- まえがき
- T 改訂中学校道徳教育の質的転換
- 1 改訂点の意味するもの
- 2 指導上の課題
- U 中学校道徳教育を構想するために
- 1 生徒にとって道徳教育がなぜ必要か
- <生徒本人にとっての重要性>
- 1 生き方の発見
- 2 個性の形成
- 3 主体性の確立
- 4 共感できる人間関係
- 5 集団の中での存在感
- 6 自己実現
- 7 固有の判断基準
- 8 自主自立
- <住みやすい社会の実現>
- 9 安全の確保
- 10 個性と集団生活
- 11 法・慣習と道徳
- 12 社会参加
- 13 自己実現の保障
- 2 道徳授業の構想のために
- 1 指導過程の工夫
- 2 導入の工夫
- 3 展開の構想
- 4 終末の工夫
- 5 発問の工夫
- 6 資料の扱いの工夫
- 7 道徳的価値の自覚の工夫
- 8 徳目主義にならないために
- V キーワードで理解する中学校道徳教育
- 1 生き方についての自覚
- 2 生きる力
- 3 課題や目標の発見
- 4 価値を自覚する
- 5 葛藤などの課題
- 6 計画的・発展的な指導(授業)
- 7 構造化方式による道徳授業
- 8 心の教育
- 9 体験活動・自然体験活動
- 10 道徳教育の全体計画
- 11 道徳の時間の年間指導計画
- 12 学級崩壊に対して道徳教育は
- 13 重点的な扱い
- 14 主体性のある日本人として
- 15 魅力的な教材の開発や活用
- 16 多様な指導の工夫
- 17 地域教材の開発や活用
- 18 地域社会との連携
- 19 家庭との連携
- 20 ティーム・ティーチング
- 21 道徳性をはぐくむ
- 22 教師間の協力
- 23 道徳的な心情・判断・態度
- 24 道徳的実践と実践力
- 25 悩みや心の揺れ
- 26 人間としての生き方
- 27 話合い・討論・ディベート
- 28 道徳の時間の評価
- 29 補充,深化,統合
- 30 ボランティア活動
- 31 校長や教頭の参加
- 32 学校の教育活動全体を通じて
- 33 中学校道徳「内容」の構造
- 34 生徒の実態のとらえ方,書き方
- 35 学校の実態のとらえ方,書き方
- 36 道徳教育と各教科との関連
- 37 道徳教育と特別活動との関連
- 38 道徳教育と総合的な学習の時間との関連
- 39 中学生の発達段階や特性
- 40 人間関係や環境を整える
- 41 ゲストティーチャー
- 42 内容項目間の関連
- 43 国際社会に生きる日本人
- 44 3年間を見通した指導
- 45 感動
- 46 体験活動の活用
- 47 総合単元的道徳学習
- 48 総合的な学習の時間
まえがき
新学習指導要領において,道徳教育を抜本的に見直し,その充実を図ることが求められています。「生きる力」の核としての「心の教育」を教育の基底とするためです。
新学習指導要領に即した指導は,道徳教育や特別活動は2000年4月から全面実施され,新学習指導要領に即した道徳教育を展開することが急務となっています。無気力な生徒や問題行動に走る生徒が増えている中学校では特に急がなくてはなりません。これらの問題の根底にあるのは心の貧しさです。道徳教育は心を育てる道徳教育に転換することが必要になります。その際,基本となる事項について,その意味をはっきりと把握しておくことが不可欠です。そのためのキーワード集が必要と考えます。
このキーワード集は,第1章で新学習指導要領の道徳教育の趣旨を明確にし,第2章で道徳教育を構想するために必要なキーワードを解説し,第3章で中学校道徳教育の基本的なキーワードについて解説しています。
このキーワード集が広く活用され,各学校・各先生方の指導の工夫に役立ち,生徒の未来を拓く道徳教育が進展することを期待しています。
平成12年3月1日 /金井 肇
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