンパレード
45 トランプあそび@
46 トランプあそびA
47 どのリボンが長いかな?
48 リボンで遊ぼう
49 穴、穴…ひとつ
50 ふた…どれのふた?

はじめに

1 遊びが原点

 幼児期の子どもにとっては、遊びが原点です。「おもしろそう、やってみたい」と思うこと、これが一番大切です。本書は、遊びの中で、また、実際の体験を通して、数、形、大きさといった数量的なものを認識し、理解できるようにするのが目的です。

 3〜6歳の子どもにとっては、「学習する」「勉強する」といった意識は必要ありません。何よりも楽しくて、夢中になることが大切です。子どもたちは、遊びを通し多くのことを吸収していきます。

 ドリルやプリントで3+1=4といった計算問題を数多くやるより、ままごとで3人遊んでいて、もう1人、男の子が入ってきたら「3人家族に、お父さんが1人入って、4人家族だね」といったほうが、ずっと具体的ですし、加法の内容も理解できます。そのまま発展して、「さあ、みんなのうちは、何人家族?」と聞けば、数と数字の結び付きの学習にもなります。


2 ゲームや遊びの中で

 子どもの生活の中で、「学ぶ」と「遊ぶ」は境界がありません。子どもは、遊びの中で多くのことを学びます。

 子どもたちを、机の前に座らせて、プリントやドリルを何枚もやらせようとすると、必ず拒否反応を示します。「つまんなーい」「やーだ」

 プリントをやるどころか、消しゴムのかすをまとめて、お団子を作っています。そのほうがずっと楽しいし、興味あること、おもしろいことを一番先にするほうが、子どもにとっては自然です。

 これが野原で、草の中をかけめぐり、虫取りに行くと、表情が生き生きと輝いてきます。「ぼく、6ぴきもつかまえたよ」とか「ぼくのバッタの方がおおきいぞ」「ううん、ぼくのほうがおおきい」バッタの大きさを比べたり、捕まえた虫を満足そうに数えたり、こうしたなかで数について、また、大きさの比較について、子どもたちは吸収し、学んでいきます。


3 保育する人の視点

 保育者が、ほんの少し視点を変え、数量的な意識をもつだけで、日常生活や遊びの中に数を数えたり、大きさを比べたりする場面はたくさんあります。

 例えば、ゲームやダンスをするために、4人組になるとしましょう。なかなかうまく4人組になれません。「1,2,3,3人、ここは1人足りないね」「1,2,3,4、5人、ここは1人多いね」といえば、3人なら、4人に1人足りなくて、5人なら、1人多いといった過不足について子どもは気付きます。

 子どもにただ1から100までを無理矢理おぼえさせることは、好ましくありません。これからの長い算数の学習の入口です。だからこそ、答えを求めるより、失敗しながらも、自分で試行錯誤しながら工夫したり、考えようとすることが大切なのです。与えられた問題をこなす計算力は、後からいくらでも身に付きます。

 本書を参考に、子どもたちとたくさん遊んで、学んでください。


  1998年夏   /和田 ことみ /和田 琴美

    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書

ページトップへ