小学校新学習指導要領の展開 総合的な学習編
平成20年版

小学校新学習指導要領の展開 総合的な学習編平成20年版

投票受付中

新学習指導要領のねらいを具体化する完全ナビ&ガイド!

地域の人々の暮らしや伝統や文化に関する学習活動も含め、指導計画から授業の実際までの実践例を豊富に取り揃えました。新しい総合的な学習の時間を、各教科等で身に付けた知識・技能等を相互に関連付けた「探究的な学習」を行う場とするためのヒントが満載です。


復刊時予価: 2,740円+税

送料・代引手数料無料

電子書籍版: 未販売

電子化リクエスト受付中

電子書籍化リクエスト

ボタンを押すと電子化リクエストが送信できます。リクエストは弊社での電子化検討及び著者交渉の際に活用させていただきます。

ISBN:
978-4-18-839318-5
ジャンル:
学習指導要領・教育課程総合的な学習
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 224頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第
テキスト採用品見本お申込みはこちらから

目次

もくじの詳細表示

まえがき
T 総合的な学習の時間の魅力と意義
§1総合的な学習の時間の魅力
1 活力がわいてくるのを感じる
2 それがうれしくてたまらない
(1) 自分づくり(自己形成)の喜び
(2) 知が深まり育つ喜び
(3) 使いこなす喜び
§2総合的な学習の時間の意義
1 教育の不易と流行
2 生活と学問をつなぐ
3 客観と主観,理性と情緒をつなぐ
4 知識基盤社会に備える
5 探究的な学習を行う
6 育つことと育てること
U 改訂総合的な学習の時間のポイント
§1総合的な学習の時間の現状と課題
1 総合的な学習の時間の課題
2 優れた実践のノウハウ
§2総合的な学習の時間の創設・改善・充実
1 創設の経緯
2 カリキュラムの開発と「ゆとり教育」批判
3 総合的な学習の時間の充実
§3総合的な学習の時間の改訂の要点
1 基本方針
(1) 総合的な学習の時間の充実
(2) 基本方針における重要事項
2 目標
(1) 第1の目標と第2の目標
(2) 探究的な学習と協同的な取組
(3) 第1の目標を踏まえること
3 内容
(1) 内容とは何か
(2) 内容・学習対象・学習事項
4 指導計画の作成と内容の取扱いに関する配慮事項
(1) 指導計画の作成に関する配慮事項
(2) 内容の取扱いに関する配慮事項
V 総合的な学習の時間の指導計画づくり
§1全体計画と年間指導計画
1 全体計画の作成
2 年間指導計画の作成
§2単元指導計画
1 単元指導計画の作成に当たって
2 単元指導計画を構成する要素
3 単元指導計画の作成の要点
W 総合的な学習の時間の授業づくり
§1子どもの主体性と教師の指導性
1 知的好奇心に富む有能な学び手という児童観をもつ
2 一体的,総合的で身近であるという教材観をもつ
3 児童の見方や考え方の変容を促すという指導観をもつ
§2学習指導のポイント
1 児童の課題意識を連続発展させること
(1) 教材と魅力的に出会わせる
(2) 課題解決への明確な見通しをもたせる
(3) 観点を明確にして交流させる
2 魅力的な教材を開発すること
(1) 日常生活や社会とのかかわりの深い地域の素材を基に教材を開発する
(2) 授業が進む中にも常に教材開発があると柔軟に考える
(3) 子どもが制作した作品や学習記録を次の学びの教材として開発する
3 教科等の学習が活用され,探究に発展していく学習活動にすること
(1) 各教科等との関連を内容面とスキル面からとらえる
(2) 年間指導計画や単元指導計画の中に,関連の可能性を記載する
(3) 探究的な活動へと発展させるための発問を工夫する
4 他者と協同して取り組む学習活動にすること
(1) 児童が相互に教え合い学び合うような学習活動を設定する
(2) 一人だけでは到達できない成果を味わわせる
(3) 活動の目的を共有化する
5 学習の蓄積を活用し,個に応じた適切な指導を行うこと
(1) 一人ひとりの多様な学習状況を把握する
(2) 一人ひとりに自分の目標を設定させる
(3) 学習の進み具合を見ることができる掲示物を制作する
§3評価のポイント
1 各学校における評価の基本的な考え方
2 児童の学習状況の評価
(1) 学習状況の評価の基本的な考え方
(2) 評価の方法
3 教師の学習指導の評価
(1) 学習指導の評価の基本的な考え方
(2) 評価の方法
4 各学校の指導計画の評価
(1) 指導計画の評価の基本的な考え方
(2) 評価の方法
§4学年に応じた実践例
1 国際理解をテーマにした実践(6年)
「今,自分ができること 世界へU」
2 情報をテーマにした実践(4年)
「熊本城から見えてくる,ふるさとくまもと」
3 環境をテーマにした実践(5年)
「今も美しい入間川」
4 福祉,ボランティアをテーマにした実践(4年)
「結ぼう〜心と心」
5 健康,生命をテーマにした実践(4年)
「カブトムシランドプロジェクト」
6 安心,安全をテーマにした実践(4年)
「桜原小 校区安全調査隊」
7 生き方,キャリアをテーマにした実践(6年)
「保育園のみんなと仲よくなりたいな」
8 児童の興味・関心に基づく実践(3年)
「とべのまちは,何色?」
9 地域の人々の暮らしをテーマにした実践(6年)
「6年3組 大岡のまち!?探偵団」
10 地域の伝統や文化をテーマにした実践(4年)
「『岩船地蔵』のひみつをさぐる」
付録 小学校学習指導要領「総合的な学習の時間」

まえがき

 平成20年3月に新学習指導要領が告示され,6月には移行措置要領が公示され,7月には総則及び各教科等の解説書が公表された。新学習指導要領に基づく教育は,平成21年度から移行措置を行い,平成23年度から全面実施される。新しい教育課程づくりの取組は動き始めて速度をあげている。また,取組のために手がかりや材料は出そろっている。各学校においては,猶予せず,しかし拙速せず,新学習指導要領についての理解を深め,創意工夫した特色ある教育課程を編成し,実施することが求められている。

 今回の改訂の大きな特色は,約60年ぶりの教育基本法改正,これを受けた学校教育法改正等があり,これを踏まえた改訂が行われたことである。新学習指導要領は,明確にされた新時代の教育の理念を踏まえ,「生きる力」の理念を継承し,この育成を基本にしている。また,実現に当たっては,バランス・調和・関連を重視し,あれこれと揺らぐことなく,学校の為すべきことを確実に行うように提示されていることである。

 総合的な学習の時間の取組には3つの課題がある。

 第一は,取組への姿勢や構えをつくることである。旧来の考え方にとらわれず,この時間の趣旨や理念・原理を理解することである。パラダイムの転換が求められる。

 第二は,学習指導要領を読み解き,改訂された総合的な学習の時間について正しく理解することである。教育課程全体の時間数が増える中で,総合的な学習の時間(以下,総合的な学習)の時間数が削減された。他方,第5章として新たに章立てされ,これに伴い単独の解説書が作成された。また,「外国語活動」とは区別された。これらの事実は,総合的な学習の教育課程上の「存在」と「位置づけ」と「役割」が明確にされたことを意味する。時間数の削減は,教育課程全体のバランスと調和を図ったことによるものであり,総合的な学習の必要性・重要性の低下を意味するものではない。改訂学習指導要領の基本理念である「生きる力」をはぐくむために,また,知識基盤社会に対応するために,そして,問題を解決する能力や態度等を身に付けるために,総合的な学習はますます重要になっている。

 第三は,横断的・総合的な学習や探究的な学習を行う授業像を構築し,授業方法を明らかにして実践することである。各教科等で身に付けた知識・技能等を相互に関連付け,課題の解決に生かす,横断的・総合的な学習を実現すること。日常生活や社会の事実に直接触れ,そこに意味や価値を見いだし,積極的に働きかけていく探究的な学習を実現することである。

 今次改訂でも,「各学校において目標や内容を定めること」は変更されていない。それが,教科とは異なる総合的な学習の時間の教育理念・原理であり,総合的な学習の特質だからである。「各学校において適切に定める」ということは,創意工夫を生かした特色ある教育活動を展開するということである。実際,PISA調査では,「学校が自ら何ができるかという観点から主体的にかかわっている学校ほど学力が高い傾向にある(各学校の責任と権限)」という結果がある。釣った魚をもらうことを喜ぶのではなく,釣り道具を持って,自ら魚を釣ることを楽しむ,という活力が必要である。

 本書は,3つの実践課題を踏まえ,実践に直結することを旨とし,次の事項に配慮して企画した。

・今期改訂のポイントを明解に示す

・各学校で取り組むカリキュラム編成のためのポイントを示す

・中・高学年別に目標や内容などの設定例とその方法を紹介する

・探究的な学習とするための方法を提示する

・学年とテーマをイメージした実践事例を紹介する

 総合的な学習の時間は,子どもに応じ,学校に応じ,学校の置かれている地域に応じ,また,教師の持ち味等に応じて独創的であるべきである。同時に,一定の水準と共通性も保証されなければならない。各学校の総合的な学習の取組には,才知と労力を要することだが,主体的で創造的な教師にとっては,十二分に取り組む価値があるだろう。本書が,そうした先生方にとって役立つことを願うものである。


  平成20年10月   編著者

著者紹介

嶋野 道弘(しまの みちひろ)著書を検索»

文教大学教授,同大学院教授。元文部科学省初等中等教育局主任視学官。熊谷市生まれ。小学校低学年に生活科が新設されて以来,総合的な教育の理念に傾倒し,一貫してこの教育を研究・推進してきた。総合的な学習の時間が創設されてから,子どもの学びに研究の基軸を置き,学習指導の改善を進めている。また,環境教育,食農教育などにもかかわり,教育の活性化に向けて取り組んでいる。日本生活科・総合的学習教育学会会長,地域に根ざした食農教育ネットワーク代表委員,全国子どもファーム・ネット推進協議会運営委員,中央教育審議会専門部会委員。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書

ページトップへ