- はじめに
- グラビア
- 第T章 子どもの遊びと生活のどこに「ひずみ」があるのか
- 1 現代の子どもを取り巻く社会的・時代的背景
- 2 今の子どもは,どんな遊びをしているか
- 3 幼児は,どのような生活をしているか
- 4 保護者・保育者の生活サイクルとライフスタイル
- 第U章 幼稚園の生活の中で育てたいこと
- 1 幼稚園における基本的生活習慣は,他との関係の中で
- 2 生活の技術
- 3 集団生活の基礎を
- 第V章 3・4・5歳児の生活プランと実践例
- 1 3歳児の生活プランと実践例 〜「習慣形成」を中心に〜
- 1 習慣形成に対する子どもの思い
- 2 3歳児の発達の姿
- 3 指導の重点
- 4 実践例
- 5 考察
- 2 4歳児の生活プランと実践例 〜「“やってみたい・不思議だな”の遊び」を中心に〜
- 1 幼稚園への子どもの思い
- 2 4歳児の発達の姿
- 3 指導の重点
- 4 実践例
- 5 考察
- 3 5歳児の生活プランと実践例 〜著しい成長をみせる年長組の多様な活動〜
- 1 年長組の4月の生活と発達の姿
- 2 指導の重点
- 3 実践例
- 第W章 幼稚園の最適な生活環境と生活時間とは
- 1 幼稚園の生活環境を考える
- 2 最適な生活環境の考えの基底
- 3 時間を見直す
- 4 保育者はどうサポートできるのか
- 第X章 今求められる幼稚園の多様な生活プランとは
- 1 異年齢保育
- 2 統合保育
- 3 異文化・多言語の保育
- 4 預かり保育
はじめに
本書の主テーマである「幼児の生活リズム」について,理論だてるためのミーティングをしている時期は,中央教育審議会が第1次及び第2次答申を公表した時期でもありました。その答申は,21世紀を展望し,我が国の教育について「ゆとり」の中で「生きる力」を育むことを重視することを提言しています。「生きる力」が教育界の合言葉になりました。
本書の構成や執筆内容ができて,執筆にかかった時期に,幼稚園教育の在り方に関する調査研究協力者会議は,教育課程審議会における審議と連携を図りながら「時代の変化に対応した今後の幼稚園教育の在り方について」の中間報告と最終報告を答申しました。ほとんど執筆と答申の期間が重なり合うような結果になりました。したがって「生活リズム」についての考え方の基本は変える必要はないとの確信は持っていましたが,できれば時代を先取りした展望がみえる解釈や仮説が立てられたらとか,新しい視点や論点を生みだす必要があるのではないかなどと考えて,21世紀の「幼児に期待する,あるいは望まれる生活のかたち」などと大きく構えたり,生活という言葉にこだわったりしてみました。
しかし内容を考える場合には,新しい考え方によっても従来の考え方でよいと理解して,内容の再検討を試みてみようとしました。そこでは前出の答申の「生きる力」を幼児教育では具体的にどんな内容にするかを考えるために読みとりをしました。五領域をまとめた「生活」,その「生活プラン」とか,やはり倉橋惣三の“教育の生活化”と“生活の教育化”などが卓抜な論理としてよい指針になりました。
グラビアページでは,この本を手にされる保育者ならば説明は必要がないと考えて生活に最低必要なことがらをポイント的に抽出して,写真でみる構成にしてみました。
保育をしている当事者には,活動そのものの先を急ぐために,そこで行動している子どもが,「なぜ,そこにいるか」「なぜそうしているか」という心持ちまで読みとる余裕がなく見落としがちです。
そんな子どもの心持ち,行動,発達,学習の瞬間をカメラでとらえてみました。どんな子どもの行動にも理由のあること,その時をとらえて保育の計画のあり方を考えなければなりません。
「生活リズムを考えて」保育をするとは保育者の常識・分かりきっていることとして今までは,考察することもなく何げなく使っていました。しかしつきつめると,幼稚園教育丸がかえというか,「生きる力」そのものを明確にすることでもあったのです。
そのことを考える機会と的確な方向づけとを常に提案し続けてくださった編集の仁井田康義さん,実際執筆をいただいたり,子どもの様子と分析を教えてくださった宇都宮大学附属幼稚園教諭の高柳恭子・櫻井久恵先生,呑龍幼稚園の小林研介先生,そして貴重な写真を提供してくださった神奈川・追浜幼稚園,宇都宮大学附属幼稚園の先生方に心から感謝をいたします。
編著者
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明治図書
















