改訂小学校学習指導要領の展開 特別活動編平成10年版

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改訂された小学校特別活動の要点を理解しやすい構成で解説。今後の展開モデルも数多く収録。新特別活動を理解するうえで欠かすことができない。


復刊時予価: 2,728円(税込)

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電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-836433-5
ジャンル:
学習指導要領・教育課程
刊行:
3刷
対象:
小学校
仕様:
A5判 184頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

もくじ

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はじめに
T 改訂のねらいと基本方針
§1 「改訂の経緯」の理解
§2 特別活動改善の基本方針
§3 特別活動改訂の要点
U 今次特別活動改訂のコンセプト
§1 集団の一員としての自覚の深化
§2 個性の伸長
§3 豊かな人間性の育成
§4 好ましい人間関係の醸成
§5 基本的モラルの習得
§6 社会生活上のルールの習得
§7 自主的,実践的態度の育成
§8 日本人としての自覚の育成
§9 国際協調の精神の涵養
§10 国旗・国歌の指導
V 改訂構想のビジュアル解説
§1 新旧対比・厳選対比表
§2 新実践課題の一覧と解説
§3 年間指導計画の作成例
W 特別活動の改訂事項の解説
§1 学級活動
1 目標の解説
2 内容の解説と展開例
◆展開例1「雨の日の遊びを工夫しよう」
◆展開例2「もうすぐ中学生」
3 学級活動実施上の配慮事項
§2 児童会活動
1 目標の解説
2 内容の解説と展開例
◆展開例1「代表委員会の活動」
◆展開例2「各委員会の活動」
§3 クラブ活動
1 目標の解説
2 内容の解説
§4 学校行事
1 目標の解説
2 内容の解説と展開例
◆展開例「地域の人々に祝福される儀式的行事」
◆展開例「関連・統合を図った総合的な学芸的行事」
◆展開例「練習の在り方を工夫した健康安全・体育的行事」
◆展開例「主体的に参加する集団宿泊的行事」
◆展開例「ふれあい,助け合う勤労生産・奉仕的行事」
3 学校行事の実施上の配慮事項
X 特別活動の新実践課題と具体策
§1 特別活動の新実践課題と具体策
1 総合的な学習の時間との関連
2 家庭・地域との連携
3 ティームティーチング
§2 学級活動の新実践課題と具体策
1 自発的,自治的活動の活性化
2 目標をもって生きる態度
3 心身の健康の充実
4 学校給食の指導の充実
§3 児童会活動の新実践課題と具体策
1 異年齢集団の活用
2 自発的,自治的活動の活性化
3 学級活動との関連化
4 活動の場や機会の確保
§4 クラブ活動の新実践課題と具体策
1 児童の興味・関心への配慮
2 適切な授業時数の配当
§5 学校行事の新実践課題と具体策
1 ボランティア精神の涵養
2 自然体験の重視
3 福祉活動の重視
4 活動の重点化
5 行事間の関連・統合化
Y 特別活動の変遷からみた今次改訂の特色
§1 特別活動の変遷
§2 今次改訂の特色
付録
学校教育法施行規則(抄)
小学校学習指導要領「総則」
小学校学習指導要領「特別活動」

はじめに

 育課程の改訂は,まさに21世紀を生きる子供のための教育の指針づくりであり,新しい社会を創造する人づくりを指向して行われた教育改革であるといえると思います。

 わが国の社会も世界も変化が激しく複雑さを増しているにもかかわらず,学校での学習時間や学校で教える内容は減じて,子供の思考活動や創造活動,問題解決活動を重視する教育を実現する方向で改善を図るというのです。そのためには,子供が豊かな体験を通して自ら意欲的,主体的に学ぶことができるようにする必要があります。学校週五日制を実施する中で,学校,家庭,地域の役割の再検討とそれぞれの役割の自覚の上で,学校の詰め込みを改め,家庭や地域社会での体験,学習がより豊かになるようにしなければなりません。

 今回の教育課程の審議に先立って中央教育審議会は,これからの学校の役割を次のように捉えていることを十分理解していく必要があると思います。その一つは,「学ぶことへの動機付け」であり,二つめには,「学び方を身に付ける」というのです。変化の激しい社会にあっては,知識の詰め込みでは主体的,創造的に生きる力は育成できません。全人的で実生活に生きて働く力をつくり上げるための時間院空間が必要な時代になってきたのです。そこで,教科等で知識を学ぶこと以外に,それらを関連付けて実践的な学習を展開できるよう「総合的な学習の時間」を新たに設けることとなったわけです。人間の寿命が延びて,その生涯を学びつつ生きるという生涯学習時代に生きる人間に必要な資質院能力は,自ら学ぶ意欲院態度であります。そして,不易の人間の価値としての豊かな人間性や社会性です。

 そうした資質院能力を育成するためには,特別活動の教育課程上の役割や意義の再確認が必要であり,その機能の一層の充実院発展を目指した取組が重要であると考えられます。今回の改訂において,集団活動を通して自主的,実践的態度の育成,好ましい人間関係の形成をはじめ,様々な資質院能力の育成が求められたのもそうした期待の大きさを示すものと思われます。そこで,本書では,特にそのことをコンセプト解説として取り上げ,各内容の改善事項について解説するとともに,実践化へのポイントや具体策も入れてまとめてみました。これからの各学校の実践に役立てていただければ幸いです。

 なお,本書の刊行に当たり大変お世話になりました明治図書出版株式会社の安藤征宏氏に対し,心から感謝申し上げます。


  平成11年7月   編者

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      明治図書

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