幼保一元化 いずみこども園3年間の実践
「モノ」と「場」の構成の工夫

幼保一元化 いずみこども園3年間の実践「モノ」と「場」の構成の工夫

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幼保一元化の全国モデルとなるいずみこども園の実践を紹介。

幼保一元化の社会的要請が高まっています。先駆的な「いずみこども園」の3年間の実践を紹介します。子どもの発達段階に応じた教育・基本方針、カリキュラムや指導計画と0歳〜5歳の年齢別に課題に取り組み克服した数々の実践例を提示。


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ISBN:
4-18-925919-5
ジャンル:
幼児教育
刊行:
対象:
幼児・保育
仕様:
A5判 128頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

もくじ

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はじめに
第T章 いずみこども園のあらまし
1 こども園開園まで
@ 和泉幼稚園・いずみ保育園時代の「年齢区分方式」
A こ「ども園」設置の検討
B 年齢区分方式の成果と課題
C 年齢区分方式の課題を踏まえた「いずみこども園」の取り組み
2 園の概要
@ 幼保一元化の基本理念
A 園の特徴
B 園の概要
C 施設改修
D 職員一覧
3 園運営の工夫
@ 園経営の方針
A 勤務ローテーション
B 職員会議・打ち合わせ会など
C 教員と保育士の学び合い
D 保護者との連携
E 外部評価
4 子どもたちの生活
@ 保育目標・教育目標
A こども園の1日(1日の生活の連続性と切り替え)
B 保育の特色・工夫
C 指導計画・カリキュラムの編成
D 評価を生かす
E 新たな園としての課題と展望
第U章 子どもたちの育ち
〜「モノ」と「場」の研究から〜
[1] 研究主題と研究の概要
[2] 事例による検証T
[3] 事例による検証U
[4] 研究のまとめと今後の課題
[5] 乳児部の生活と遊び
第V章 Q&Aで早分かり
〜幼保一元化の現状・課題〜
[1] 子どもの生活について
[2] 職員・教員について
[3] 保護者,地域,制度について
園だより・クラスの「おたより」の例
おわりに

はじめに

 「こども園での取り組みを1冊の本にしたい」というお話をいただいたのは,今から2年以上も前の,平成15年度が終わるころでした。それは,こども園開園と同時に取り組んできた,区の研究協力園としての研究発表を終え,こども園としての教育・保育の内容について教員と保育士が共に考え合う体制ができ始めてきたときでした。


 この「モノと場」という,日々の保育環境に視点を当てた研究は,新しいシステムと施設の中で,子どもたちの教育・保育をどのように充実させていけばよいのかという保育者の日々の悩みから始まった研究でした。研究を通して,子どもたちの遊びや生活の中で何を育てていきたいのか,そのためにどのような環境が必要かを,教員と保育士が共通の課題意識をもって考え合う機会をもてたことは,一つの成果でした。

 しかし,それを1冊の本にしたとき,外部の方に読んでいただけるだけの内容になるのかどうか。毎日が追われるような忙しさの中で,こども園での実践を理解していただけるような書き方ができるのかどうか。心配は尽きませんが「皆がこども園を見学に来られるわけではない。幼保の新たな園に初めて勤務したときに,迷う先生も多いはず」という出版社の方の言葉に,この園での取り組みをお伝えするのは,私たちの責務でもあると考えるようになりました。


 こども園は,「子どもが初めて出会う学校」としての「幼稚園」であり,同時に「家庭の補完」である「大きな家族」としての意味をもちます。この双方の機能が,どちらにも偏ることなく,ともに大切にされていくことが,こども園として最も重要であることを実感しています。


 今日,幼保一元化に向けての動きは全国的な広がりを見せ,またそのあり方も様々です。私たちはこども園に着任したことを,自分たちの専門性を磨くことのできるチャンスととらえ,こども園で大切にしていきたいことは何か,これまでの幼稚園・保育園とどこが同じで,どこが違うのかを,常に考え合いながら,一歩一歩実践を積み上げてきました。まだまだ手探りの実践ではありますが,こども園での私たちの取り組みをご紹介することが,何らかのお役に立てれば幸いです。


  2006年7月   いずみこども園園長 /藤原 和子

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