- まえがき
- T これからの道徳授業
- U 絵本を使った道徳授業
- V 道徳自作資料・絵本
- 1 『思いやり(許す)』 (道徳自作資料)
- 2 ワークシート
- 3 絵本 『とべ ブーニャン』
- 4 学習指導案
- 5 『思いやり(自己犠牲)』 (道徳自作資料)
- 6 ワークシート
- 7 絵本 『ともだちって いいな』
- 解説 (文部科学省 教科調査官 /押谷 由夫 氏)
- あとがき
まえがき
本書を手にされた
「あなた」
表紙を見て,なんだかおもしろそうな本だなあと思いませんでしたか。
それが大切なのです。
教師が資料を見て「ビビッ」と何かを感じるものがあれば,その資料には子供の心を揺さぶることができる可能性が含まれています。
もっと道徳授業を子供たちにとって魅力的なものにしたいと考えておられる先生方,ぜひ絵本を用いたこの本を読んで,追試してください。きっと,子供の反応の違いに気づくはずです。
本書の4つの魅力について,以下に述べてみます。
魅力1 「思いやり」をテーマにした道徳自作資料と絵本(自作)がセットになっています。
これまで,多数の道徳自作資料集が出版されていますが,絵本とセットになったものを見かけたことがありません。
絵本は,年齢を問わず人の心を和ませてくれます。その効果を最大限に利用しようと考えました。
本著に掲載している絵本『とべ ブーニャン』と『ともだちって いいな』は,私が考え,絵は丸田多賀美さんの協力により,完成することができました。
絵本『とべ ブーニャン』は,太った猫(ブーニャン)が旅をする,お笑いあり,冒険あり,感動ありの心温まる物語ですので,絵本だけ活用することも可能です。
魅力2 「学習指導案」付きの道徳自作資料も掲載しています。
道徳の研究授業をするにあたって,特に苦労するのが次の2点です。
(1) どの資料を使うか。
(2) 指導案をどう作成するか。
(1)は,主に副読本を使うか,道徳自作資料を使うかのどちらかになると思います。
(2)は,若い教師にとっては,特に苦痛になると思います。
特に,道徳自作資料を使った場合は,自分で全て指導案を作成しなければなりません。その苦労は意外と大変です。その苦労を軽減するためにも,「学習指導案」が必要だと感じました。
これで,あなたも大船に乗ったつもりで道徳の研究授業に取り組めます。
魅力3 小学校低学年から中学校まで,追試可能です。
本書は,対象学年を配慮した多様な指導過程やワークシートを備えています。
小学校の先生方はもちろん,ぜひ,中学校の先生方も本著を追試してみてください。中学生にも十分通じる内容となっています。
魅力4 授業のセールスポイントが一目で分かり,すぐに追試ができます。
授業記録の1ページ目に,次の5点を書いています。
@ ねらい
A 特徴
B 備考
C 対象学年
D 追試の際の留意点
全ての実践記録に,「資料」と「発問・説明・指示・助言」と「子どもの反応」と「ワークシート」の4つがワンセットとなって載っています。全ての「資料」に対して,各2種類の「ワークシート」がセットとなっていますので,追試をする上でも大変便利です。
本著に掲載しているイラストを授業の為にコピーすることは,全て可です。よろしければ,そのままコピーしてお使いください。
コピーされたものに彩色されると更によいでしょう。
本書の道徳自作資料を,あなたの学級の実態に応じて,改作・オリジナル化されても結構です。
私は,「道徳自作資料の部屋」というホームページを開設しています。
URLは, http://www.synapse.ne.jp/ooe/ です。
パソコンをお持ちの方は,本書を追試した感想などを電子メールでお送りくださればありがたいです。
平成13年10月1日 /大江 浩光
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